日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、山口県岩国市にある「酒井酒造株式会社」さんの醸す、「五(five)ブルー」(ファイブ ブルー)です。
当サイトでは初の紹介となる、山口県にある酒井酒造さんの醸す「五(five/ファイブ)」シリーズ。
ボトルの「Z」の文字が印象的なこちらのお酒ですが、実は「Z」(ゼット)ではなく「五」(ファイブ)と書いてあるのです…。
わたしも最初ラベルを見た時は「何だこのZのお酒は~?」と思いましたが五(five)と知り\えー!?/っと困惑したことを覚えています(笑)
そしてこちらの五(five)シリーズですが、現在は6種類のお酒が存在します。
五(ファイブ)の文字の色が異なり、キラッとしているので全部集めると戦隊モノのように「かっこよ!」な感じになります。
これだけの種類があるのは「季節に合わせて」発売されるお酒のためです。
酒井酒造さんは「五橋」(ごきょう)という銘柄で有名ですが、様々な種類のブランド展開をされています。
種類が本当に多いので「どれを飲んだらいいのか…」とちょっと困ってしまうんですよね(笑)
その中でもfive(ファイブ)シリーズは現在・看板商品として醸されており、2013年に初めて五(five)が発売となりました。
最初は純米吟醸シリーズとして3種類のお酒でスタートとなりましたが、その後5種類、6種類と増え現在に至っています。
その最大の特徴は
と、もと摺りをすることでお酒の旨味も乗り、昔ながらの伝統的な製法で醸されているという点です。
そしてfive(ファイブ)は「時代に合わせて進化するお酒」というコンセプトの元、醸されています。
つまり毎年その味わいが進化・発展していくお酒のため、ファイブシリーズを飲むことによって五橋の一番「今」を知ることの出来るシリーズとなっています。
先ほど6種類、色違いがあるというお話をさせていただきましたが「で、何がどう違うの?」と思いますよね。
こちらに簡単にまとめさせていただきます。
fiveピンクはファイブの中でも最高峰なスペックで醸されているお酒です。
ラベルのピンクから分かるように、桜や桃を連想出来て春の季節を感じられるお酒となっています。
こちらは今回購入したお酒になります。
ラベルのブルーから分かるように、海の青や空の青、爽やかなイメージでキレ味の良いお酒となっています。
ファイブシリーズの季節限定酒の中で唯一の「火入」なお酒です。
初秋となる秋に入る時期に発売されるお酒なので、きのこや秋刀魚など旬の味覚にもピッタリな味わいで燗酒としても楽しめます。
「おりがらみ」として展開されているお酒です。
グリーンからは「爽やか」なイメージもあり、フレッシュで深い旨みのある飲みごたえのある1本となっています。
こちらは季節限定酒ではなく「定番酒」の通年発売商品となっています。
イエローは注目されたい!ということで焼酎に使用される白麹(しろこうじ)使用しクエン酸が特徴なお酒となっています。
さらに、精米歩合は80%とfive(ファイブ)シリーズの中でも磨かない1番黒いお米で醸されているお酒です。
なお五橋さんでは「白麹」を「白糀」(しろこうじ)と明治時代に日本でつくられた「国字」にて表記されていることも特徴です。
赤=辛いイメージ=辛口なお酒で、こちらも定番酒となります。
日本酒度を「+12」など大辛口で展開されています。
ちなみに日本酒度は「+」になればなるほど辛口で、「-」になればなるほど甘口となります。
いかがでしょうか?
6種類の五(five)のお酒の違いがこれで分かったかと思います。
わたしもまとめることで「そうだったのか~」と納得!これで五(ファイブ)の色を見ればそのお酒の違いを理解して手に取ることができるようになりました。
今回購入したファイブはブルーです。
実はこちら2022年の6月に製造されたものになります。
2023年の今年は「6月19日ごろ」より発売となるようです。
実際に飲んだのは昨年の夏なので、1年越しの記事となってしまいましたが\もうすぐ発売!/ということで現在書いている次第です。
※このように飲んだけど書いていない日本酒が山ほどあります…(買いすぎ&飲み過ぎ)
毎年味わいが進化してゆく…ということで、味わいに関しては昨年のものとなりますが基本的なテーマは変わりません。
「夏の季節に爽やかに飲めるお酒」
それがファイブブルーです。
ラベルの裏の言葉が特徴的だったので引用させていただきます。
~隣の芝生はブルー~
隣の芝生は青いんだそうな。この言葉が「他人の物はなんでもよく見える」というたとえであることは言うまでもありません。
このお酒は軽快なガス感の中に瑞々しさと爽やかさを感じられる酒質が特徴。
隣で飲んでいる人のお酒が美味しそうに見えてもご安心を。あなたのブルーの方が美味しいんだぜーっと!
※商品名はZ(ゼット)じゃなくて五(five)です
こちらの文章は毎年変わるのでしょうか?
どうなのかちょっと気になります。
ファイブのお酒はかなり前に何種類か飲んだことがあります。
ですがその時は、純米吟醸と純米大吟醸の違いさえ解かっていなかったので、ファイブの種類の違いはもちろん味わいもあまり覚えていません…。
今回かなりの久しぶりにファイブを購入するきっかけになったのは
\今日の晩ご飯はタコライスなのですが、それに合う日本酒はありますか?/
と聞いて案内されたのがこちらのfiveブルーだったのです。
夏の暑い季節にもピッタリ!とのことで飲んでみることにしました。
果たしてどんな味わいだったのか?
早速、開栓してゆきたいと思います。
甘いバナナ系のまったりさのある香りがします。
まぁるい甘さに酸味もスルリと香ります。
ジュワっ!
酸味の方が甘さより先にやってきて、スッキリ爽やかさがあります。
酸からの甘みが交わり、スッキリキレさへと移行してゆきます。
そして後口には軽さがあります。
最初はとっても濃いのですが、スムースに抜けるため飲み疲れしなそうです。
スッキリとキレ系なお酒。
夏らしい今の季節(このお酒を飲んだのは8月初旬です)に歓迎できるお酒です。
改めて飲むと、キリッとさから入りスーッと清涼感のあるお酒ですね。
今日のご飯はタコライス!夏はタコライスにハマっております。
タコライスを食べてから飲んでみると、スッキリ酸味感がUPして美味しいです。
本当にスルリと飲めちゃうお酒で、キンキンに冷やすとなお良し!な味わいです。
爽快ジュワっとさがUPします。
濃醇なお酒を飲みたい人には物足りないかもしれませんが、夏酒としてはとてもよいテイストです。
1日では飲み切らずに、残りを冷蔵庫にて冷やしていました。
味わいの違いなどあったのでしょうか?
香ってみると、昨日よりも酸味スッキリさが香ります。
青いバナナっぽい香り。
飲んでみると、キレスッキリからのジュワっとジューシー。メロンぽい甘さがあります。
甘酸ですが、キレというよりも爽快さが大きいです。
キレすぎずにジューシー感もあるため、わたしの苦手なタイプではなく美味しくいただけます。
今日はサラダと焼き鳥です。
サラダ(ニンニク醤油ドレッシング)を食べてから飲んでみると、濃ゆさがUP!
キレさが少し落ち着きスッキリ感ありつつのジュワっと感がいい感じです。
焼き鳥(塩)を食べてから飲んでみると、ぎゅっとした甘みがありつつの清涼感。
柑橘の皮寄りの苦味や酸味の感じがあります。
甘過ぎずにギュッとジューシー感。
普段飲まないタイプのお酒なので、楽しみながら飲むことができます。
焼き鳥(たれ)は、甘みが同調して少し引き出されるので美味しいです。
ですが舌に苦味がありつつスッキリさも健在。
生春巻きに合わせてみると、美味しい!
甘みがしっかりと出てジューシーさが良い感じです。
料理と一緒に飲んでいてとっても美味しいので、他のfive(ファイブ)のお酒も飲んでみたいなぁと思いました。
おいしかったです。
ごちそうさまでした!
わたしは飲んでみて「夏酒としてとっても良いね!」と思った日本酒でしたが、合わない人も居るかと思います
それは
です。
ですが、「夏の季節に飲む日本酒」を探している人にはピッタリな味わいの日本酒だと思います。
飲む時のポイントは「キンキンに冷やすこと」です。
スルーリと清涼感のある夏酒を楽しむことが出来ます。
BBQ(バーベキュー)などにもピッタリかもしれません。
気になったあなたはぜひチェックしてみてください。
酒井酒造さんの醸す「fiveシリーズ」は特約店限定流通のお酒となっています。
取扱店さん一覧が公式サイトに記載されていましたが、現在サーバーメンテナンス作業の為、しばらく停止となっており見ることができません。
また、酒井酒造さんの運営する「日本酒ショップ五橋」というオンラインショップがありますが、こちらではfiveは販売されていません。
そのため、
【五橋 ファイブ ブルー】
【五橋 ファイブ 特約店】
といったキーワードにてYahoo!やGoogleで検索をすると特約店さんをヒットさせることが出来ます。
例えば、下記の酒販店さんで購入することが可能です。
なお、2023年は「6月19日ごろ」よりの販売スタートとなるようです。
見掛けた際はぜひ、チェックしてみてください。
特定名称 :純米吟醸酒
原材料名 :米(山口県産)米こうじ(山口県産米)
原料米 :山田錦
精米歩合 :60%
アルコール分:14.5度
内容量 :720ml
価格 :1,815円(税込)
製造者 :酒井酒造株式会社/山口県岩国市中津町1丁目1-31
公式サイト :https://www.gokyo-sake.co.jp/
公式Twitter :https://twitter.com/sakaisyuzo
公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC9S76PrxeMQ6QirZsQw1dHA
なお、スペックは2022年6月に製造されたお酒のものです。
毎年進化しているお酒ため、その年により内容が異なることがあります。
five(ファイブ)のお酒にハマった際は、ぜひ毎年の味わいの変化を楽しんでみてくださいね。
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