あなたはSNSで投稿される写真の内、日本酒を飲んでいる人の「酒器(しゅき)」に注目することはありますか?
可愛い酒器や、お洒落で素敵な酒器を使っている写真にはついつい目が行ってしまいますよね。
中でも、秋田県にある新政酒造さんの熱狂的なファンの人であれば
「このタイプの酒器よく見るな…」
「新政好きの人が良く使ってるな…」
と投稿写真の酒器を見ていて、ふと思うタイミングがあるかもしれません。
それが今回紹介する
と名付けられた3種類の器になります。
実はこちらの3種類、新政マニアの人達の間では憧れの酒器だったのです。
「だった」と過去形な理由と共に、どんな酒器なのか?紹介してゆきたいと思います。
まず、こちらの器の制作者は秋田県出身&在住の陶芸家「田村一」(Tamura Hajime/たむらはじめ)さんというの方の作品になります。
田村さんは、新政酒造8代目蔵元である佐藤祐輔さんと「縁戚」にあたります。
はじめこのことを知らなくて「そういった繋がりがあったのか!」と驚きました。
そして、2017年の年末頃より発売された新政酒造さんと田村一さんによる共同醸造酒である
に同梱されたうつわです。
タイプは3種類あり、
と、当時の東北と蝦夷をテーマに佐藤祐輔社長が器の名前を命名されました。
わたくし、当時は全くこのお酒の存在を知らなかったため現物の写真などは持っていません。
そのため、「6号酵母マン」という愛称で新政マニアの間でも有名な熊谷太郎(La Jomon)さんのツイートを引用させていただきます。
陶芸家の田村一さんが展示会で山形に来ているので新政ユリイカを田村さんと6号酵母サミットのメンバーと一緒に飲むことにしました。新しいヒントが得られるといいなと思います。 pic.twitter.com/Divsjs6TxI
— 熊谷太郎(La Jomon) (@rockonjo) November 15, 2021
このような箱に収められ、「ユリイカ」の白いラベルがめっちゃお洒落な感じのボトルとなっています(語彙力どこ…)
箱の左上の黒く封をされている部分に田村さんの作品である陶器が収められていました。
ちなみに、器は3種類の内から選ぶことができたため「好きな器を選択」して注文することが出来たようです。
このお酒のテーマは「あきたの酒器とペアリング」ということで、陶芸家の田村一さんも実際に酒造りに参加され完成しました。
見た目からしてお洒落な新政ユリイカですが「137本限定」という、超・限定酒でした。
個人で購入できた方は果たしているのでしょうか?
そんなこともあり、ユリイカコラボとなる田村一さんの器はコアな新政酒造ファンの人たちから「憧れの器」として注目されるようになりました。
ユリイカは、2016年の新政頒布会である「日本酒古典技法大全」の1本として入っていた「元禄仕込」(げんろくじこみ)のお酒をブラッシュアップしたものです。
なお元禄仕込とは、仕込み水を減らし糖度を高める技法で、濃厚な甘みと酸味を備えた江戸元禄期の味を再現した日本酒になります。
ちなみに、2023年6月6日より開催される新政酒造さんのイベント「Fermentopia2023」(発酵の楽園)で初お披露目となる限定酒
に「元禄仕込み」が採用され、さらに水楢(ミズナラ)の樽にて貯蔵されたお酒となっています。
とのことで、ユリイカを飲んだことのある人も無い人もとっても楽しみなお酒だと思います!
\飲みたい!/
No.6 Fermen-typeとの違いなど、参考にしたい方は下記をご覧ください。
わたしは飲んだことの無いお酒ですのでその味わいは不明ですが、元禄仕込みがとっても気になっております。
イベントがとっても楽しみですね!
「こんなお酒と盃があったんだ…!」
その存在を知った時には、もちろん既に完売していました。
わたしにとっても幻の日本酒&うつわです。
そんな中、2022年2月に「ユリイカに同梱した器が再販される」というニュースが新政酒造の佐藤祐輔社長のTwitterにて報告されました。
2017発売のユリイカに同梱された、田村一さんの陶器が再販になるそうです。ご興味ある方はぜひ! https://t.co/GcHEJwPxU3
— 新政酒造 佐藤祐輔 (@aramasayamayu) February 5, 2022
このお知らせを見た時に興奮した人はきっとわたしだけではないはず!
憧れの酒器だった器が購入できる!
\ヤッバイ!/
と興奮しつつ、受注生産とのことでその価格を見てみると…
\(^o^)/お値段もヤッバイ!
これはちょっと悩みますよね…
わたしは「蝦夷女之手」に心臓を撃ち抜かれたのでこのお手ては買いたいと思っていたのですが、シンプルな「蝦夷蕾」も可愛い…。
見た目から観音様を想像できる「万葉蝦夷蕾」はとっても豪華!
気付けば3種類ともオーダーしておりました。
ちなみに、器とセットで販売されたユリイカ(eureka)は
となっていたようです。
※のん・べい美さんから教えていただきました!ありがとうございます。
また、3つの酒器の名前の由来は下記の佐藤祐輔さんのTwitterのツイートにて再掲されていました。
興味のある方はぜひ目を通してみてくださいね。
八日の朝まで、かつてユリイカに同梱した器が再販されるとのことですが、懐かしいので、命名の由来を再掲します。もともとは、縁戚の田村一くんが、秋田市の太平山三吉神社の生まれだったことから、歴史的な背景踏まえて決めた名前でした。 pic.twitter.com/KqMaPVE77S
— 新政酒造 佐藤祐輔 (@aramasayamayu) February 6, 2022
それぞれの器についてよく見てゆきたいと思います。
つぼみの姿が可愛いこちら。
同じつぼみ型で、色の違う蝦夷蕾とは別の作品もあるようです。
ひとつひとつ手づくりのため、個体差があります。
実際にこちらの器で飲んでみた感想は
「小ぶりで可愛くてテンションが上がる」
でした。
もちろん味わいもより一層美味しく感じました。
OCUYUKIさんを通じて再販されました。※現在は終売
見た目も豪華なこちらの酒器。
3種類共通するのは、ワイングラスのような形が香りを立たせてくれるため、お酒の味わいがより豊かに楽しめるようになっていることです。
実際にこちらの器で飲んでみた感想は
「ちょっと持ちにくい」
でした(笑)
味わいはもちろん、気分も上がるため美味しく飲むことができます。
こちらも販売は終了していますが、OCUYUKIさんの公式サイトにページが残っていたため載せておきます。
骸骨?骨のお手てが蝦夷蕾を持っている特徴的な酒器。
はじめて見た時に「カッコイイ…」と一目惚れしたこちらの器。
SNSを見ていると持っている人によって本当に個体差がありました。
実際にこちらの器で飲んでみた感想は
「意外と持ちやすくてテンション上がる」
でした。
とにかく新政酒造さんとのコラボ酒器ということで、これらでお酒を飲む際はいつも以上にテンションが上がります(笑)
味わいもワンランクUPする感覚になります。
実は、蝦夷女之手の最新版が「おばけ」と名前を変えて新発売されています。
5月16日現在・残り1点
また、わたしが可愛い~!と興奮したおばけはこちら!
丸い形の花に手が添えられているバージョンなのですが、持ってる姿がとっても可愛いです。
わたしが購入したのは、再販となった2022年のタイミングの際でした。
こちらは既に販売が終了しているため購入することはできません。
ですが、東京郊外の住宅街にあるOCUYUKIさんではちょいちょい田村一さんの作品の展示会を行っているようです。
直近では、4/22(土)~5/13(土)まで田村一「花はけしきばみほほ笑みわたれる、とりわきて見ゆ」が開催されていました。
蝦夷シリーズも並んでいたとのことです。
2022年の再販の時は、多くの要望により蝦夷シリーズが再販された…とのことでしたので熱いファンコールを送ったらもしかしたら…?
田村一さんの公式サイトも載せておきますね。
蝦夷シリーズの他にも素敵な作品が多くありますので、気になった方はぜひチェックをしてみてください。
また、新政酒造さんの東京ミッドタウン八重洲で開催されるイベントでは田村一さんと共に「酒器を造ってみよう」という体験授業を受けられます。
これはかなり貴重な体験ですので、ファンの方は要チェックが必要となります。
チケットなどに関しては、5/17(水)の正午より「いまでやオンラインストア」にて発売となりますのでこちらも一緒にチェックをしてみてください。
今回は、新政酒造さんと陶芸家・田村一さんのコラボレーションによって誕生した蝦夷シリーズの盃について紹介しました。
わたしは新政酒造さんが好きなので、この酒器でお酒を飲む際はめちゃめちゃテンションが上がってニッコニコになります。
…が、1点思い知ったことは
「酒器や作品にこだわりのない人にとっては飲みにくい器」
かもしれません…。
お酒好きの人に「この器で飲んでみて!味が違って感じるから!」とうっきうきで勧めたところ「飲みにくいから普通の器がいいな」と言われてしまいました…
なんてことなの!( つω` ||)
器って…趣味の世界なのだなぁと思い知らされた出来事でした。
みんな、押し付けちゃダメよ…
わたしはとってもhappyになれる器なので購入出来てとっても嬉しかったです。
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