立春の日の早朝に搾られ、酒蔵さん・酒販店さんの協力によって消費者であるわたしたちが「その日の内」に飲むことができる季節限定酒
【立春朝搾り(りっしゅんあさしぼり)】
をご存じでしょうか?
2021年の立春朝搾り【令和三年辛牛二月三日】は「2月3日」の立春の日に販売されました。
今年購入したのは、
です。
「飲み比べ」第2回目は、こちらの立春朝搾り3本になります。
早速、見ていってみましょう♪
こちらの説明は下記の記事で詳しく紹介しています。
立春朝搾りとは、
「搾りたてのお酒を、搾ったその日の内に楽しめる」
一般消費者のわたし達からしたら【他ではできない体験が味わえる唯一の日本酒】です。
通常の生酒やしぼりたてといった日本酒であれば、搾ってから手元に届くまで早くても数日はかかります。
それを搾った当日に飲めるなんて嬉しいですよね。
ですが、その意味をあまり意識していなかったわたしは今年も「買ってすぐ」ではなく時間を置いて飲むことになってしまいました。
また今回の「飲み比べ」は同時に開栓した訳ではなく
に飲んだ記録です。
来年は「立春の日に買ったらすぐ飲む!」を実行しフレッシュな日本酒を存分に味わいたいと思います。
ですが、ある意味面白く勉強になった体験ができたと思うので記載していきたいと思います。
栃木県さくら市にある、株式会社 せんきんさんの醸した「仙禽」立春朝搾り。
多くの酒販店さんが店頭だけではなくネットでも予約を受け付けていたため、関東地方に住んでいない人も愉しむことが出来たのではないでしょうか?
立春朝搾りは「地域酒」なので、飲みたくても飲めない銘柄が出てきてしまう日本酒でもあります。
2021年の参加蔵は「44蔵」。
その中でも多分1番人気はこちらの「仙禽(せんきん)」さんの立春朝搾りではないかな?と思います。
わたしも好きで、気付けば毎年買っている銘柄になります。
立春の日から8日後に開栓となりました。
保存は冷蔵庫での保存です。
早速、香ってみるとフルーティーで「とてもいい香り」♪
好きな香りです。
きれいでやさしい。
ちょっとピリッと舌にくる酸味が心地よく、まろやかな甘さでやさしい甘味が口に残ります。
「去年の立春朝搾りより美味しい…」
正直な感想がこちらです。
とにかく美味しい。
仙禽さんは酸味が特徴の日本酒なので、キムチ鍋の酸味とも合うだろう!と一緒にいただいてみると…
合う!
甘味が増して「ぶわーーーーー!!」と来ます!
舌にチリチリガス感&酸味がうまい♪
合わせて正解でした。
開栓から5日後ですね。
こちらは引き続き、残った分を「冷蔵庫」で保管していました。
(あれ?味が抜けてる…)
ちょっと、ショック、でした。
こんな短期間で味って抜けるの?と動揺しながら残りを飲みます。
でもおいしい、甘味がやさしい。
最初に飲んだ時に感じたやさしさは残っています。
少し酸味も残っていて、でもやっぱり味が抜けてる…。
最初は「生酒」だから味の変化が早いのかな?と大きな括りで見ていました。
ですが「立春朝搾り」という立春の早朝に急いで瓶詰めした生酒だからこそ、味の変化がしやすいのかな?と思うようになりました。
【立春朝搾りは開栓したらすぐに飲み切ろう!】
という教訓になった出来事でした。
5日で抜けてたので、3日以内・できれば当日がフレッシュさを存分に味わえて美味しくいただけそうです。
秋田県由利本荘市にある、天寿酒造株式会社さんの醸した「天寿」立春朝搾り。
わたしの住む地域では立春の翌日「2月4日」に到着しました。
まだ日本酒を好きになる前、天寿さんの「鳥海山」を飲んだ時に「あ、この日本酒好きな味だ。」と初めて自分の好みを知るきっかけとなった日本酒です。
今では他にいろいろな銘柄を飲むようになったので、買う機会が減ってしまっていますが今でも1番思い入れのある日本酒がこちらの天寿さんです。
好きです!鳥海山!
そのため、天寿の立春朝搾りも毎年購入しています。
もっと早くに飲む予定でした。
なんやかんやで立春の日から1ヶ月半以上も経過してしまいました。
いい香り!
リンゴっぽいフルーティーな香りがします。
ん!味が抜けてる感じがする…
軽くて酸味があり、ピリリ?チリリ?とする。
フレッシュな感じもあるけど、ちょっと辛い。フルーティーさはある。
でも後味にパンチが足りません。
【通常の味】があるとしたら、それよりも【浮ついた感じの味】がします。
「これは、保管に失敗してしまった…?」
「やっぱり、直ぐに飲まなかったから…?」
かなりショック、でした。
ぜったい味が変わっている…
簡単に言うと、
軽い・フレッシュ・酸味、厚みがなく物足りない。辛さが残る。
お酒のおいしさやきれいさ、甘みもあるけど「辛さ」がとても強調されてしまっていました。
特にマリアージュを目的に選んだ料理ではありませんが、一緒にいただいてみました。
お互いに邪魔はせず、シュワっと感が強調されました。
意図したものでは無いかもしれませんが、天寿にキレや辛さ(爽快さ)があるので油っぽい肉料理もさっぱりと流してくれてくどくならずに美味しくいただけます。
うん。食べながらであれば飽きずに飲めて美味しい。
料理と一緒に1本飲み切りましたが、後悔の残る1本となってしまいました…
立春朝搾りを購入した後、「マイナス5℃」で日本酒を保管できるAQUAの日本酒セラー「SAKE CABINET」(サケ・キャビネット)を購入しました。
それも、家にある日本酒の数が冷蔵庫に入りきらなくなってしまったためです。
ですが、日本酒セラーにも入りきれない量のお酒があったので直ぐに飲もうと思っていた立春朝搾りは引き続き「冷蔵庫」にての保存となりました。
その後、立春朝搾りをなかなか飲めない状態に…
そのため冷蔵庫からセラーに移動したり、また冷蔵庫に戻したり、セラーへ戻したり…と温度変化をかなり与えてしまったのです。
そして、1ヶ月半以上経ってからの開栓。
味が変わってもおかしくありません。
来年はやはり「立春朝搾りを購入したらその日に飲もう!」と心に決めた出来事となりました。
悔しいですが、お酒の管理(温度や飲むタイミングなど)について考えることのできた1本です。
千葉県印旛郡酒々井町にある、株式会社飯沼本家さんの醸した「甲子」立春朝搾り。
ちょっとぱっと見、読み方が分かりにくいので「かな」に直すと
となります。
最初、酒々井(さけざけい)、甲子(こうし)と読んでいたのは内緒です。
甲子も大好きな日本酒で、主に季節商品をよくいただきます。
この3種類はラベルも可愛くて、置いてあるとスッと手が伸びちゃう日本酒です。
もちろん味もうんまいです♪
立春朝搾りも去年に引き続き、2回目の購入となりました。
昨日の天寿の立春朝搾りの出来事があったため、直ぐに飲もう!と思い翌日に開栓しました。
天寿と甲子の最終的な保存は「-5℃」で行っていました。
恐る恐る、まずは香りを確かめてみると…
ぶわぁぁと吟醸香が香り「うん。甲子さんはやっぱり香りが好き!」とフルーティーで華やかな香りに満足。
これは…メロンっぽい香りです。
口に含んだ後も、華やかな香りがしっかりと残ります。
甘さもあり、おいしい。
でも…辛みが…ある。
昨日の天寿ほどではありませんが、ちょっと浮ついた感じと飲んだ後にアルコールを強く感じます。
「時間が経った日本酒」という感じがあり、とても悲しくなりました。
舌にチリリと酸味あり。
あの後、グラス2杯ほど飲んでからいったん落ち着こうと思い「冷蔵庫」で2日間保管をしました。
マイナス5℃だと酵母が働かないので、冷蔵庫で熟成させたらどうなるかな?と思っての挑戦です。
「じゅわぁ~~」
っとガスが抜けました。
これは酵母さんが働いた証拠では…!?
やっぱりいい香り!
2日前とは違い酸味のあるパイナップルっぽい印象の香りがします。
やはり辛さは少し感じますが、前回より美味しい!
そして香りがとてもよい。すき。
浮ついていた感じだったのが、しっかり味が着地した。戻ってきた感じがします。
うん、味が落ち着いた。
きれいな酸味と、熟したような感じで美味しい。
甘さが強くなって、より果実味がでました。
舌に辛さが残るので、アルコール度数が16度と高めの日本酒なのが分かります。
冷蔵庫で寝かせてよかった…!と思う体験でした。
どうしても美味しく飲み切りたくて、わが家では日本酒をたっぷり入れて作る「豚バラと白菜のミルフィーユ鍋」と一緒にいただきました。
普段は生酒を使用しませんが(もったいないので)飲む分を残しつつ、甲子の立春朝搾りを入れて作りました。
ミルフィーユ鍋の生姜にも合う!
鍋に甲子を入れたので、飲んでるお酒とめちゃくちゃマリアージュする!
日本酒の温度が常温になったら、やさしさ&柔らかさが出た!辛さを感じなくなった!
と、いいことづくめでした。
保管に失敗してしまった日本酒も最後まで美味しくいただくことができました。
普段ならもったいなくて出来なかった「生酒を料理に使う」「そして使った生酒を、その料理と一緒に飲む」という体験をしましたが
【めちゃくちゃ合う】
ということを知ってしまいました。
ミルフィーユ鍋を作る時に、通常は【水と酒】なのですが【酒だけ】で贅沢に作るとンまいのです。
今度好きな生酒を2本購入して、1本まるまる鍋に使って、もう1本は飲む用で合わせてみようかな…
ぜ、ぜいたく…
今年の立春朝搾りは意図をしていない飲み比べとなってしまいましたが、
ということがわかりました。
来年は、購入したその日に飲みます!
ちなみに、立春朝搾りの予約は毎年年末ごろから「日本名門酒会」に加盟している酒販店さんで予約ができます。
基本的に予約分のみの販売となりますが、多めに仕入れている酒販店さんであれば店頭に在庫のある分から購入することも出来ます。
加盟店さんの詳細は名門酒会の公式サイトで確認ができます。
また、2021年は44蔵が参加しましたが、毎年参加する・しないは蔵によって異なります。
毎年「立春朝搾り」のページが更新されますので、気になったあなたはぜひチェックしてみてくださいね。
日本名門酒会「折々の酒」立春朝搾り
https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=377
こちらは、4合瓶を飲み切った人しか気が付かない仕掛けがしてあります。
立春朝搾りは、生まれたての春をお祝いする「祝い酒」。
そして、蔵元さんの近隣の神社の神主さんのご祈祷を受けているお酒で「縁起酒」になります。
2021年はコロナのこともあり
も一緒にご祈祷されています。
そして、飲み切った瓶を回してラベルの後ろを覗き込むと
「大吉」
の文字が!なんとも素敵な演出ですよね♪
今回、3銘柄購入したので全ての酒瓶を確認しましたが…
仙禽さん…
あれ…
大吉…
書いてない(涙)
そ、そんなこともあるんですよ…ね?(当たり・外れがある!?)
今年見逃したよーという人は、来年の立春朝搾りで確認してみてくださいね。
一升瓶は購入していないので確認していませんが、一升瓶のラベルの裏も要チェックです♪
2021年は、3つの銘柄の立春朝搾りを購入しました。
原材料名 :米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 :60%
アルコール分:15度
内容量 :720ml
価格 :1,760円(税込)
製造者 :株式会社せんきん/栃木県さくら市馬場106
公式サイト :http://senkin.co.jp/
Instagram :https://www.instagram.com/senkinofficial/
原材料名 :米(秋田県産)、米こうじ(秋田県産米)
精米歩合 :50%
アルコール分:15度
内容量 :720ml
価格 :1,760円(税込)
製造者 :天寿酒造株式会社/秋田県由利本荘市矢島町城内字八森下117
公式サイト :https://tenju.co.jp/
Instagram :https://www.instagram.com/tenju_1830/
原材料名 :米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 :55%
アルコール分:16度
内容量 :720ml
価格 :1,760円(税込)
製造者 :株式会社飯沼本家/千葉県印旛郡酒々井町馬橋106
公式サイト :https://www.iinumahonke.co.jp/
Instagram :https://www.instagram.com/kinoene_sake/
それぞれ、
は異なりますが、全て「価格は同じ」&「純米吟醸酒」として醸されています。
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