日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、山口県美祢市にある「大嶺酒造 株式会社」(おおみねしゅぞう)さんの醸す、「Ohmine 3grain 春風かすみ生酒 愛山」(おおみね3粒)です。
大嶺酒造さんの醸す「Ohmine」(おおみね)。
1822年よりスタートした酒蔵さんですが、1955年に一旦閉業となり、2010年に50年以上休眠状態だった蔵を秋山剛志さんが復活させた「復活蔵」です。
2018年には酒蔵も新設され「オシャレ」としか言いようのない素敵な蔵に生まれ変わりました。
古典レシピを尊敬しつつ、現代の技術をもって先人の成し得なかった日本酒を創造する。
という方針のもと、日本人のみならず海外も視野に入れ日本酒を醸し、漢字を使わずシンプルでありながら「日本の魅力」をボトルデザインにも込めています。
といった特徴があり現在では、アジアを中心に、アメリカやスウェーデンなど世界7ヵ国で販売され、その味わいが注目されています。
シンプル過ぎて初見の人は「これは何のイラスト何だろう?」と思った方もいるかもしれません。
わたしも最初に見た時は「やたらお洒落なボトルの日本酒があるんだな…」とそれが何のイラストなのかまでは理解していませんでした。
こちらは「お米の粒」を表していて、「1粒」「2粒」「3粒」「5粒」がありボトルが並んでいるのを見てみてようやくそのイラストの意味が解りました。
また、お米の数には意味があり
と精米歩合の違いでイラストのお米の数が異なります。
元々は、純米酒、純米吟醸酒…といった特定名称で分けていましたが大嶺酒造さんでは2020年10月発売分より特定名称表記を廃止しました。
それに伴い、全ての商品で精米歩合や使用酵母がリニューアルがされています。
ちなみに5粒は試験醸造シリーズなので、飲む機会があった場合は精米歩合やスペックなどは何も考えずに「純粋に味わいを楽しむ」お酒となっています。
今回いただいたOhmineは3粒で、愛山という高級酒米で醸された「春酒」です。
2021年は3/12(金)に発売されました。
2022年は3/4(金)に発売となりました。
大嶺酒造さんでは「山田錦」を中心として「愛山」「雄町」「出羽燦々」といった酒造好適米を使ってお酒を醸されています。
大嶺酒造さんのお酒は数量限定ですので、発売されると直ぐに売り切れてしまう印象があります。
夏酒として5月に発売された「大嶺3粒 夏純かすみ生酒 山田錦」も既に売り切れている店舗がほとんどです。
季節商品を飲みたい場合は、早めのチェックが必要となります。
Ohmineシリーズのお酒を飲むのは2回目!
初めてのOhmineは「大嶺3粒 新酒生酒 出羽燦々」でした。
とっても甘くてジューシー、でも後口にはキレがあって甘さが残らない。
といった味わいの日本酒でした。
愛山はどうなのか?
実際に飲んでいきたいと思います。
とても華やか。
ですがバナナのようなまったりとした甘さの感じもあります。
洋ナシや桃のような香りです。
甘い。
酸味もありとても美味しい。
甘みがジュワリとして、春酒らしいかわいらしい甘さです。
酸味とのバランスが良くて、爽やかさもあります。
飲んでいると香った時に感じたバナナっぽいまったり感はありません。
甘みがとてもおいしい。
AKABUの愛山(NEWBORN)よりもジューシー感が強く甘みが濃い。
冷たく冷やして飲むのが美味しいです。
後口にはお酒の感じがしっかり残ります。お米感あり。
ささみの海苔巻き揚げと一緒だと、甘さがUP!ジューシーで美味しいです。
トマトのカプレーゼと一緒だと、甘さがすごい!
シロップのような甘さになりました。
でも酸味があるので重すぎない。みかんやオレンジのような柑橘っぽさも感じます。
キャベツと鮭のサラダ(マヨネーズ和え)も、甘ーーーい。
でもその甘さがとても好きです。濃い!
かすみ酒なので、下にふんわりと滓(おり)が溜まっていました。
こちらをしっかり混ぜていただきます。
うん、うすにごりですね。
香りは、爽やかさのあるジューシーな香り。梨っぽいです。
口に含むと、シルキーさが出ました。
口の中でふわふわする甘さ。
さっきまでの甘さの感じ方と違い、強さがなくなり、ゆったりとした甘さです。
先ほどよりもジュワっと感があってシルキー。
洋ナシの甘さ。
混ぜる前の甘さも好きですが、混ぜたほうが甘さにツンツンした感じがなくなって美味しいです。
開栓するまでは、日本酒セラーSAKE CABINETでマイナス5℃にて保管していました。
開栓後は、冷蔵庫の野菜室にて0℃保管をしました。
梨やライチ、そしてキレ感もある香り。
昨日よりも甘さがUPしていて、ジュワっと砂糖のような甘さ。
でも酸味もあるのでベタつきなどは無し。
さっぱりするけど、甘みも凄い。
甘さがさわやかになって、飲みやすくなりました。
サラダのマヨネーズの酸味とも合い、さっぱり感が出るので合います。
単体で飲むと甘すぎる感じがありますが、料理と一緒だと丁度良くなってとても美味しいです。
今回は2日間で飲み干しました。
やはり大嶺さんの日本酒は「甘さと濃さ」が印象的です。
美味しかった!
ごちそうさまでした♪
わたしは飲んでみて、初めて飲んだ時から「好きな味わいのお酒」だったので既に「2粒バージョン」のOhmineを2本日本酒セラーにストックしています。
Ohmineは美味しいので、いろいろ飲んでみたくなります。
ですが合わない人も居るかと思います。
それは
です。
大嶺さんの日本酒は「果物のような濃密な甘さ」が印象的なお酒です。
ですが、これがとても癖になって美味しいため「海外でも認められる味わいの日本酒を飲んでみたい!」という人にはお勧めです。
ボトルもお洒落で、酒蔵もお洒落な大嶺酒造さん。
飲んだことの無い人は、ぜひ1度は味わっていただきたい日本酒です。
大嶺酒造さんでは、蔵での直接販売やカフェ、オンラインショップも用意しています。
そのため、直接酒蔵さんへ行き日本酒の購入やカフェの利用、お洒落な酒蔵の様子を見ることができます。
蔵に行けない場合は、公式オンラインショップにて日本酒の購入が可能です。
また、全国にある特約店さんでも購入することができますが「特約店一覧」といった案内は無いため検索する必要があります。
ネットから検索する場合は
「大嶺酒造 特約店」
「Ohmine 販売店」
など、GoogleやYahoo!のキーワード検索をするとヒットします。
例えば、
など。
店舗によって在庫のある商品が異なりますので、いろいろ見てみると欲しい日本酒が手に入るかもしれません。
ぜひチェックしてみてください。
タンク番号 :H
原材料名 :米(国産)米麴(国産米)
原料米 :愛山100%
精米歩合 :60%
アルコール分:14.5%(原酒)
内容量 :720ml
価格 :2,420円(税込み)
製造者 :大嶺酒造 株式会社
製造所 :山口県美祢市秋芳町別府2585-2
公式サイト :http://www.ohmine.jp/
Instagram :https://www.instagram.com/ohminejp/
ブルーのボトルが素敵な、大嶺3粒 春風かすみ生酒 愛山。
ブルーと言えば「夏酒」のイメージですが、こちらは「春限定のお酒」となっています。
山口にある酒蔵もとても素敵なので、気になったあなたはHPなどチェックしてみてくださいね。
\「夏の限定酒」夏純かすみ生酒 山田錦/