日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、群馬県藤岡市にある「松屋酒造株式会社」さんの醸す「流輝(るか)純米吟醸 玉栄 おりがらみ生」です。
松屋酒造さんの醸す、流輝(るか)という日本酒をご存じでしょうか?
わたくし、この流輝(るか)というお酒の味わいが大好きでまさに「自分好みの日本酒」の1本となっています。
と思える銘柄でもあります。
今回いただいた「通称シャインレッド」と呼ばれる赤いラベルの流輝は「玉栄」(たまさかえ)という酒米を使用しているお酒です。
玉栄とは、主に滋賀県と鳥取県で栽培されている酒造好適米で滋賀県の酒蔵さんではよく使われている酒米のひとつになります。
シャインレッドの流輝には、滋賀県産の玉栄が100%使用されています。
わたしは、玉栄という酒米を使った日本酒を飲むのは「流輝」がはじめて。
そしてこのシャインレッドこそが、わたしが昨年の秋に初めてひとり呑みをした際に出逢ったお酒の中で「すきなやつ~」と思った1本なのです。
ですが去年(2020年)にいただいた玉栄とはなんだか違う事柄があります。
それは「秋あがり」では無いことです。
\流輝とのはじめての出逢いはこちら/
去年飲んだ玉栄は「流輝 純米吟醸 無ろ過生 玉栄」という名前で「秋あがり」として「一回火入れ」をしたお酒でした。
秋上がりとは「秋ならでは」の日本酒で、通常、冬場に造った日本酒を火入れし春・夏を越えて熟成させ旨みののった秋口に出荷するお酒です。
別名「ひやおろし」とも呼ばれます。
シャインレッドのお酒は、秋の季節限定酒として発売されました。
一方、今年いただいたこちらの玉栄は火入れをしていない「おりがらみの生酒」として出荷されたお酒です。
生のままの玉栄の味わいを楽しめます。
松屋酒造の蔵元杜氏である「松原広幸さん」がTwitterにて下記のようにつぶやかれていました。
昨年は火入れで秋口に出荷した玉栄(たまさかえ)で仕込んだお酒。今年はシリーズ化を狙っておりがらみの生酒にチャレンジしました。造ってみないとわからない部分もあり、どのように展開するか手探りで挑戦しております。爽やかな玉栄酒。お試しください??https://t.co/tObVJUgWyI pic.twitter.com/7MTz2roRQi
— 流輝 (松屋酒造 群馬県藤岡市) 代表 松原広幸 (@lukamatsuyabrew) August 5, 2021
型に囚われず、チャレンジ酒を飲めるのも流輝という日本酒の愉しみ&魅力のひとつだなぁと思いました。
ちなみに、
となりました。
秋上がりの玉栄を飲んだ時はかなり酔いが来ていたため
「好みの味!!すきなやつ!!」
としか正直、味わいを覚えていません…。
おりがらみ生酒バージョンの玉栄はどうなのでしょうか?
早速、開栓していきたいと思います。
まずは澱(おり)を混ぜずにそのままグラスに注ぎます。
バナナやメロンの香り。
甘さがふわっと香ります。
そして香りに「厚み」を感じます。
甘さが口の中に広がりました。
舌にはしっかりとした甘さが。
でもその後はキレ感と共にさっぱりと去ってゆきます。
そして、旨味が口の中に残ります。
飲んでいる時の濃醇な甘さがすごいです。
舌にはチリリと酸味が残り後口が「さっぱり」するため、またあの飲んでいる時の甘みを求めて直ぐに飲みたくなる…
そんな味わいのお酒です(どんな…)
ぎゅっと濃いめの甘さ。
フレッシュ感もあります。
今日の献立は「胸肉のタルタルソースがけ」「ナスとおくらの煮びたし」です。
胸肉を食べた後、流輝を飲んでみると甘さがぎゅーーんと増しました!
タルタルの酸味とお酒の酸味がマッチして美味しいです。
後口のキレ感がやわらいで、おいしくいただけます。
うん、甘さがめっちゃ合います!
うまーい。
ナスとおくらは、甘さがいい感じになりました。
後口にやさしく甘みが残るのがとっても美味しいです。
だしつゆの味に合うのかもしれません。
ここでようやく、底にふんわりとたまったオリを混ぜてみたいと思います。
香ってみると、洋ナシのような感じがします。
飲んでみると、口当たりの甘みがやわらかくシルキー。
舌にジュワっとして酸味を口の中に感じつつ、甘さがジュワリと強めに広がります。
甘さを残しつつのキレ感。
濃醇で冷えているのが美味しいです。
オリを混ぜた状態で一緒にいただいてみます。
胸肉は、一緒だと甘さがとても美味しいです。
酸味と甘さが合わさって爽やかさが出ます。
タルタルのマヨネーズに合います。
ナスとおくらは、やはり甘みがおいしくて嫌味が何もありません。
料理に合うよ~
とにかく料理と一緒にいただくととても美味しいです。
落ち着いてから飲んでみると、香りにパインを感じました。
最後は美味しい甘さで、キレ感も無くなり気付けば1本飲み切ってしまいました…。
アルコール度数は15度のお酒なので、味わいをメモした文字がヨレヨレでした(笑)
流輝はやっぱり美味しいなぁ~
すきです!
ごちそうさまでした♪
わたしは、飲んでいて「めちゃくちゃ料理に合う!」と思った日本酒でしたが合わない人も居るかと思います。
それは
です。
ですが「流輝」というお酒を飲んだことの無い人はぜひ1度飲んでいただきたい。
特に、玉栄のおりがらみ生バージョンは2021年の今年から発売となったチャレンジ酒です。
いつもの玉栄は「秋上がり」の1回火入れバージョンですのでレアかと思います。
むしろ、「おりがらみ生」と「秋上がり」を飲み比べても愉しいのでは?と思います。
見掛けた際はぜひ!
松屋酒造さんでは、公式のオンラインストアを用意しています。
ですが、こちらのオンラインストアでは「當選」と「平井城」という流輝とは別に醸している2種類のお酒しか購入ができません。
「流輝」は「特約店限定流通」の日本酒のため、取り扱いのある販売店さんでしか購入することができないためです。
公式サイトに特約店一覧などの案内は無いため、自分で検索またはお問い合わせフォームより連絡をする必要があります。
検索する場合は、
「流輝 特約店」
「流輝 販売店」
といったキーワードでGoogle、Yahoo!にて検索をすると販売店さんを見つけることが可能です。
例えば、
にて購入が可能です。
なお、SAKE Street(サケストリート)さんでは12月9日現在、
の両方の在庫がありますので味比べとしても購入することができます。
ちなみに、「流輝 純米吟醸 初しぼり おりがらみ生」というお酒がしぼりたての新酒となりますので
\新酒の生酒を飲んでみたい!/
と、今の季節限定の日本酒を求めているあなたはぜひこちらもどうぞ。
仕様 :純米吟醸 おりがらみ生
原材料名 :米(国産)米こうじ(国産米)
原料米 :滋賀県産玉栄100%使用
精米歩合 :60%
使用酵母 :10号系
アルコール分:15度
内容量 :720ml
価格 :1,580円(税込み)
製造者 :松屋酒造株式会社
所在地 :群馬県藤岡市藤岡乙180
公式サイト :https://matsuya-sakebrewery.jp/
Twitter :https://twitter.com/lukamatsuyabrew
Instagram :https://www.instagram.com/lukamatsuyabrew/
実は、流輝のお酒は不定期出荷となる
も既に飲んでいるのですが、記事を書くペースが追いついていません…
こちらは順番が来次第書いてゆきたいと思います。
\流輝ずきを熱く語っている記事はこちら/
\夏の季節限定の流輝はこちら/
\流輝のフラッグシップとなるお酒はこちら/