日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、栃木県さくら市にある「株式会社せんきん」さんの醸す「ドメーヌ・パーラー ナチュールシードル」です。
「ドメーヌ・パーラー」とは、せんきんさんの果実酒部門のことで、ナチュールシードルはその名の通り「りんごのお酒」(果実酒)です。
こちらは日本酒ではありませんが、日本酒「仙禽」を醸す「せんきん」さんが醸したシードルということで当サイトでも紹介させていただきたいと思います。
今年(2021年)の7月15日
日本酒ではない、新しい発酵のかたち。
先ずはシードルから。
『ドメーヌ・パーラー』、始動します。
という発表がInstagramとTwitterにてあり「仙禽さんの造るシードル!?」「栃木県だからリンゴなの?」とワクワクしました。
実際に全国一斉発売となったのは「8月27日」で、8月27日のTwitterでは『ナチュール・シードル』の誕生日です。とつぶやかれています。
発売当初は、どの酒販店さんでも瞬殺だったのではないでしょうか?
こちらのシードルは1度きりの発売ではなく、現在も継続して販売されています。
9月28日のTwitterでは
今発酵中のシードルは甘さを残す。季節が秋から冬だから。季節によって人が欲する甘さは違うから。
とつぶやかれていました。
季節に合わせて味わいを変えて醸されているため、こちらの「甘さが残された」シードルも気になりますよね。
ナチュールシードルは栃木県産の林檎を使用し、果実本来の自然の美味しさを味わえるようナチュラルにこだわり「澱」(おり)の濾過を行っていません。
そのため、瓶の底に沈んだ茶色いオリにビックリした人もいるのではないでしょうか?
わたしも最初、これは混ぜて良いものなのかワインのようにそのままにしておくのかちょっと迷いました。
飲んでみた結果は、最初は混ぜずに飲んである程度残りが少なくなったらオリを混ぜた味わいを愉しむ!というのが良いかと思います。
苦味というか複雑みが増すので、最初から混ぜちゃうとちょっともったいなく感じます。
ボトルの裏には
りんごの自然な発酵。世界一シンプルな発酵から誕生するりんごのお酒です。
「ナチュール」は自然派日本酒やヴァンナチュール、クラフトビールという異文化のジャンルを越え、つながり、すべてのものづくりを「ボーダレス」にしていきます。
というコメントが記載されていました。
日本酒は「並行複発酵」という方法で醸しますが、ワインやシードルなどは「単発酵」にて醸されます。
日本酒とは違う単発酵へのチャレンジはせんきんさんの夢でもあったそうなので、そんなお酒が飲めると思うとなんだか嬉しいですよね。
また、日本のリンゴは海外のリンゴとは違い、甘みが強く酸味が少ないので理想の味わいをつくるのに苦労されたそうです。
シードルの味わいは、甘口~辛口まで様々ありますがわたしは「酸っぱい!」イメージが強いです。
せんきんさんの醸すシードルはどんな味わいに仕上がっているのか?ワクワクしちゃいますね。
いつもの酒屋さんへ日本酒を買いに行った際「あるよ」と出してくれたナチュールシードル。
実はすっかり発売日を逃していて、9月に入ってからの購入となりました。
仙禽さんのお酒にしては「ごっついボトル」が出てきて驚きましたが、その重みと栓の王冠に「どんな味わいなのか?」ウキウキしながら持ち帰りました。
開栓は1日置いて、翌日。
栓抜きで王冠を開けると、ジュワ~っとガスが抜け泡がプクプク出てきました。
グラスに注ぐとジュワジュワで、かなりの発泡具合がわかります。
すっぱいリンゴの香り!
リンゴの酸っぱさがしっかり香ります。
ジュワっとしてからの爽やかな酸味。
なんだかすりおろしリンゴみたい。
とてもりんご感が口に残ります。
ドライな味わいで、甘くないのにちゃんとリンゴの甘さを感じます。
これ、めちゃめちゃ美味しいです。
すごく飲みやすくて、ゴクゴクいけちゃいます。
うまー。
丁度良い酸味感。
うん、好き。
暑い日に白ワインに氷入れて飲むの好きなんですよね。
そんな感じでナチュールシードルにも氷を入れてみました。
飲んでみると、うん。イイ感じ!
ジュワジュワの発泡感が増えたような気がします。
やだこれ、すぐ無くなっちゃいます。
飽きずに飲めるし、アルコール分6%と日本酒よりも気軽に開けれるので冷蔵庫に数本ストックしておきたいお酒です。
完全に、好きな味わいのシードルです。
澱(おり)を混ぜてみると、味が濃ゆくなりました!
これもまた好きです。
ジュワジュワジューシー。
とてもりんごを感じます。
アルコール感が一切ありません。
炭酸入りのリンゴジュースを飲んでるみたい。
そんなこんなで、ぐいぐい飲めてしまい1本空いてしまいました…
とっても美味しかったです!
ごちそうさまでした♪
わたしは、飲んでみて好みの味わいだったので「追加で3本購入した」シードルとなりましたが合わない人も居るかと思います。
それは
です。
ですが、今まで飲んできたシードルの中でも断トツに「美味い!」と思った味わいでした。
どちらかと言うと酸っぱくてドライな印象ですが、酸っぱすぎずにリンゴのあの甘み感(ボディ感?)をしっかり味わえるお酒です。
ジュワジュワのガス感もまた良し!
追加で購入した3本は飲んでしまってもうありませんが、また買いたい!
「このお酒おいしいね~」
って言いながらシェアしたい1本でもあります。
料理と合わせなくても、お風呂上りや映画を観ながらなど気軽に飲めるお酒だと思います。
キャップがビール瓶の王冠なので開栓前は「飲み切れるかな…?」と思いましたが、一人でも全然飲み切れちゃいました。
また「甘さを残したナチュールシードル」も発売されるようなので、シードルが苦手な人もチャレンジしてみるのも良いかもしれません。
気になったあなたは、ぜひ飲んでみていただきたいお酒です。
せんきんさんのお酒は、特約店にて購入することができます。
全国の特約店さんは下記のページより確認することができます。
ナチュールシードルは「お一人様1本まで」など、本数制限のある酒販店さんもあるかもしれません。
また、在庫切れの酒販店さんが多い中「10月15日現在」でも購入できるお店がありました。
甘さを残したバージョンも飲んでみたいですが、現在の味わいも好きなのでまた追加で買おうと思っている今日この頃です。
次の果実酒となるワインの試験醸造もスタートしているので、せんきんさんの醸す「ワイン」も楽しみに待ちたいと思っています。
原材料名 :りんご(栃木県産)、りんご天然果汁100%、酸化防止剤含有(亜硫酸塩)
アルコール分:6%
内容量 :750ml
価格 :2,200円(税込み)
製造者 :株式会社せんきん
所在地 :栃木県さくら市馬場106
公式サイト :http://senkin.co.jp/
Twitter :https://twitter.com/senkinofficial
Instagram :https://www.instagram.com/senkinofficial/
原材料名に記載されている「酸化防止剤含有」に関しては下記のように記載がありました。
酸化防止剤添加は最小限です。
最小規定値、果実の発酵段階で亜硫酸塩が自然に生成されるため、意図的な添加が皆無であっても原材料名に記載しています。
ワインもそうですが、亜硫酸塩は自然に発生するものなので「含有量ゼロ」というものは存在しません。
せんきんさんのナチュールシードルに含有する酸化防止剤は、神経質にならなくてよい表記となりますので安心してください。
\仙禽×ユナイテッドアローズのコラボ日本酒/