日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、岩手県盛岡市にある「赤武酒造株式会社」さんの醸す「AKABU SPARKLING GALAXY」(あかぶ すぱーくりんぐ ぎゃらくしー)です。
岩手県にある赤武酒造さんの醸す「AKABU」(あかぶ)。
「若き杜氏」である6代目・古舘 龍之介(ふるだてりゅうのすけ)さんを中心に、志のある社員さんが魂を込めて醸されている日本酒がAKABUという銘柄です。
当サイトでも赤武酒造さんの日本酒は大好きで、一通りは飲んできたのではないでしょうか?
\結の香・山田錦・愛山・雄町飲み比べ/
その「甘み」が特徴的でエレガンスシリーズはたっぷり濃く、カジュアルタイプはスルリと飲みやすい若者にもお勧めできる銘柄のお酒だと思っております。
そして今回突如、新商品として発表のあったこちらの日本酒は赤武酒造さんでは初となるスパークリング日本酒です。
2022年9月16日発売がスタートとなりました。
わたしも先行予約を見つけた際は興奮しました(笑)
だって、AKABUのスパークリング日本酒ですよ?
シュワシュワ最高!赤武さんのスパークリング日本酒は初の試みで前情報もなく急に発売となったため、驚きと共にわくわくが半端なかったです。
ラベルも正に名前の通り銀河!宇宙に瞬く星たちが素敵でとてもカッコいいですよね。
スパークリング日本酒と言えば
の2種類があります。
分かりやすく言うと、後からガスを充填したスパークリング日本酒には一ノ蔵さんの「すず音」宝酒造さんの「澪(みお)スパークリング」が挙げられます。
瓶内二次発酵と言えばシャンパーニュと同じ製法で泡を閉じ込める手法で有名なのは、新政酒造さんの「天蛙(あまがえる)」などがあります。
そして、赤武酒造さんのAKABU SPARKLING GALAXY(ギャラクシー)は後者の瓶内二次発酵にて炭酸ガスを閉じ込めたスパークリング日本酒となりました。
さらに、おりがらみの生酒&アルコール分13度とのことで「シルキーでシュワリと飲みやすい」イメージができました。
ちなみに、炭酸ガスをを充填したものより天然の泡を閉じ込める瓶内二次発酵の方がきめ細やかでシルキーなガス感を楽しむことが出来ます。
AKABUのお酒にはラベルの裏にコメントが記載されているため引用させていただきますね。
煌く夜空に思わず息を飲む銀河の美しさ。
きめ細やかで優しく弾ける泡と酸が心地よく演出します。
終盤にかけて酸味甘味の調和したクリーミーなおりがらみ。
酵母からは泡、麹からは酸、ギャラクティックな世界をお楽しみください。
正しく、ラベルとリンクした味わいになっているんですね。
また赤武酒造さんの後に、仙禽 × ユナイテッドアローズさんの「UA打上げ花火」が発売となりましたが並べてみるとまたキレイな感じになります。
同じ時期に二つの酒蔵さんからスパークリング日本酒が発売となったので、シリーズ物みたいにも見えてなんだか楽しいですよね。
こちらは口コミを見ていて結構「なぜ?」と囁かれていた内容なのですが、確かにこの王冠だと「飲み切り」が前提となりますよね。
1人で飲むとしたら、飲み切りで750mlはちょっと多い…。(内容量は通常の4合瓶とは違うため750mlとなっていました)
開けるタイミングに困ります。
理由として考えられることは、
といった安全対策のためにこちらの形での提供となったのではと思います。
実は今回2本のギャラクシーを購入したのですが、
したところ、1本目はすんなり開栓し、2本目は王冠を開けたとたんに半分ほど中身が噴きこぼれました。
瓶内二次発酵なので、1本目よりも長い期間保管したことにより瓶の中で酵母の動きが活発になってしまったことが原因かと思います。
そのためGALAXYを開ける際は「ボウルなど受け皿を下に用意して開栓する」というのが、こぼれた時に安心な対策となります。
わたしはそのまま開けたので、半分は机と床に飲まれてしまいました( つω` )悲しや…
スクリューなら開栓の加減が出来ますが、ビール瓶の王冠だとこういう事もあるのだなという再度学びになった出来事でした。。
(実は、別のお酒でもやったので2回目…)
保管時に爆発する心配はありませんが、開栓時に要注意となっているスパークリング日本酒だったということを記載しておきたいと思います。
実は、AKABUギャラクシーを家で飲む前に「若手の夜明け」という東京大手町で開催された日本酒のイベントにて1杯先に飲んでいました。
こちらの記事も後々書きたいと思います。
その時は「やっぱり赤武好きだわぁ~」とシュワっと飲みやすく甘さのあるスパークリングにテンションが上がりました。
今回イベントで飲んで思ったのが「日本酒って外で飲むのと、家で飲むので全然味わいの感じ方が違う!」ということです。
果たして家でゆっくりと飲んだGALAXYはどうだったのでしょうか?
早速、書いてゆきたいと思います。
こちらの1本目は購入してからさほど時間を開けずの開栓となりました。
栓抜きで王冠を外すと「シュワ―ッ」と言って、煙が少し出ましたが溢れ出ることはありませんでした。
スッキリしたガス特有の香り。
それと共に、梨のような甘さが香ります。
きめの細かいシュワっとさがあります。
ですが、思ったよりもガス感(炭酸の感じ)はありません。
ジュワリとしたガス感で、甘過ぎずにするりと飲めます。
そして少し苦味が舌に広がります。
最後は口の中に「炭酸飲みました」というガス感が残ります。
うん。
飲みやすさはとてもあります。
ですが甘みよりも「苦味」がジンワリと印象的な味わいです。
今日はケンタッキー・フライド・チキンと共にいただきたいと思います!
スパークリング日本酒と言えばケンタッキーに合わせたくなるお年頃(?)です。
ポテトは、甘みが落ち着いてガス感がUPして飲めます。
ウォッシュ効果が出ました。
スパークリングワインの甘口・辛口で例えると、辛口寄りの味わいです。
クリスピーは、甘さが良い感じにお肉と交わって美味しくいただけます。
オリジナルチキンは、お酒の味わい自体が濃くなりジューシー!でも気になるのが、苦味もしっかりと感じるようになりました。
おりがらみの生酒ですが、流石に瓶を振って混ぜることは出来ないため終盤に近付くにつれ味わいが濃ゆくなってきました。
優しい甘みがあるためドライでは無いかと思います。
こちらは購入してから1ヶ月ほど経ったのではないでしょうか?
もちろん、冷蔵庫にて立てて保管をしていました。
1本目が普通に開いたため、同じ感じで開栓すると、みるみる噴き出るではないですか!滝のように!
\アバババババ…/
と内心驚きと混乱しつつもどうにか止めようとしましたが、気付けば半分ほどボトルから居なくなってしまいました…
ですがメリットもありました。
自然の力で混ざったので、最初からおりがらみとして飲むことができます!(前向き!)
やはり梨っぽさのある香りです。
そして、ガスの強さが分かるようなスッキリとした苦味も香ります。
苦シュワ!
やっぱり苦味が印象的です。
甘みもあるけどスッキリさのほうがしっかりと。
味わいもしっかりしています。
えー。
メモを見返してみて「ホントに?」と思いましたが、2本目もケンタッキーと共にいただいておりました。
(ケンタッキー好きなんですよね…)
オリジナルチキンは、苦い!
苦みがしっかりと前に出てきて、濃ゆ苦いです。
ガス感は強めに感じます。
とにかく苦く感じてしまい、今日のケンタッキーとは合わない!と思いました。
特に辛口チキンフィレバーガー。
最高に苦いです(涙)
単体で飲んでいる時は、ケンタと合わせる時よりも苦くないんですけどね…。
若手の夜明けで飲んだ時は、苦味がそんなに気にならずにほんのりとした甘みが美味しかったので
「開けて直ぐより、少し落ち着いてから飲んだ方がより甘みを感じられるのでは?」
と思った出来事でした。
そしてスパークリング日本酒って、わたしたち(消費者)が思っているよりも理想的な味わいを造り出すのはとっても難しいのでは?
来年のギャラクシーも待っています!
ごちそうさまでした。
わたしは飲んでみて「思ったよりも苦味がしっかりとあったな…今後のギャラクシーに期待!」と思った日本酒ですが合わない人も居るかと思います。
それは
です。
今回、赤武酒造さん初となるスパークリング日本酒を飲んでみた感想ですが
という2点です。
他の方の口コミでも見掛けましたが「期待をし過ぎた」という言葉。
確かに「思っていたのとは違う」という感想になってしまったのは仕方が無いのかもしれません。
ですが初めての試みですし!これから期待通りの味わいになってゆくのではないかと思います。
毎年の味わいの変化を楽しみにできるのも日本酒ですからね♪
ですが容量!蓋はビール瓶の王冠ですし、1人で飲み切るには多いですよね…(わたしなら飲めますが…)
スパークリングなので、食事の前の乾杯酒などにも最適です。
誰かと共に飲むシーンの際に選ぶのも良いかと思います。
赤武酒造さんの「AKABU SPARKLING GALAXY」は、2022年9月16日より新発売となったスパークリング日本酒です。
数量限定生産のため発売後は直ぐに売り切れとなり、11月24日現在は在庫なしの酒販店さんがほとんどです。
購入するとしたら、また来年になるかと思います。
また、赤武酒造さんの醸す日本酒は、蔵での直接販売をしていないため「特約店」という取り扱い酒販店さんでの購入が必要になります。
取り扱いのある販売店さんは下記のページより確認することが出来ます。
特約店さんによってはインターネットでの販売を行っている場合があります。
近くに特約店がない場合は、GoogleやYahoo!などで
【赤武 オンライン】
【赤武 ギャラクシー(商品名)】
【赤武 スパークリング】
といったキーワードで検索するとヒットさせることができます。
例えば下記の酒販店さんで購入することが可能です。
いまでやさんでは前もって発売日前に予約を行っていたため、予約を受け付けている酒販店さんをチェックしておくと安心です。
名称 :日本酒(スパークリング)
原料料 :米(国産)、米こうじ(国産米)
使用米 :吟ぎんが100%使用
精米歩合 :50%
アルコール度:13度
内容量 :750ml
価格 :3,300円(税込み)
製造者 :赤武酒造株式会社
所在地 :岩手県盛岡市北飯岡1-8-60
公式サイト :https://www.akabu1.com/
Instagram :https://www.instagram.com/akabu_sake/
2022年は9月にスパークリング日本酒が続々と発売された印象があるのはわたしだけでしょうか?
シュワシュワの日本酒。美味しいですよね。
今回の1本は、難しさも垣間見えた1本となりましたがまた来年に期待したいなぁと思いました。応援しております!
\赤武の秋酒「純米ひやおろし」/