日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、秋田県にかほ市にある「株式会社 飛良泉本舗」(ひらいづみほんぽ)さんの醸す、「飛囀(ひてん)スパークリング」です。
飛良泉本舗さんの醸す、飛囀(ひてん)シリーズは東北最古の酒蔵といわれ創業500年を超える「飛良泉」の27代目蔵元となる斎藤雅昭さんによる挑戦ブランド。
2018年に秋田へ戻り、一人前の蔵元になるため様々な酒造りに挑戦したいという想いから飛囀シリーズが誕生しました。
公式サイトには、
幼い雛が成長し、大空を「飛」び「囀」る姿と自分を重ね合わせ「飛囀」と命名しました。
と、名前の由来が紹介されていました。
はじめてラベルを見た時は漢字が読めなくて、酒屋さんのPOPが頼りでしたが意味を理解するとなんだか「愛おしさ」を感じるお酒ですよね。
飛囀(ひてん)シリーズには他にも
といった銘柄のお酒があり、内容を見てみると他の酒蔵さんとはまた違った日本酒への「挑戦」を感じるラインナップとなっています。
ちなみにすべての日本酒は、飛良泉さんの特徴であるこだわりの「山廃酛」にて醸されています。
山廃づくりの詳細は、下記の記事で詳細を書いていますのでよろしければ一緒にご覧ください。
「飛囀スパークリング」はチャレンジ酒としてスタートした飛良泉本舗さんのスパークリング日本酒です。
第2弾目は、500mlの瓶を四合瓶に変え、火入れではなく本生とし2020年12月に「WINTER LIMITED EDITION」として発売されました。
この時は、秋田県内500本・首都圏500本の限定販売となりました。
第3弾目は、2021年5月に発売となり再び瓶を500mlに戻しタンク内・瓶内にて二次発酵させ天然の炭酸ガスをギュッと詰め込んでいます。
こちらは、秋田県内700本・首都圏700本の限定販売となりました。
その後、2021年の12月に720mlの「飛囀スパークリング WINTER LIMITED EDITION」
そして、2022年3月に500mlの「飛囀スパークリング」
と交互に発売となっています。
500mlのこちらは安定した味わいの提供のために「火入れ」を行っていますが、その際に瓶内のガス圧が一時的に高くなるためキャップをスクリューではなく「王冠」にしています。
酒屋さんでは「ビール瓶と同じ瓶を採用している」と言っていました。
ラベルの裏には「甘酸っぱいゆるふわ系スパークリング」と書いてあるので、味わいの想像をするだけでワクワクするスパークリング日本酒となっています。
なお、数量限定のため入荷後はすぐに売り切れてしまう人気のお酒となっています。
飛良泉さんの日本酒は、まだまだ飲んでいない銘柄がたくさんあります。
飛囀(ひてん)スパークリングはSNSにて「美味しい!」という声を聞いて(見て)いたため酒屋さんで見つけた際に「シュババ!」と手に取りました。
甘酸っぱいスパークリングとのことで、絶対好きなやつ!と思いちゃっかり2本購入。
スパークリング日本酒は、ドライさが際立つものよりきゅんと甘さのある方がすきなんですよね。
どんな味わいなのか?早速開栓していきましょう。
ラベルの裏には「吹き出す場合がございますので、開栓時には十分ご注意ください」と書いてありましたが特に問題も無く静かに開栓できました。
数日間、AQUAの日本酒セラーでマイナス5℃保管をしていたのが良かったのかもしれません。
グラスに注ぐと、ジュワァ~っと泡が広がります。
梨っぽい香り。
華やかさもあります。
スパークリングなのでジュワジュワと口の中が刺激されます。
甘くて美味しい♪
これは梨ジュース。とっても飲みやすいです。
甘すぎなくて美味しい。でも甘さはしっかりとあります。
これはゴクゴクいけちゃいますね。
少し濃い感じがあるので、夏の暑い日に飲む場合は氷を1個とか入れても良いかもしれません。
キンキンに冷やして飲みたいです♪
後口にはお米の甘さが残ります。
三重県四日市市にある「タカハシ酒造」さんの醸す、伊勢の白酒(しろき)というスパークリング日本酒も大好きなのですが、白酒より軽く飲めます。
\伊勢の白酒(しろき)を飲んだ感想はこちら/
飲む度に舌を刺激するジュワジュワ感がとっても良い感じです。
先ほどは「甘すぎない」と言いましたがとってもジューシーな甘さが広がります。
酸味もあるので、さっぱり感もあって◎
酸味よりも甘さが印象的ですが、お風呂上りに腰に手を当てて瓶のままグビグビ飲みたくなっちゃう美味しさです。
ジュワジュワが美味しい~
甘さもいい感じ~♪
今夜の晩御飯「豚キムチ」と一緒にいただいてみます。
豚キムチの酸味と甘さに、飛囀(ひてん)スパークリングの酸味と甘さが合います!
甘さが引き出されて美味しいです。
サラダのマヨネーズにも、甘みと酸味が合いますね。
…ですが、食中酒として合わせていると甘みがしっかり出るため気になってきました。
うーん。この2つには合わせなくていいかな~というのが正直な感想です。
美味しいんですけどね。ちょっと甘すぎちゃうかも。
飛囀スパークリングは、単体で愉しみたいお酒かもしれません。
500mlかつアルコール分も10度なので、ゴクゴクいけちゃうのもGOOD。
おかわりを注ごうと瓶を持ち上げると、底には「滓(おり)」が少し溜まっていました。
気付かなかった…!
王冠なので、開ける前に混ぜるべきでしたね。
仕方が無いので、クルクルとこぼれない程度に瓶を回しておりを混ぜます。
しっかりにごりました。
うすにごりのスパークリング日本酒だったんですね。。
飲んでみると、混ぜたほうが、うまい!
甘さと酸味のバランスが丁度よくて、甘すぎずにとっても良いです。
え、混ぜたほうが断然料理に合います。
おだやか。
後口に感じた甘さの強さが穏やかになって、丁度良い感じです。
混ぜてから飲みましょう…!
あっという間に飲み切ってしまいました。
720ml(四合瓶)は1回で飲むには多く感じますが、500mlは丁度良い感じでした。
おいしかった♪
ごちそうさまでした。
わたしは、飲んでみて「ゴクゴクいけるし、もっと飲みたい!」と思いましたが合わない人も居るかと思います。
それは、
です。
「美味しい」と聞いていたため、お値段は気にせずに購入しましたが500mlにしてはいいお値段のする日本酒となっています。
価格が気になる人には向かないかもしれませんが、とっても飲みやすくて甘さの美味しいスパークリング日本酒となっています。
まだ飲んだことの無い人は、1度は飲んでいただきたい。そんな味わいの日本酒です。
飛囀スパークリングを飲むのは今回が初めてでしたが、火入れではなくて「生」も飲んでみたい…。
次回の発売は冬となるのでしょうか?
楽しみに待ちたいと思います。
飛良泉本舗さんでは、公式オンラインショップを用意していますが「飛囀シリーズ」は蔵での直接販売を行っていません。
特約店さんでの取り扱い銘柄となり、購入したい場合は近くの酒販店やお取り寄せ先を紹介してくれるとのことでした。
お問い合わせ先は下記になります。
また、電話ではなくインターネットから購入できるお店を検索したい場合は、
「飛囀 特約店」
「飛囀スパークリング 販売店」
といったキーワードでGoogleやYahoo!検索をすると取扱店さんを見つけることができます。
ですが【飛囀スパークリング】に関しては、数量限定&人気商品のため売り切れ必至のスーパークリング日本酒となっています。
そのため前もって特約店さんを見つけておき、その酒屋さんの情報発信をチェックしておくようにすると買い逃してしまうことも減るかと思います。
下記のIMADEYAさんでしたら、オンラインでも日本酒を購入することが可能です。
製法 :スパークリング(タンク内・瓶内二次発酵)
原材料名 :米(秋田県産)米麴(秋田県産米)
原料米 :秋田酒こまち89%/美山錦11%使用
精米歩合 :60%
アルコール分:10度(原酒)
使用酵母 :きょうかい酵母No.77
日本酒度 :-37.0
酸度 :3.3
内容量 :500ml
価格 :1,485円(税込み)
製造者 :株式会社 飛良泉本舗
所在地 :秋田県にかほ市平沢字中町59
公式サイト :https://www.hiraizumi.co.jp/
炭酸ガスを注入したスパークリング日本酒は、スーパーやコンビニなどでも手軽に購入できますよね。
ですが天然の炭酸ガスでシュワシュワを楽しめるスパークリング日本酒は、季節限定や数量限定となり注目していないと手に入れることが難しくなります。
人工と天然では味わいや美味しさも異なりますので、飲んだことの無いあなたはぜひ1度味わってみてくださいね。
ちなみに、今まで飲んだ甘みのあるスパークリング日本酒で「美味しい!すき!」と思ったのは
の3本となっています。
気になった銘柄があればぜひチェックしてみてくださいね。