日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、秋田県秋田市にある「新政酒造」さんがクリスマスに向けて醸す限定日本酒「No.6 Xmas-type Spark」(ナンバーシックス・クリスマスタイプ スパーク)です。
\2021年のXmasタイプについて/
下記のページで紹介しています。
No.6 Dix ans Noel(ディザン・ノエル)2021
毎年12月に数量限定で発売される、クリスマス限定の日本酒。
今年は、12月20日~21日ごろに酒販店さんから入荷の連絡が来たという人もいるのではないでしょうか?
No.6 Xmas-type(クリスマスタイプ)とは、
No.6 X-type(エックスタイプ)が元になっている日本酒です。
2015年に新政酒造の佐藤祐輔社長が「クリスマスもシャンパンやワインでもなく、最高級の日本酒で過ごしてもらいたい!」という思いから始まったクリスマス限定のNo.6。
通常、Xタイプは「精米歩合:麹米40%・掛米40%」で造っている所、
と、毎年スペックが少しずつ異なります。
元々、ピチピチと舌に微発泡感を感じるタイプのお酒ですが「スパークリング日本酒」として挑戦したのが2017年からになります。
そして、2017年に発売予定だったクリスマスタイプが「Spark」と謳うには
と、出荷するには納得のいかない出来となってしまったため、佐藤祐輔さんの判断で2017年のクリスマスタイプは販売が中止となりました。
こちらは、新政さんのお酒はとてもこだわって造られていることが分かる出来事となりました。
ですが、突然の販売中止となってしまったため、残念な思いをした人も多かったようです。
ちなみに、2017年に発売予定だったお酒は翌年に「No.6 XS-type」(エックスエスタイプ)としてクリスマスとは関係なく販売されています。
毎年、試行錯誤されて造られているクリスマスタイプですが、
今年のクリスマスタイプは、製造のやり方を少し変えたのでかなりレベルアップしてます! 過去では一番良いです。いつもクリスマスはまにあうかわからないようなドタバタなスケジュールでしたが、今年は万全です! pic.twitter.com/duuKhlV8JW
— 新政酒造 佐藤祐輔 (@aramasayamayu) November 24, 2020
と新政の社長・佐藤祐輔さんがTwitterでつぶやいてるように、「過去一番いいお酒」となったようです。
実はわたし、No.6のクリスマスタイプは何となく存在は知っていましたが購入したことはありませんでした。(カレンダーや空瓶は目にしていました)
そもそも、通常の「No.6」(ナンバーシックス)を店頭で見掛ける機会も減っていたので「手の届かないお酒」なんだろうなぁと思っていました。
(数年前までは普通にNo.6も購入できたのに…寂しいです。)
よくよく考えたら2020年はNo.6のR-type、S-type、X-typeいずれも飲んでいません。
そのため、過去のクリスマスタイプの味わいが分からないので今年のみの感想となりますのでご了承ください。
まず、新政さんの日本酒を購入するには「特約店」さんを探す必要があります。
例えば東京なら
など。
お近くの特約酒販店さんを知りたい場合は、新政酒造さんのHPにも記載がありますが「お電話にて」紹介をしていただけます。
電話番号は、公式サイトよりご確認ください。
http://www.aramasa.jp/company/
そして、クリスマスタイプは数量が少なく店頭に並べられることがほとんどありません。
今年は特に、飲食店さん用の仕入れが多く一般のお客さまへ販売できる本数がほぼ無い…といった酒屋さんも多かったようです。
そして、「そんな限られた数量しかないクリスマスタイプ」をほぼ新規のお客さまが購入できるのは稀です。
「また来てくれるか分からない新規さま」
よりも
「いつも買いに来てくれるお得意さま」
のほうが、数に限りがある場合お店の人も売りたいと思いますよね?
ですので、特約店さんに「通って、他のお酒もいろいろ買って、お得意さまになる」そうすることで希少な新政さんの日本酒を案内してもらえるようになります。
もちろん、特約店さんだからと言って「行けば新政さんのお酒が置いてある」というわけではありません。
大量生産をしないお酒なので
ということもよくあります。
また、顔を覚えてもらうために話だけして買わない…といった行為は意味がない(むしろ嫌がられます)ので注意が必要です。
というのが、クリスマスタイプを購入できる近道になります。
特約店さんが近くに無い…といった場合や、どんなものなのかとりあえず飲んでみたい!という人も居るかと思います。
そんな場合は2点方法があります。
特約店さんの中でも、遠方で購入できない人のために「ネット販売」にて予約を受け付けることがあります。
ですがこの場合、
などなど「必ずしも購入できるわけではない」条件が発生します。
条件はお店によって異なるため、本当に購入したい場合は下調べやお知らせ時期など(メルマガ登録等)を自分で把握しておく必要があります。
「それほどみんなが飲みたいと思う日本酒」
ということです。
簡単には手に入らない…こちらは了承しておく必要があります。
こちらが確実に飲める方法です。
「買えないなら、飲みに行けばいいじゃない。」
No.6のクリスマスタイプは人気のスパークリング日本酒のため、取り扱っている飲食店さんはSNSにて「置いてます!」「飲めます!」といった告知をしてくれます。
などなど。
「新政クリスマス」
といったワードで検索をするとヒットしますので、飲める飲食店さんを見つけて飲みに行くのが味を知れる方法となります。
どうしても飲みたいからと言って
など、いわゆる「転売ヤー」から購入するのは絶対NGです!
新政さんのお酒は繊細です。
扱いをちょっと間違えるだけで、簡単に味が落ちてしまうお酒になります。
転売するような輩が「美味しい状態」で日本酒を保管していると思いますか?「最高の状態」で配送してくれると?
あり得ませんよね。
高いお金を払ってせっかく買っても劣化した状態で飲む日本酒。さらに日本酒を愛している人たちに白い目で見られる。
いいことなんて何もないです。
得するのは転売ヤーだけ。
でも一番残念なのは、美味しくない状態で届いた日本酒を飲んで「なんだ、こんなものか」「別に飲まなくていいや」と思われてしまうことです。
違うんだよ。
おいしいんだよ。
本来は「酒屋さんに行って直接購入して自分で持って帰る」これが新政さんを一番おいしく飲む方法だと思っています。
悲しい想いしか生まれないので転売ヤーから買うのは絶対にやめてください。
ちなみにNo.6は「なまざけ」なので開けたてが一番おいしいと思います。
また、開栓してから3日以内には飲み切りたいお酒です。
今回クリスマスタイプを購入できたのは、酒屋さんのご厚意以外の何物でもありませんでした。
本当に感謝です。ありがとうございます…!
新政さんの日本酒は、毎年人気の度合いが格段にUPしていっているので多分2021年のNo.6クリスマスタイプは購入できないだろうな…とあきらめています。
\人気過ぎ!!(涙)/
そんな中で初めていただいた新政さんのクリスマスタイプ!
こんな感想になりました。↓↓↓
新政 No.6 Xmas-type 2020はクリスマス用に醸したうすにごりタイプのスパークリング日本酒です。
ラベルにもSpark(スパーク)と書いてあるので「発泡タイプの日本酒」というのは理解していました。
いままでシュワシュワしている日本酒は飲んだことがあります。
「OKあんな感じね。」
頭の中で何となく味や舌ざわりなどを想像して、早速スクリューの栓を開けます。
ここで「えっっ!!!!」と度肝を抜かれました。
開けると「プシューーー」という音と主に、瓶内でスパークリングの泡が立ちました。
この泡の立ち方がスゴイ。
これは日本酒ですよね?
今まで見た発泡タイプの日本酒の中でも泡の立ち方が「シャンパン」や「スパークリングワイン」のそれです。
勢いの良い泡が瓶の中で止まることなくシュワシュワと登っていきます。
これを見て感動したのはわたしだけ?
これは日本酒ですよね?(2回目)
そんなシュワシュワさが分かる動画はこちら!
新政さんのNo.6クリスマスタイプは、
【スパークリング日本酒🎄🍶】
ですが、本当にスパークリングしてる姿に感動した動画があるので見て🥺
開栓直後の発泡です
瓶内二次発酵でこの泡立ち!スパークリングワインですやん🍾
炭酸ガス充填してないんやで?
感動したのはわたしだけかなぁ?🥺✨ pic.twitter.com/gMbr2Xppkb— ねこと日本酒@なかのひと (@neko_nihonsyu) January 14, 2021
いかがでしょうか?
伝わりましたかね…?
もちろんグラスはお猪口でもコップでもなくワイングラスへと注ぎ香ってみると、やわらかいお米の香り。
ここでようやく「あ、日本酒だ」と我に返ります。
ひと口。
しゅわしゅわが口内に広がり、甘みもあるけど、さっぱり。やさしい軽さです。
これはもう本当に「スパークリング日本酒」くせがなく、とげが無く、やさしい。
おりがあるので日本酒らしさも感じられ、混ぜて飲んでみるとアタックが強くなり、厚みがでました。
後味のキレが増し、スッと去っていく。
ジューシー感があり、ナシの果汁のような…とにかくこれは「スパークリング日本酒」と呼ぶのにふさわしい日本酒でした。
味的には「甘さ」よりも「さっぱり感」が強かったです。
わたしは「甘いスパークリングワイン」(アスティとか)が好きなので、その甘さを想像して飲んだらとてもドライに感じました。
正直に言うと、好みの問題ですが、この後に飲んだやさしい甘さ&おいしい甘さの「新政コスモス別誂中取り」のほうが好きでした。
ですが、とても面白い体験が出来ました。
感動もしたし、No.6クリスマスタイプ飲めて本当によかったです♪
(なにせ瓶が可愛い。)
スパークリング:瓶内二次発酵
酒母製法 :生酛
アルコール度 :13度
精米歩合 :麹米55%・掛米60%
原料米名 :あきた酒こまち(100%使用)
使用酵母 :きょうかい6号
醸造年度 :令和2酒造年度(2020-2021)
内容量 :720ml
価格 :4,000円(税込)
No.6シリーズはすべて「なまざけ」です。酵母が生きているため常に冷蔵庫で6度以下の低温管理が必要となります。
常温保存の場合、お酒の中に残存した酵素や微生物の影響で酒質が劣化してしまいますので注意が必要です。
冷凍庫での凍結保管は、瓶が破裂する可能性があるため避けて下さい。
2021年は、No.6が発売されてから10周年!ということで「十周年記念酒」が準備発売となりました。
そのラストとなる第六弾「 No.6 Dix ans Noel(ディザン・ノエル)2021」がNo.6 Xmas-typeのお酒に該当します。
デザインはフランス人の現代美術家であるニコラ・ビュフ氏が担当されています。
いつもと違った十周年をお祝いするクリスマスタイプを愉しむことができます。
詳細は下記ページにて確認できますので気になったあなたはぜひチェックしてみてくださいね。
\飲んだ感想はこちら/