日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、 佐賀県小城市にある「光栄菊酒造株式会社」さんの醸す「光栄菊 白月」(こうえいぎく はくげつ)です。
佐賀県に彗星のごとく登場したと注目の集まる、光栄菊酒造さんの醸す「光栄菊シリーズ」。
佐賀県の日本酒と言えば、鍋島(なべしま)や七田(しちだ)といった銘柄が有名です。
そんな中、光栄菊はSNSでも「うまい!」と話題の日本酒で、多くの日本酒愛好家に選ばれている佐賀の地酒として人気上昇中の銘柄です。
それも、光栄菊酒造さんは「復活蔵」。
2006年に廃業した酒蔵を「3人の男たち」により復活、2019年10月より改めて酒造りをスタートした酒蔵さんなのです。
復活後は、2019年12月に初めてお酒が搾られました。
その銘柄は、うすにごりのSNOW CRESCENT(スノウ・クレッセント)そしてHello! KOUEIGIKU(ハロー!コウエイギク)です。
発売日初日に、あっという間に売り切れたという奇跡の日本酒でその味わいに魅了されたファンが続出しています。
日本酒を自分たちで新たに製造・販売したい場合「清酒製造免許」が必要ですが、現在の日本の法律では免許の新規発行は事実上認められていません。
そのため新規参入が不可能となっているのが日本酒業界の現状です。
※令和2年度の酒税法改正により、海外へ輸出向けに限り免許の新規発行が可能になりました。
「新たに国内で製造した日本酒を国内向けに販売したい!」
という場合は、
などがあり、
の3名によって、廃業していた酒蔵「光栄菊」を復活し、もともと醸されていた銘柄「光栄菊」の名前を引き継ぎ新たな日本酒造りをスタートさせました。
「酸味と旨み、なおかつスッと切れるお酒」
をコンセプトとし、伝統的な技術を応用して醸される光栄菊はデビュー直後から話題となり2022年現在も選ばれる人気銘柄の1本となっています。
今回いただいた白月(はくげつ)は、4月頃より発売される銘柄で「暑い季節に爽やかに楽しめるお酒」をテーマとして醸されています。
無濾過生原酒のお酒で、火入れ処理をせずに醸したお酒をすぐに瓶詰めしたフレッシュさも楽しめる生酒。
アルコール分は12度と飲みやすく、ラベルの裏には満月に向かってオオカミが鳴いている可愛い姿がデザインされています。
実は、わたくし光栄菊の日本酒を飲むのはこれが人生で2度目!
初めては飲食店さんで月影(つきかげ)の雄町をいただきました。
光栄菊シリーズは種類も多く、光栄菊酒造さんでは10月~6月までの間に酒造りをし季節に合わせた日本酒を販売しています。
光栄菊は3月現在、今期のお酒が絶賛順次発売中となっています。
3月11日現在は「アナスタシア・グリーン」という、暖かくなってきた春の季節にぴったりの爽やかなお酒が発売されています。
「どんな種類があるのかよく分からない」
という人は、下記の発売順を参考にしてみてください。
発売に関しては2021年を参考にしましたが、ずれることもありますのでご了承ください。
また2021年は、5月に酒米違いのスノウクレッセントの発売もありました。
公式のInstagramでは発売の際にアナウンスをしてくださっているため詳しく知りたい人は参考にしてみてください。
光栄菊酒造公式Instagram
https://www.instagram.com/koueigiku/
人生2回目となる光栄菊ですが、初めて月影を飲んだ際は正直な感想を言うと「そこまででもないかな?」と思ったわたしが居ました。
「でも、もっと飲んでみたい」
「どんなお酒なのか知りたい」
ということで、手に取ったのがこちらの「白月(はくげつ)」です。
購入の際、酒屋さんには白月のほかに黄昏オレンジもありましたが迷った末の選択となりました。
よくよく調べてみると黄昏オレンジは「柑橘系」とわたしが好きそうなお酒ということが分かったので次回の購入を検討しています。(もうすぐ発売!)
\【追記】飲みました!/
白月(はくげつ)は果たしてどうなのでしょうか?
早速、飲んでみた感想を書いてゆきたいと思います。
甘い果実の香りがします。
洋ナシ?バナナ?
まったりした甘さが香ります。
舌にジュワリ。
あ!このまったりした香りはキャラメルなのでは?
甘さと鼻に抜ける感じにもキャラメルっぽさがあります。
味わいは酸味から入り、甘さとキャラメル感。
後口はキレるのでさっぱりしますが、お米の素材感とアルコールぽさも感じます。
最初に口に含んだ時は
「ん…!クセがある…」
と思いましたが、キャラメルだと思うとしっくりきてとても美味しく飲めるようになりました。
実はこちら、2021年4月に購入したお酒を-5度で保管し4ヶ月後の8月に飲んでいます。
飲み口の甘酸感が美味しく、舌にジュワっとするのがまた美味しいです。
なめらかな甘さが口の中を巡ってゆきます。
12度なのに軽すぎることはなく、美味しく飲みやすいお酒です。
飲んだのが夏だったので、夏野菜のねばねばサラダと一緒にいただきます。
サラダを食べてから飲んでみると、悪くありません。
納豆も嫌な感じにならないので、一緒に美味しく飲めます。
冷やしながら飲むと永遠と飲めちゃう系の日本酒です。
うーん。やっぱりこれはキャラメル!
今回、リーデルの純米吟醸グラスでいただきましたが、それもまた良かったのだと思います。
今まで「キャラメルな日本酒」と言えば「来福キャラメル」が一番に出てきますが、来福キャラメルよりも軽やかに飲めます。
\千葉麻里絵さんコラボ・来福キャラメルを飲んだ感想はこちら/
飲みやすくて美味しい日本酒でした!
そんなこんなで、アルコール分12度ということもあり1本スルリと飲み切ってしまいました…
おいしかったです!
ごちそうさまでした♪
わたしは飲んでみて「他の光栄菊も知りたい!」と思った日本酒ですが合わない人も居るかと思います。
それは
です。
なお、同じ白月でも毎年同じ味わいではなく酒米を変えたりより求める味わいへと進化をしていっています。
ですが「酸味と甘みのハーモニーを愉しみたい人」にはピッタリな日本酒だと思います。
アルコール分12度というのも飲みやすく、どことなく新政酒造さんの日本酒を思わせる雰囲気もあります。
以前飲んだ月影よりも、こちらの白月の方が好みの味わいでした。
光栄菊は、まだまだ飲んでいない種類が多いのでその味わいをゆっくりと知ってゆきたいと思います。
光栄菊酒造さんの醸す光栄菊シリーズは、蔵での直接販売を行っていないため「特約店」さんにて購入が必要です。
調べてみたところ、光栄菊酒造さんでは公式サイトの用意が無く「特約店一覧」といった案内がありませんでした。
公式Instagramでは、コメントでどこで購入できるか尋ねるとたまに(?)販売店さんを教えてもらっている方もいました。
特約店を探す方法は、GoogleやYahoo!にて
【光栄菊 特約店】
【光栄菊 販売店】
といったキーワード検索をするとヒットさせることができます。
【光栄菊 特約店 東京】
【光栄菊 白月 東京】
など、地名やブランド名を入れて検索するとより詳細な検索結果を得られますので試してみてください。
また、特約店さんによってはネット通販にて販売をしているお店もあります。
オンラインにて購入したい場合は、例えば下記の特約店さんであれば購入することが可能です。
白月(はくげつ)は4月頃より発売となるお酒なので、現在発売中の種類をぜひチェックしてみてください。
※今回いただいたのは製造年月2021.03の白月です。
仕様 :無濾過生原酒
原材料名 :米(国産)米麴(国産米)
原料米 :神力/雄山錦
精米歩合 :非公開
アルコール分:12%
内容量 :720ml
価格 :1,925円(税込み)
製造者 :光栄菊酒造 株式会社
所在地 :佐賀県小城市三日月町織島2602番地3
公式サイト :なし
Instagram :https://www.instagram.com/koueigiku/
Facebook :https://www.facebook.com/koueigiku/
当サイトで光栄菊の記事を書くのは初めてとなりましたが、白月の後に「幾望」「月影Oyama・Kamenoo」の3種類を購入し飲んでいます。
他にも酒屋さんで見掛けたら購入をしているため、日本酒セラーサケキャビネットに保管している光栄菊が数種類あります。
こちらも順次記事にしてゆきたいと思います。
\初・光栄菊を飲んだ飲食店さんはこちら/