日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、岩手県盛岡市にある「赤武酒造株式会社」さんの醸す「AKABU SAKURA 2021」(あかぶ さくら)です。
2021年3月、新商品として醸された季節限定酒「AKABU SAKURA」。
2022年の今年も販売がスタートし、売り切れ続出となっている大人気のお酒。
いわゆる「春酒」と呼ばれる春限定で出荷されるお酒です。
通常、日本酒のアルコール分は15度~16度。
720mlの四合瓶を1本飲もうと思ったらちょっと高めですよね。
こちらのSAKURAはアルコール度数が「12度」というワイン並みの低アルコールで飲みやすく、カジュアルに楽しめる日本酒となっています。
名前の通り、春・お花見の時期にピッタリな日本酒で、瓶の水色&クリアデザインが目を引き若者も手に取りやすいボトルになっています。
春酒=ピンクラベルのイメージが強いため、
「春酒なのに水色?」
と最初は思いましたが、水色のボトルに桜の花びらをあしらったピンク色を合わせるのも素敵ですよね。
女性もきっと「かわいい~♪」と手に取りたくなっちゃうデザインなこと間違いなし!一見、日本酒に見えないところが特徴的です。
AKABU SAKURA(さくら)は純米酒の「生酒」。
保管の仕方は「要冷蔵」。
生酒は酵母が生きており品質が変わりやすいお酒のため、開栓後は早めに飲み切るのが美味しくいただくポイントとなります。
赤武酒造さんの低アルコールシリーズは大好きで、
と飲んできて、こちらの「SAKURA」を赤武酒造さんの公式Instagramで見た時は本当にテンションが上がりました(笑)
なにせボトルが可愛い!(水色大好きマン)
【新商品】3/4蔵出し!季節限定酒
「AKABU SAKURA 2021」
との投稿を見て、発売を愉しみにしていました。
好きな日本酒の発売日を前もって知っているとワクワクしますよね♪
2022年は「3/3のひな祭り」に蔵出しとなりました!
わが家には「-5℃」で保管できる、日本酒専用のセラーがあるためキンキンに冷えた状態で開栓しました。
瓶内にガスが残留していたため、王冠を開ける際に「ジュワジュワ」と少し泡が出ました。
「生酒は酵母が生きている」というお話をしましたが、酵母が生きている=活動している場合、お酒の品質がどんどん変わっていきます。
酵母は温度が高いほど変化が早まるため「生酒は冷蔵庫で保管する」という必要があります。
ですが、冷蔵庫の温度(0℃~10℃)では酵母の活動を完全にストップさせることはできません。
そのため、「開栓後、冷蔵庫に入れておいたお酒の味が変わっていた」という経験をした人も少なくないと思います。
そこで、日本酒が凍らない「-5℃」という環境で日本酒を保管することで酵母の活動を極力抑えることが可能になるのです。
日本酒は熟成させて味の変化を楽しめるお酒ですが、生酒のフレッシュさを長く保ちたい場合は-5℃での保管もおすすめです。
ちなみに、日本酒は「-10℃」くらいで凍ってしまうため冷凍庫保存は基本的にNGとなります。
色はうっすら黄色。
注いだグラスの底に、ぷちぷちとした泡が出現しました。
メロン?
瓜系の香りがします。
「…!!」
冷えたお酒が舌に触れ、とっても心地が良いです。
これは、暖かいポカポカ陽気の日にテラスやバルコニーに椅子を置いてキンキンに冷やして呑むと最高にうまいやつです。
舌にジュワリ…と発砲感が広がります。
ジュワリ…うーん。ジンワリ?
そしてふわぁっとお米のふくよかさが鼻腔を抜けていき、口の中にまぁるいお米の甘さが残ります。
舌にやさしい甘味が広がり、「ジュワ」からの酸味。そして若干苦味を感じます。
これはグレープフルーツ?
甘味・酸味・(若干)苦味と、グレープフルーツジュースのような感じがしました。
もちろん嫌な苦味ではありません。
最後はサラリと爽やかさがあるので変に口に残らないのも飲みやすいです。
スノーはクリスマスもエクストラも「ジュースみたい!」「ゴクゴクいけちゃう!」という感じが強かったですがこちらのサクラは
「ゴクゴクいくより、まったり飲みたい」
という気分になるお酒でした。
SNOWよりもお米の丸さを感じて、日本酒を感じられます。
でも低アルコールというのもあるのかジュースのようでもあります。
ひと足早い春の訪れ。
愛らしい甘味と酸味が優しく包み込み消えてゆく、まるで桜が舞っているかのような儚い美しさ。
新たな始まりにAKABUからの桜の便りをお届けします。
という言葉が。
赤武さん、Instagramもそうですがお酒に添える言葉がとても素敵です。
この文章を読んでから改めて飲んでみると、なるほど。とても桜をイメージできる日本酒です。
桜餅に乗っている桜の花びらの塩漬けのような感じで、甘いのにきゅんきゅんするような酸味があり、ふわっと舞って去っていく感じが想像できます。
うん。SNOWより酸味があるんですね。
口の中で春を愉しめる日本酒です。
じっくり味わいながら飲んでいたので、30分くらい常温で置いていました。
2杯目!閉めていた王冠を開けると「シュ~~…ポンッ!」と良い音が。
口に含むと、軽さがあって飲みやすい。
最初のマイナス5℃よりも温度が上がったので、感じ方がまた変わってきました。
いや、でも…これは絶対キンキンのほうが気持ち良い…。
(氷を入れたら美味しいんじゃないだろうか…)
ということで氷を入れてみました!
これがやっぱり大正解!
うまーーーい!
冷えてるのが最高にうまいです。
とても飲みやすくなるのでゴクゴク行けます。
氷を入れたのに、甘味と酸味もしっかり感じるのでジュースみたいで飲みやすくとってもおいしいです♪
確かに氷の分薄まるけど爽やか!
春のぽかぽか陽気の中、たまに吹く風を感じながらひんやり冷たいAKABU SAKURAを飲む。お花見にもピッタリ…!
最高に気持ち良い体験だと思います。
飲みやすいので女性にもおすすめです♪
赤武さんの日本酒、わたしは大好きですが合わない人もいるかと思います。
それは、
です。
AKABU SAKURA(あかぶさくら)は、とっても飲みやすくてカジュアル!
ですが「こういう日本酒もあるんだよ」というのを知って欲しい、日本酒をもっと楽しんで欲しいとわたしは思っています。
見掛けたらぜひ飲んで欲しいなぁ…というのが本心です(笑)
気になったあなたはぜひ!
赤武酒造さんの日本酒は、蔵での直接販売などは行っていません。
そのためお近くの「特約販売店」さんで購入する必要があります。
全国の特約販売店さんは、JSP(ジャパン・サケ・ショウチュウ・プラットフォーム)の公式サイトの下記のページにて確認が可能です。
https://j-s-p.or.jp/kuramoto/akabu
お近くに取り扱い酒販店さんがない場合は、ネット注文対応の酒販店さんもあるためそちらをご利用ください。
Yahoo!やGoogleなどで「赤武 オンライン」と検索するとヒットします。
また、季節限定のお酒は直ぐに売り切れてしまうことがほとんどです。
今年のAKABU SAKURA 2021は「3月3日(木)」に蔵出しされました。
赤武さんは「Instagram」でこれから蔵出する日本酒を前もってお知らせしてくれています。
そのため
といった方法で購入すると安心です。
赤武酒造さんの公式Instagramは下記になります。
https://www.instagram.com/akabu_sake/
わたしも今回のAKABU SAKURAを購入するためいつもの特約店さんに買いに行こうと思っていましたが、そちらでは「お一人様1本」しか買えません。
もう1本飲みたい…(いつも1本じゃ足りないので)
ネットでも予約しようかな…とサイトを開いたところ「予約分売り切れ」の文字が。
そうなのです。ネット予約分にも数に限りがあります。
特約店さんへ行く場合も、すぐに売り切れる可能性があるので蔵出し情報が出て2~3日以内(できれば早めに)行くのが安心です。
人気商品なので飲みたい人は早め早めの行動が必須のお酒となります。
品目 :純米酒
アルコール度:12度
原料料 :米(国産)、米こうじ(国産米)
使用米 :吟ぎんが
精米歩合 :60%
内容量 :720ml
価格 :1,980円(税込み)
AKABU SNOW(スノー)シリーズは、【ケンタッキーとペアリング】をした記事がありますのでぜひそちらもご覧ください。