秋田県にかほ市にある「株式会社 飛良泉本舗」(ひらいづみほんぽ)さんが醸す日本酒のひとつに
という銘柄があるのはご存じでしょうか?
こちらの日本酒は「貴醸酒」(きじょうしゅ)と呼ばれる製法で醸されたお酒です。
飛良泉本舗さんの醸す貴醸酒を飲むのは初めて!
どんな味わいの日本酒だったのか…?
早速、見ていってみましょう♪
1487年に創業した飛良泉本舗さん。
27代目蔵元・斎藤雅昭さんが手掛ける飛囀(ひてん)シリーズに関しては、下記の記事で紹介しています。
こちらの鵆(ちどり)は、2020年より挑戦されている「貴醸酒」の日本酒で今回いただいたのは2回目のチャレンジ酒となります。
当サイトでも何度か取り上げている貴醸酒というお酒。
貴醸酒と言えば、同じ秋田県となる新政酒造さんの醸す「陽乃鳥(ひのとり)」というプライベートラボの銘柄のお酒が有名なのではないでしょうか。
日本酒を醸す際、一部の「仕込み水」の代わりに「日本酒」を投入して醸される(日本酒を日本酒で仕込む)贅沢なお酒です。
甘みが濃く、デザート日本酒としても楽しめる一品。
よく酒販店さんでは「アイスと一緒に愉しめる日本酒」(ハーゲンダッツとか最高)といった紹介を受けることがあります。
アイスの甘みに負けない…むしろマリアージュして美味しくいただける!それが貴醸酒というお酒です。
わたしはクリームチーズと合わせるのが大好きです♪
2021年の5月に発売された、こちらの白いラベルの鵆(ちどり)。
飛囀(ひてん)シリーズは、飛囀スパークリングしか飲んだことが無かったので酒屋さんで見掛けた際に手に取ってみました。
ラベルの裏の説明を読むと
といったことが記載されていました。
2021年の6月に発売された、赤ラベルの鵆(ちどり)。
貴醸酒は長期保管をしても味がへこたれないというイメージがあるため、白いチドリがまだ冷蔵庫に眠っていました。
「味比べできるじゃん!」
と赤ラベルのチドリを見つけた際に嬉々として購入をしました。
ラベルの裏の説明を読むと
ということが分かりました。
別誂(べつあつらえ)と表記があると「日本酒を搾る際のいいとこ取りの日本酒なのかな?」といったイメージがあります。
ですが鵆(ちどり)の場合は、仕込み水の代わりに使用する「お酒の種類が異なる」ということが分かりました。
看板商品となる「山廃純米酒」や、鸙(ひばり)を飲んだことが無いので、この2つの味わいもと~っても気になる今日この頃です。
飛良泉本舗さんの日本酒はいつもの酒販店さんで購入できるため、タイミングが合えばいろいろ飲んでみたいなぁと思える日本酒です。
酵母とは、糖類をアルコールと炭酸ガスに変える働きがあるため日本酒造り(アルコール発酵)に欠かせない微生物です。
どちらの鵆(CHIDORI)も酵母は「はま矢酵母」を使用しています。
こちらは飛良泉本舗さん蔵付き酵母で
明治15年に建てられた本蔵の、上棟式に供えた「破魔矢」からこの酵母が見つかりました。
と公式サイトに記載されていました。
破魔矢から見つかった酵母!そんなところに住み着いて居たなんて!…となんだか面白いですよね。
蔵付き酵母(家付き酵母)は、頒布されている「きょうかい酵母」とは違いその蔵独自の味わいに仕上がるのが特徴です。
「貴醸酒」のお酒の味わいはとっても好きで、「各酒蔵さんで個性が全然違う!」というのもいろいろ購入して飲んでみたくなる理由となっています。
個性が違うのは当たり前なのですが、貴醸酒は「濃ゆくて甘~い」というイメージがありませんか?
ですが濃ゆくて甘いだけではないのです。
香りだったり、後口だったり…
そんな飲み比べをした記事もありますので、気になったあなたは下記をチェックしてみてください。
飛良泉本舗さんの「飛囀 鵆」はどうだったのか?
実際に飲んでみた感想を書いてゆきたいと思います。
先に開けたのはこちら。
貴醸酒は、マイナス5度で冷やせる日本酒セラーに入れなくても大丈夫だろう…と思っていたため冷蔵庫(0度)にて保管をしていました。
と、言いますのもセラーがパンパンで入らなかったため…というのもあります。
グラスに注ぐと色は結構、黄色です。
マスカットっぽい酸味を感じる香りです。
少しお米のキレるような感じもします。
赤ラベルを香った後に、もう一度香ってみるとこちらの方が「果実感」があり爽やかさを感じます。
香りが開けているような、そんな感じです。
みかんっぽさもあります。
舌へのアタックの甘さがジュワ~~っと広がり、さわやかに抜けていくのがとっても美味しいです。
え、もっとキンキンに冷やしたい。
冷蔵庫の温度では物足りなさがあります。
口に残るのは柑橘感。
飲んでいる時の香りが良くて、濃厚な甘さなのに酸味が良い感じに後口をさっぱりさせてくれます。
美味しいです。
赤ラベルの後に飲んでみると、こちらの方が爽やかに飲めるので好き。
続いてはこちら。
グラスに注ぐとやはり黄色が強めです。
基本、貴醸酒は透明ではなく黄色っぽくなります。
昔は「黄色い日本酒は日本酒じゃない!」といった話もあったようですが、色、関係あります?おいしければ黄色でも茶色でも大歓迎です♪
まったりと甘い香り。
丸さと酸味も感じます。
柑橘さも感じますが、少し硬さのある香りです。
こちらの方が濃ゆい!
柑橘感からのジュワ――っと広がる甘さ。
甘さに厚みも感じたっぷり感。
ですが、白麹のクエン酸の効果なのか後口には爽やかさがあります。
白ラベルと比べると、お米の素材感がありキレも少々残ります。
こちらの方が「日本酒」っぽさが強いかな?
当サイトで何度か登場している、南陽醸造酒粕使用「誠屋の酒粕クリームチーズ」。
入手困難な日本酒銘柄となる「花陽浴(はなあび)」の純米大吟醸酒漬込熟成をしたクリームチーズと一緒にいただきました!
(賞味期限も長めなのでまとめ買いをしていました)
酒専門店キングショップ誠屋さんで購入できます(オリジナル商品)
https://www.k-makotoya.net/
もともとは、カルディで見つけた「三原の酒かすクリームチーズ」と貴醸酒を合わせ最高に美味しかったのが
【貴醸酒×クリームチーズ】
のはじまりです。
ちなみに、
といった味わいの違いがあります。
三原の酒かすクリームチーズはこちら(カルディでの販売は終了)
https://www.mihara-kk.com/archives/productitem/sakekasucheese
酸味さわやか、甘さ控えめのクリームチーズはとっても美味しくて、チドリの「ちゅん」とした柑橘さが増します。
クリームチーズ⇒チドリ⇒クリームチーズ⇒チドリ…
と永遠に行けちゃいます。
赤ラベルのチドリよりも、こちらの方が花陽浴クリームチーズに合いますね。
おいしー
クリームチーズと一緒だと、白よりも甘さを強く感じ濃厚さが際立ちます。
柑橘感、ですが後口に苦味を感じるように。
悪くはないのですが、白のほうが合うかな。
さっぱりして美味しくいただけます。
白の後に改めて一緒に食べてみると、ジューシー感がありこちらも良い感じ。
やっぱりキンキンに冷やして飲みたい!
そんな気分になるお酒でした。
2種類の貴醸酒、美味しかったです!
ごちそうさまでした♪
今回は、飛良泉の飛囀「鵆(CHIDOIR)」と「鵆(CHIDOIR)別誂」を飲み比べてみました。
どちらも好きな貴醸酒の味わいで飲みやすく、追い白麹のクエン酸が良い感じに甘酸をバランスよくまとめてくれていました。
見掛けたら、また手に取りたいお酒です。
わたしは「白ラベルのちどりが好み」という結果となりました。
貴醸酒なのに重たくなくて、甘みがしっかりありつつ飲みやすいお酒です。
貴醸酒を飲んだことの無い人にもおすすめの1本だと思います。
飛良泉本舗さんの醸す、飛囀(ひてん)は蔵での直接販売を行っていません。
そのため「特約店」さんでの購入が必要になります。
公式サイトでは、下記の番号までお電話することで近くの酒販店さんを紹介してくれるとの記載がありました。
わたしは販売店さんが近くにあるためいつも店舗にて購入をしています。
また、ネット通販を行っている酒販店さんでも購入することが可能です。
【飛囀 特約店】
【飛囀 CHIDORI】
といったキーワードで、GoogleやYahoo!検索をするとヒットさせることができます。
例えば、下記の酒販店さんでしたら11月4日現在でも在庫があったため購入することができます。
え、飛囀(ひてん)雛(ひな)ライトタイプも発売中なのですか?
酒販店さんに行かなきゃ…!(飲んでみたい)
製法 :貴醸酒
原材料名 :米(秋田県産)、米こうじ(秋田県産米)、日本酒(山廃純米酒)
原料米 :秋田県産秋田酒こまち100%使用
精米歩合 :50%
アルコール分:15度
酵母 :はま矢酵母(蔵付き酵母)
日本酒度 :-35.0
酸度 :4.0
内容量 :720ml
価格 :1,980円(税込)
製法 :貴醸酒
原材料名 :米(秋田県産)、米こうじ(秋田県産米)、日本酒(飛囀 鸙HIBARI)
原料米 :秋田県産秋田酒こまち100%使用
精米歩合 :50%
アルコール分:15度
酵母 :はま矢酵母(蔵付き酵母)
日本酒度 :-28.0
酸度 :3.8
内容量 :720ml
価格 :2,310円(税込)
製造者 :株式会社飛良泉本舗/秋田県にかほ市平沢字中町59
公式サイト :https://www.hiraizumi.co.jp/
Instagram :https://www.instagram.com/hiraizumi_sake/
SNSでも「美味しい!」と評判の飛囀(HITEN)鵆(CHIDORI)の貴醸酒。
気になったあなたはぜひぜひお手に取ってみてくださいね。