日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、長野県上田市にある「岡崎酒造 株式会社」(おかざきしゅぞう)さんの醸す、「信州亀齢 山田錦」(しんしゅうきれい やまだにしき)です。
当サイトで亀齢(きれい)の日本酒をいただくのは2回目です。
「去年よりもさらに入手困難になっている!」
と年を追うごとに大人気な信州亀齢の日本酒。
女性杜氏で12代目蔵元となる「岡崎美都里(みどり)」さんと旦那さんの岡崎謙一さんとの二人三脚にて醸されていることは有名です。
また岡崎酒造さんの酒蔵は、信州上田の上田城下町である北国街道 柳町通りにあり歴史街道として古き街並みを楽しめる観光スポットとしても有名です。
そのため、蔵にある直営店でも亀齢の日本酒を販売しており「お土産」として購入することも可能です。
初めての信州亀齢は、神奈川県の本厚木にある「望月商店」さんとの限定酒である「金紋錦(きんもんにしき)」という酒米を使用して醸されたお酒でした。
こちらの亀齢は「岡崎酒造店舗」そして「厚木市望月商店」のみでの販売となる限定酒です。
その時の様子や信州亀齢を醸す岡崎酒造さんについての詳細は下記の記事にて紹介しています。
\2022年は4月2日に発売されました!/
わたしは最初、SNSで亀齢(きれい)のお酒を知りました。
「万人受けをするお酒」との声があるように「飲みやすくて、ひと口飲むだけで美味しいお酒と分かる」納得の味わいでした。
今回いただいたお酒は、兵庫県加西市産の「山田錦」で醸された信州亀齢で2022年は3月に発売となった「生酒」の日本酒になります。
※2023年は3月11日ごろより特約店入荷。
岡崎酒造さんは、信州の米と水と自然を大切に考えているため酒造好適米は長野県産の「美山錦」「ひとごこち」を中心に使用されています。
できるだけ地元の酒米を使いたいとのことで「山田錦」のお酒は「酒米の可能性を追求するため&最高のお酒のため」として少量製造。
蔵元直営店の販売は無い銘柄で、特約店での購入が必要となるお酒です。
3月に「無濾過生原酒」、4月~5月頃に「瓶火入」バージョンの山田錦が発売となります。
※発売はその年により前後します。
山田錦は酒米の王様と呼ばれるくらい、多くの酒蔵さんで使用されている酒造好適米で日本酒好きの人であれば飲む機会の多い酒米かもしれません。
こちらのお酒はそんな酒米である「岡崎酒造さんの醸す山田錦」を味わえる1本となります。
そのため、他の酒蔵さんの山田錦のお酒と飲み比べをしてみても面白いかもしれませんね。
信州亀齢シリーズは毎年11月から発売スタートなり「ひとごこち 純米 無濾過生原酒」が最初のお酒となります。
ひとごこちとは、長野県で育成され有名となった酒米で岡崎酒造さんでも長野県産のひとごこちを使用しています。
それとは別に、信州上田にある日本棚田百選の文化遺産である「稲倉の棚田」で自ら「ひとごこち」を栽培しその酒米を使用した亀齢も醸されています。
その他に、信州亀齢が大切にしている長野県産の「美山錦」、長野県で開発された新品種の酒米「山恵錦(さんけいにしき)」を使用しています。
令和3BYの発売順は下記の通りです。
( )内は酒米の産地になります。
この後は「火入れ」のお酒が順次発売となり、その後
以上でシーズンが終了となり、また11月より次のシーズンのお酒が発売となります。
小さな蔵で手造りにて醸されるお酒のため、各酒販店さんへの入荷本数も少なく、種類によっては「購入できるお店が限られる」銘柄も存在します。
そのため「入手困難」や「買えない」といったことも出てくるかもしれません。
発売に関しては、公式Twitterにて代表取締役の岡崎謙一さんが告知をしてくださっているのでぜひ参考にしてみてください。
信州亀齢 岡崎謙一公式Twitter
https://twitter.com/naganokirei
今回、2回目となる信州亀齢の日本酒ですが今年は特に追い掛けようと思っていませんでした。
日本酒は大体11月頃から新酒の発売がスタートし、4月ごろまでかけ順次「生酒」を発売してゆきます。
つまりその間は新酒ラッシュ(生酒ラッシュ)が続きます。
今年は同じ長野県である小布施ワイナリーさんの醸す日本酒「ソガペールエフェス(サケエロティック)」を追い掛けようと思っていました。
完結に申しますと「亀齢まで手が回らない」ですね。
ですが、SNSでは信州亀齢の日本酒の話題がとても盛り上がっており酒販店さんを巡っていた際に丁度入荷していた「山田錦」と出逢い、手に取ることとなりました。
本来でしたら「ひとごこち」や「山恵錦」「美山錦」といった長野県産の酒米を先に味わっておくべきだったのでは?とこの記事を書きながら思いました。
ですが、もう今年は購入できません(生酒は)
来年に期待をしつつ岡崎酒造さんの醸す「山田錦」のお酒を味わってゆきたいと思います。
果たしてどんな日本酒だったのか?
早速、開栓してゆきましょう。
グラスに注いでいる時からいい香りが漂います。
華やかさ有。
鼻を近付けてみると、丸くまったりとした香りと共に酸味がふわりと香ります。
メロンやマスカットを思わせる香り。
酸味より甘みが若干印象強く、でもやわらかく丸い甘さです。
ジュワっと舌に酸味。
甘みがすぐにやって来て口に広がります。
「甘過ぎ?」と一瞬思いますが、酸味が駆け抜けてゆくようにキレるのでスッキリ感があります。
後口は舌先に酸味がジンジンと残りました。
飲む度にジワジワ。
柔らかさのある甘みもあり、キレイで美味しいお酒です。
途中に感じる甘みはしっかり甘い。
シロップみたいだけど酸がうまく合わさるので調和してくれます。
…うん、でも、しっかり甘いかな。
飲んでいるとパイナップルぽさもありますが、苦味はありません。
まず、豚バラと白菜のクタクタ煮と一緒にいただきます。
食べてから飲んでみると、甘みにスッキリさがでました。
料理が食べやすくなった印象があります。
甘さのシロップ感が引いたので、食中でも飲みやすく違和感なく味わえます。
甘みがとても美味しくなって「うまっ」と思わず声が漏れました。
豆腐の賞味期限が今日までだったので!面白い組み合わせですがこちらも一緒にいただきます。
スープを飲んでから亀齢を飲んでみると、ジュワっと感がUP!
舌にジワジワ。
甘みもしっかり出ましたが、後口にはお米の麹感(?)が引き出されました。
ちょっと気になります。
酸味もしっかり感じます。
これは、豚バラと白菜のほうが断然合いますね(笑)
ですが、食べて飲んでいるとお米感が消え美味しい酸味が印象的です。
甘みと酸味がガッチリ手を組んだ感じになり美味しくいただけます。
うーん!やっぱりこちらの方がマリアージュするのがとても分かります。
和食にあう日本酒なのだと思います。
出汁・醤油・生姜に合います!
うまーい。
甘みしっかりジューシー!酸味なお酒で濃醇さもあります。
とっても美味しいお酒ですね。
1日で飲み切れなかったため、残りを冷蔵庫にて保管していました。
開栓2日目の味わいに変化はあったのでしょうか?
早速香ってみると、華のあるパインな香りで、甘み多め。メロンの青っぽさも感じます。
飲んでみると、甘~いからのジュワっ!
そしてキレ感ありつつ酸味。青さのあるキレさ。
最初の甘みが美味しいです。
トマトとほうれん草炒め(チーズ&醤油)を食べてから飲んでみると、甘みがジュワっと美味しいです。
酸味と甘さが丁度良くなって「ぎゅっ」と感がとてもおいしい。
料理と一緒の時のバランスがとても良いお酒です。
単体で飲んだ時の青さやキレ感が消えました。
カレーを食べた後飲んでみると、え、めっちゃ旨い!
カレーに合います!
甘みにきゅんと可愛さが出ました。
酸味も軽さが出て飲んで食べやすくなりました。
お酒が進みます。
甘みにとてもマッチして美味しいです。
改めて濃ゆさのあるお酒と言うことが分かりました。
おいしかったです!
ごちそうさまでした♪
わたしは、飲んでみて「やはり他の酒米の亀齢も飲んでみたい!」と改めて思った日本酒でしたが合わない人も居るかと思います。
それは
です。
ですが、和食に合う日本酒を探している人にはピッタリなお酒かと思います。
特に、醤油や出汁などを使う料理には好相性で料理もお酒も美味しくいただけます。
また「カレー」にも合うので【カレー×日本酒】のペアリングをやってみたい人にもお勧めな信州亀齢の山田錦です。
韓国料理はちょっと合わないかもしれません!
気になったあなたはぜひ飲んでみてくださいね。
岡崎酒造さんの日本酒は、
と、そのお酒によって販売方法が異なります。
「どんな感じで発売されるのか?」
は公式のTwitterにて発信されているため、確認することができますのでチェックしておくと安心です。
直接酒蔵さんへ行く場合は下記になります。
素敵で昔ながらの街並みの中にあるため、ぜひ1度は行ってみたい酒蔵さんです。
また、信州亀齢は長野県内の特約店さんであれば問題なく購入することができますが、都内などになると入荷本数も限られ直ぐに完売してしまいます。
そのため、前もって特約店さんを調べておき販売方法などをチェックしておくと逃さずに済みます。
なお、お近くの販売先に関してはメールで問い合わせすることで案内していただけます。
インターネットから検索する場合は
「亀齢 特約店」
「亀齢 販売店」
など、GoogleやYahoo!のキーワード検索をするとヒットします。
例えば、
ですが、オンラインの場合は直ぐに売り切れてしまうことが多いため「ネット販売をしていない特約店さん」の方が狙い目の場合もあります。
まずはお近くの販売店さんを紹介してもらうのが良いかもしれません。
特定名称 :純米吟醸
原材料名 :米(国産)米麴(国産米)
原料米 :兵庫県加西市産 山田錦100%使用
精米歩合 :55%
アルコール分:16度
内容量 :720ml
価格 :1,800円(税込み)
製造者 :岡崎酒造 株式会社
所在地 :長野県上田市中央4-7-33
公式サイト :http://www.ueda.ne.jp/~okazaki/
公式Twitter :https://twitter.com/naganokirei
Instagram :https://www.instagram.com/shinshu.kirei/
こちらの記事では紹介をしていませんが「信州亀齢シリーズ」の最高峰のお酒となる
といったプレミアムなお酒も存在します。
わたしは「日本酒の聖地・小山酒店」でヘキサゴン以外の2本の一升瓶を見掛けました。
一升瓶だったので諦めましたが小山酒店さんでも取り扱いがあります。
日本酒は800種類以上取り扱っている酒販店さんのため、店内には所狭しと日本酒が置いてあります。
行ったことの無いあなたはぜひ1度訪れてみてくださいね。
小山酒店(東京都多摩市)
https://www.jizakenokoyama.co.jp/about.html
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