こんにちは。ねこです。ここでは立春朝搾り(りっしゅんあさしぼり)についてのお話をしていきたいと思います。
さっそくだけど、ゆみは立春朝搾りって知ってる?
知ってるよ!年末年始頃に「立春朝搾り」の予約が店頭ではじまるよね。
お正月用のお酒を買いに行ったときに、立春朝搾りの「のぼり」が出ている酒屋さんでいつも予約してるよ。
確かにのぼりが目印になるよね。 毎年何本ぐらい予約してるの?
えー!720mlを1本だよ~。そんなにたくさん飲めないよ(笑)でも四合瓶(720ml)の他に銘柄によっては一升瓶(1800ml)も予約できるよね。
予約を受け付けてる銘柄も、去年は5蔵くらいあった気がしたけど今年は3蔵だったかな?好きな酒蔵さんがあれば予約するよ。
でも何で減っちゃったんだろう…?
立春朝搾りは、基本的にその年の「立春の早朝に酒販店さんが直接、酒蔵さんに取りに行ってその日のうちに手元に届く」というお酒だからね。
取り扱える銘柄数にはどうしても限りがでちゃうんだ。
じゃあ、立春朝搾りが「どんなお酒なのか」からおさらいしてみようか!
2023年、今年の立春は「2月4日(土)」。
立春の日とは、旧暦で「春のはじまり」の日とされています。
その節目となる日の朝、未明に搾るお酒。
「生まれたての新酒で、生まれたての春を祝う」
立春の日の朝に搾ったばかりの新酒「縁起酒」を、その日のうちに楽しむという普段はできない特別な体験ができるのが「立春朝搾り」です。
立春朝搾りを考案したのは「日本名門酒会」という
をつないで「良質の日本酒」がわたしたち消費者に届くようにしてくれている日本酒業界のひとつの組織です。
「民族の酒・日本酒の伝統を守り、良質で旨い酒を愛飲家にお届けしよう」
という理念のもとに、現在は約120の蔵元さんが参加されています。
その中から、2023年の今年は【43蔵】がこの「立春朝搾り」の酒造りに参加しました。
※2021年は【44蔵】2022年は【43蔵】が参加されていました。
立春の日当日は、蔵元さん・酒販店さん総出でラベル貼りや出荷作業が行われますがその合間に必ず、近隣の神社の神主さんによるお祓いが行われます。
の幸せを願い「無病息災」「家内安全」「商売繁盛」、そして2021年からはコロナのこともあり「疫病退散」も祈祷されます。
また、「立春の日」自体が縁起の良い日です。
そんな日の朝一に搾られた「立春朝搾り」。これが縁起酒と言われる由縁です。
もしかしたらお正月は忙しくて初詣にまだ行けていない人も、行かなかった人も居るかもしれません。
そんなひとにも、立春朝搾りはピッタリ。飲んだらご利益がありそうですよね。
特に「疫病退散」もご祈祷されているので立春朝搾りを飲めば健康な1年をスタートできそうです。
実は立春朝搾りは「杜氏泣かせ」とも言われているお酒です。
なぜなら、搾る日時が「立春」の日付が変わった直後と決められているから。
通常日本酒は、発酵の状態や味など醪(もろみ)の様子を見ながら「よし、いついつに搾ろう!」と搾りに最適な日を杜氏さんが決定をして搾られます。
ですが立春朝搾りの場合は、そのピークの日が決まってしまっているので「立春に合わせて最高の状態」になるよう杜氏さんが完璧な管理や微調整を行わなくてはいけません。
つまり
【杜氏さんの技量の問われるお酒】
なのです。
…そう言われるとなんだかワクワクしませんか?
すきな酒蔵さんの立春朝搾りであれば、いつも飲んでいる日本酒(銘柄)とはどう違うのか?
おいしいのか?はたまた「あれ…?」と思ってしまう出来なのか?
去年の出来と、今年の出来、どっちが美味しかったか?
などなど。
早めることも、遅れることもできない「立春の朝に搾られるお酒」。
その味を確かめることが出来るのも、立春朝搾りの醍醐味です。
わたしは毎年恒例で3銘柄予約しているので、飲むのが愉しみです♪
立春朝搾りは立春の未明に搾られた後、すぐに瓶詰めをして出荷作業にはいります。
地域の酒販店さんがお酒を取りに来た際、ラベルを1枚1枚手作業で貼り出荷作業のお手伝いなどを一緒に行います。
普段はライバルとも言える酒販店さん同士も一緒に作業をしますがこの時ばかりは一丸となり、一緒にご祈祷も受け、お酒に対する思い入れや連帯感が生まれます。
そして、酒蔵さんと酒販店さんが顔を合わせてじっくり話せる機会ともなっています。
そういった「みんなが繋がり笑顔になれるお酒」がその日のうちにわたしたちに届きます。
今までも立春朝搾りは飲んでいましたが「立春の搾ったその日に飲める幸せ」というのを理解していませんでした。
通常のしぼりたてと呼ばれる日本酒であれば、搾った後に実際出荷されるまで1週間ほど掛かります。
【当日搾ったお酒を当日に飲める】
これができるお酒はほとんどありません。
これが立春朝搾りの本当の醍醐味です。
ですが、わたしは今まで立春の日当日に立春朝搾りを飲むことができていません。。
特に一昨年は何も考えていなかったので、1か月後とかに開けた記憶があります。
今年は立春の日にぜったい飲もう!
に同じ銘柄を2本ずつとかで購入したら、より楽しめそうですよね♪
なお、コロナのことがあってからは密になれないこともあり酒販店さんはラベル貼りなどのお手伝いは無しに。
ラベル貼りは機械で自動化に移り変わり、酒販店さんは酒蔵さんからお酒を持ち帰るのみとなっています。
「立春朝搾りがどんなお酒なのか?」
…伝わりましたでしょうか?
「飲んでみたい!」
と思っていただけたなら、まず、
の上記2点を確認する必要があります。
実は、お店(酒販店さん)によって取り扱い銘柄が異なります。
また、基本的に立春朝搾りは「予約注文」が必要なお酒になります。
予約は買えるお店に直接行って「予約用紙に記入する」というのが通常です。酒販店さんによっては電話予約も行っているかもしれません。
「予約していない!」
という人も安心してください。
買えるお店に直接来店できるようであれば「若干」店頭に並べてくれていることもあります。
購入したい場合は、電話で確認を取ってから来店すると安心です。
2023年の立春朝搾りに参加している蔵元さんは北は北海道から南は九州までの全国の43蔵ですが、ひとつの酒販店で全ての銘柄を購入することはできません。
これは先にお話の通り、
といった流れで「搾った当日に飲める日本酒」そして「お酒を造る人、届ける人、飲む人が、一緒に春の到来を祝う」というのがコンセプトのお酒です。
そのため、基本的には「その地域、近郊にある酒蔵さんの日本酒」しか取り扱うことができないお酒なのです。
また、立春朝搾りを取り扱える酒屋さんは「日本名門酒会」に加入していることが必須。
そんな限られた「地域限定酒」がこの立春朝搾りです。
ちなみに、酒販店さんによっては取りに行けない蔵元さんの立春朝搾りをお店に送ってもらって、立春の日の翌日にお届けする…ということを行っている場合もあります。
どの銘柄を扱うかは本当に酒販店さん次第です。
また近郊地域に蔵元があるけど、取り扱わない…といった場合もあります。
そのためわたしたち消費者は「買いたい酒蔵さんのお酒」を探し、あった場合に「買えるお店」を自分でチェックする必要があります。
この
の両方は「日本名門酒会」のサイトから簡単に検索することができます。
まずは下記よりチェックをしてみてください。
令和五年癸卯二月四日 立春朝搾り 参加蔵一覧
https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=377
ちなみに毎年、参加蔵元さんや取り扱い販売店さんなどが異なるため来年の立春朝搾りはまた来年にチェックが必要となります。
日本名門酒会のサイトでチェックした「買えるお店」さんが通販を行っていれば、来店せずにネットからでも購入することが可能です。
ですがやはり「予約が必要」となります。
2023年の立春朝搾りの予約期間は
【令和4年11月ごろ~令和5年1月25日(水)】まで
となり、予約状況によっては早く締め切ることもあります。
まずは
といった流れになります。
例えば、いまでやオンラインさんでしたら「仙禽」の立春朝搾りの予約を毎年受け付けています。
他にも「立春朝搾り 銘柄名 予約」といったキーワードで検索をするとインターネットで予約を受け付けている酒販店さんをヒットさせることができます。
例えば「立春朝搾り せんきん 予約」であれば
など。
1/25の〆切まででしたら申し込める酒販店さんもありますので、ぜひ検索してみてください。
2023年の人気銘柄は、やはり栃木県さくら市にある酒蔵「仙禽(せんきん)」さんではないか?と思います。
これはわたしが関東地域の人間だからということもありますが、ネット通販でも仙禽さんの立春朝搾りの予約を行っている店舗さんを多く見かけました。
ですがやはり「地域のお酒」です。
他の地域さんでは別の人気銘柄があるかと思います。
また「自分が好きな銘柄」もあるかと思います。
すきな酒蔵さんの立春朝搾り、飲みたいですよね。
参加蔵元一覧を見て、すきな銘柄を見つけたらぜひ取り扱い店さんをチェックしてみてください!
令和五年癸卯二月四日 立春朝搾り 参加蔵一覧
https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=377
人気銘柄と言えば秋田県秋田市にある「新政酒造」さんが挙げられますよね。
実は、新政酒造さんも2019年(平成31年)までは立春朝搾りに参加していました。
わたしも当時は今まで通り酒屋さんで予約をし受け取っていました。
ですが、2020年からは不参加となりそれ以降は参加をされていません。
日本名門酒会の「蔵元インデックス」というページにも名前が無く、人気な酒蔵さんなので残念ですが、また別の機会に期待です!
立春朝搾りは現在されておりませんが、新政酒造さんでも搾ったその日に瓶詰め出荷をする生酒が毎年発売されています。
それが「新政 新年 純米しぼりたて」です。
当サイトでもありがたいことに毎年購入させていただいています。
気になったあなたはぜひ下記の記事もご一緒にどうぞ。
\2023年卯年の新年しぼりたて/
基本的に四合瓶となり、銘柄によって一升瓶の用意もあります。
価格は各銘柄共通となります。
※令和五年より価格が変更となり少し上がりました。
立春朝搾りは、立春の未明から搾られ、すぐに瓶詰め・出荷作業をし、その日のうちに楽しめる日本酒です。
酒屋さんが地域の蔵元さんまで足を運び、ご祈祷をしたお酒をお店に持ち帰り、その後すぐにわたしたちに届きます。
地域のお酒なので、酒屋さんによって「買えるお酒」「買えないお酒」が異なります。
購入するには基本、予約が必要です。
…ということは分かったかな?
なるほどぉ。
いつもの酒屋さんで予約を受付してたから「立春朝搾り」の存在は知ってたけど…
その意味とか、どんなお酒なのかとか、よく分からないまま飲んでたよ。
なんだかすごいお酒だったんだね!あと今年は43蔵も参加してたんだね。ぜんぜん知らなかった…
うん。普段は中々味わうことのできない立春の日だけの特別なお酒なんだよ。
知らない人も多いかもしれないけど、日本名門酒会さんのサイトを見れば、参加蔵元さんとか買えるお店が全部載ってるから便利なんだ。
2023年はこのページから確認できるよ
https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=377
うん!今年の予約は済ませたから、来年もちゃんとチェックしてみたいな♪
「立春の日、当日に味わう」
っていうのもやってみたい!
蔵元さんや酒屋さんがその日のために準備して届けてくれたお酒だもんね。
なんで今までその日に飲まなかったんだろう~。もったいない~。
今日、知れてよかったよ。来年の愉しみができちゃったね♪
(ゆみ…)
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