日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、千葉県印旛郡酒々井町(いんばぐんしすいまち)にある「株式会社飯沼本家」さんの醸す「甲子夏詣酒 星合」(ほしあい)です。
飯沼本家さんの醸す「星合」(ほしあい)は2021年より新商品としてリリースされた「夏詣」(なつもうで)にちなんだ日本酒です。
夏詣とは日本の夏の新しい風習で、1月1日の元旦から始まる初詣(はつもうで)と同じように一年の折り返しとなる7月1日からお参りに行くことが「夏詣」となります。
各神社では毎年6月30日に「夏越の大祓」(なごしのおおはらえ)という1月~半年分の罪や穢れを祓い、残りの半年の無病息災を祈願する神事が執り行われます。
この神事に合わせ、無病息災・家内安全のご祈祷を受けた清酒が「甲子夏詣酒 星合」(きのえねなつもうでざけ ほしあい)です。
「未来を想う、ひとときと共に。」
がキャッチフレーズとなるこのお酒は、取り扱い酒販店さんでの予約販売となるため予約をしないと購入できない1本でもあります。
6月30日に千葉県佐倉市にある、佐倉藩総鎮守 麻賀多神社(まかたさま)にてお酒を受け取りに来た販売店さんも一緒に茅の輪くぐりをしお祓いを受けその日に発売される星合。
同じように、飯沼本家さんでは発売当日に酒販店さんがお酒を取りに行く予約制の日本酒として
といった日本酒があります。
上記の2本は「生酒」ですが、星合はそれらとは異なり「一回火入」をされた夏酒のため急いで買いに行って急いで飲まなくても大丈夫なお酒となります。
星合は6月30日に発売される日本酒ですがラベルの裏には
と記載があります。
これは「星合」という名前が、織姫と彦星が再開を果たす星の逢引き=星合(ほしあい)から付けられたもので
という想いが込められているためです。
わたしも昨年は七夕に飲めなかったため、今年はしっかりと7月7日の夜に開栓させていただきました。
首掛けとして付いている七夕の短冊がまた「良い」ですよね。
SNSではこの短冊に願い事を書いている方も見掛け「その発想、素敵!」と思いながら見ていました。
そして、星合をリリースするに当たり「みなさまと一緒に夏にお酒を飲む文化を作っていきたい」と飯沼一喜専務もお話されていました。
甲子(きのえね)の日本酒の特徴としては、その華やかな香りとキレイな甘み&酸味である…とこれまで飲んできてわたしは思っています。
香りはとっても華やかですが派手過ぎない。
初めて飲んだ時から「あ、このお酒好きだなぁ」と思って今でも見掛けると手に取っているのが甲子のお酒です。
2022年の星合は、2021年の星合とは異なり一から酒質の設計を見直されています。
華やかなリンゴのような香りが特徴となる甲子のお酒ではなく、バナナ様の香りが主体となったお酒にしたとのことです。
アルコール度数16度の原酒でありながら、甘みを強くすることで酸味と相まって甘酸ジューシー、ボディーのある味わいに仕上がっているとYouTubeチャンネルにてお話がありました。
飯沼本家・甲子‐kinoene SAKEチャンネルはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=1X972oTeA8M
星合を購入するのは2021年の新リリースと合わせて2回目です。
昨年は8月に開栓したため記事を書くタイミングを逃してしまいました。
今年はしっかり書いてゆきたいと思います。
グラスに注いでいる時から華やかな香りが漂います。
リンゴやパインのような酸味も香ります。
ジュワっと甘みが濃厚!
昨年の星合は、甘みより「リンゴの酸味」の印象がとっても強かったのですが、今年はたっぷり甘いです。
飲む度にジワジワッとして美味しい。
濃ゆ~~い甘みと旨み!
そこにキレイな酸味があるので「甘酸」がとってもおいしいです。
そしてとても濃ゆい!
丁度前日に「きのえねアップル(開栓3日目)」を飲んでいましたが、きのえねアップルよりも濃い!
ジューシーさが半端ないです。
1回火入れなのにフレッシュさもあって凄い!
何だか飲んでいて感動しました。
とっても甘いのに重くない。
後口は酸味スッキリさでまとまります。
今日はゴーヤチャンプルーとねばねばサラダと共にいただきます。
夏はこの献立で乗り切ることが多いわたしです(同じものをずっと食べれる人間です)
ゴーヤを食べてから飲んでみると、お酒のジューシーさがUPしました!
うまーーーい!
あ、やっぱりわたし甲子好きだ。
と改めて感じました。
もっと有名になっても良いのになぁ(* ´ω` *)
ねばねばサラダは、甘みが濃ゆくなりつつ爽やかさもあって美味しくいただけます。
にしても、ゴーヤチャンプルーとめっちゃ合うのだが?
「とにかく美味しい」
その言葉を最後に、ノートに書いた味わいメモは終わっていました…
そして気付くとわたしは寝ていて、起きた時には星合が1本空になっているのを見つけました。
美味しくて1日で飲んじゃった…
味わいの変化を見たかったのに…
とりま、昨年と比べてもとっても美味しかったです!
ごちそうさまでした♪
わたしは気付けば1本空けてしまうほど「やっぱり好きだ!」とその好みを再確認した日本酒ですが合わない人も居るかと思います。
それは
です。
ですが、甘酸ジューシーでボディ感も楽しめる日本酒が好きな人にはとてもおすすめできる1本です。
そして火入れなのにフレッシュ感が半端ない!
わたしは来年もまた予約しようと思いました。
夏詣酒(なつもうでざけ)は縁起も良いので贈り物としてもお勧めです。
飯沼本家さんが6月30日に発売する「星合」は取り扱い酒販店さんでの予約が必要となる日本酒です。
夏詣酒(なつもうでざけ)は日本名門酒会が企画している商品のため、日本名門酒会に加盟している酒販店さんかつ、その参加店のみでの購入が可能です。
そのため、取扱店さんは限られています。
甲子夏詣酒を買える酒屋さんは下記の日本名門酒会のホームページにて確認が可能です。
また、飯沼本家さんの公式ページからも確認が可能です。
※ページ下にある「購入はこちら」をクリック
基本的には店頭での申し込みとなりますが、ネットで予約を受けている酒販店さんもあります。
例えば、
なお、予約商品のため現在は売り切れとなっています。
ですが酒販店さんによっては「予約以外を少し多めに入荷」していることがあります。
上記の酒販店さんでしたら、7月8日現在も在庫があるためまだ購入することができます。
気になったあなたはぜひチェックしてみてください。
仕様 :純米吟醸
原材料名 :米(国産)米麴(国産米)
原料米 :麹米:山田錦 掛米:五百万石
精米歩合 :58%
アルコール分:16%
日本酒度 :+1.0
酸度 :1.5
内容量 :720ml
価格 :1,815円(税込み)
アルコール分16度を一晩で空けさせる旨さ…それが星合。
起きた時にはわたしもビックリでした…
今日は休肝日にして肝臓さんをおやすみさせたいと思います( ´人` )
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