日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、長野県上田市にある「岡崎酒造 株式会社」(おかざきしゅぞう)さんの醸す、「信州亀齢 金紋錦」(しんしゅうきれい きんもんにしき)です。
亀齢(きれい)と言えば、「SAKE TAIME」(さけたいむ)や「さけのわ」などの日本酒記録サイトにて現在、長野県の地酒1位に選ばれている今人気の日本酒です。
さらに2021年の「令和2酒造年度 全国新酒鑑評会」では「金賞」を受賞しました。
1911年(明治44年)より毎年開催されている「全国新酒鑑評会」(ぜんこくしんしゅかんぴょうかい)。
分かりやすく言うと「日本酒のコンクール」で、全国の参加蔵がその蔵の持てるすべての技術を注ぎ込み、その日本酒を審査してもらうといった内容となっています。
その、全国新酒鑑評会が2021年も開催され、2021年5月21日(金)に「令和2酒造年度 全国新酒鑑評会」の審査結果が発表されました。
そこで、信州亀齢の出品酒が入賞しさらに「金賞」を受賞。
成績が優秀と認められ、さらに入賞酒の中でも特に優秀なお酒に与えられる「金賞」を受賞した酒蔵さんとなります。
このことからも、亀齢を飲んだことの無い人でも「信州亀齢の日本酒は美味しいのではないか?」といった期待が持てますよね。
信州亀齢は、長野県上田市の地で創業354年(1665年)と、350年以上続く小さな蔵で醸されている日本酒です。
日本では25人くらいしかいないと言われている「女性杜氏」。
岡崎酒造の12代目蔵元となる「岡崎美都里」(みどり)さんが2003年より杜氏を務め、現在は夫の謙一さんと共に二人三脚で醸されています。
2015年に美都里さんが醸したお酒が、関東信越国税局の「第86回酒類鑑評会」で最優秀賞を受賞したことをきっかけに全国区のお酒の仲間入りを果たしました。
また、女性杜氏が最優秀賞を取るのは「初」とのことでとても話題になりました。
同じ長野県の地酒「川中島 幻舞」(げんぶ)や、山口県の「天美」(てんび)など、今女性杜氏さんの醸すお酒が注目されその美味しさが話題となっています。
亀齢に使用される酒米は主に、長野県産の「美山錦」「ひとごこち」、兵庫県産の「山田錦」にて醸されています。
今回いただいた亀齢は、長野県産の「金紋錦」(きんもんにしき)というお米で醸された日本酒です。
こちらは特別限定商品となり、「山田錦」と「たかね錦」を交配させて出来た「幻の酒米」と呼ばれるお米を使用して醸されています。
そして金紋錦の亀齢を購入できるのは、神奈川県厚木市にある酒屋・大正8年創業の「望月商店」さんと岡崎酒造直売店のみとなっています。
年1回のみの入荷で、2022年の今年は4月2日(土)に発売となりました。
※2021年は4月18日(日)発売でした。
このように、信州亀齢には一部の特約店さんでしか購入できない「特別限定商品」やPB(プライベート商品)が数種類あります。
通常の長野県産ひとごこちや美山錦、兵庫県産 山田錦とは別に下記の商品があります。
など。
亀齢の日本酒は限定商品でなくても人気の高いお酒のため、直ぐに売り切れてしまうことがほとんどです。
「見掛けたら買っておく」
というのが逃さず購入するためのポイントになります。
実は、亀齢の日本酒を飲むのは初めて!
自分が飲んだことの無い日本酒のボトルを見た時、ラベルを見て買うか・買わないか決めることってよくありませんか?
わたしは「髭文字ラベル」がどうも苦手で「男らしい・辛口キリリッ」としたイメージが強くなかなか手を出すことが出来ません。
ですが、TwitterのTL(タイムライン)上で見掛けることの多かった「亀齢」というラベルの日本酒。
「美味しい!」という声が多くて気になっていました。
ですが、いつもの酒屋さんには置いていないためどこに売っているかは不明、特に自分から探すことはしていませんでした。
そんなある日、神奈川県厚木市にある「望月商店」さんに初めて入った際に丁度販売されていた金紋錦を手に取ることとなりました。
どんな日本酒なのでしょうか?
実際に飲んでいきたいと思います。
フルーティーな香り。
香った瞬間に「あ、好きなやつだ」と思いました。
甘みのある香りです。
ジュワリと甘さが口の中に広がり、キレイ。
若干ガス感もあります。
うん、これは美味しいお酒。
ペアリングを考えた訳ではなく、今日の晩御飯は餃子なのです。
一緒にいただくと、ジュワジュワ感!
甘さの中に一緒にキレ感が存在します。
ぎょうざに合う!
フルーティー過ぎず、フレッシュ感もあり。
落ち着きもあるので料理に合っておいしいです。
甘さも良し。
今回は2人でいただいたため、あっという間に1本空けてしまいました。
本当に飲みやすくて、盃が進んでしまい味わいをメモしている暇があまり取れませんでした(笑)
初めての亀齢、美味しかったですがもっとじっくり味わいたかった…!
他の酒米を使用したタイプも飲んでみたいなと思いました。
ごちそうさまでした♪
わたしは、飲んでみて「他の酒米を使った亀齢も飲んでみたい!」と興味津々の日本酒でしたが合わない人も居るかと思います。
それは
です。
ですが、亀齢は「万人受けをするお酒」との声も挙がっています。
実際に飲んでみて「これは美味しいお酒だな」と思いました。その名の通りキレイさが分かります。
また、亀齢は酒米や醸し方により味わいが異なります。
など
気になったあなたは実際に飲んでみて、好きか好きじゃないかを判断してみてくださいね。
岡崎酒造さんでは、蔵での直接販売を行っています。
そのため、直接酒蔵さんへ行き日本酒を購入することが可能です。
蔵に行けない場合は、特約店さんにて購入することが出来ます。
販売先に関してはメールで問い合わせすることで案内していただけます。
ネットから検索する場合は
「亀齢 特約店」
「亀齢 販売店」
など、GoogleやYahoo!のキーワード検索をするとヒットします。
例えば、
など。
信州亀齢(きれい)の金紋錦に関しては、望月商店さんとのプライベートブランドのため蔵または、望月商店でのみ購入可能です。
残念ながらネット通販を行っていない酒販店さんのため、直接店舗へ行って購入するか電話で注文(問い合わせ)をする必要があります。
また、金紋錦は年に1度の販売のため(2021年、2022年ともに4月でした)入荷情報をチェックしておく必要があります。
Instagramをされていますので、そちらで入荷情報の確認が可能です。
もちろん、金紋錦だけではなく他の酒米を使った亀齢の日本酒も入荷されますのでチェックしてみてください。
特定名称 :純米吟醸
原材料名 :米(国産)米麴(国産米)
原料米 :長野県産 金紋錦100%使用
精米歩合 :55%
アルコール分:16度
内容量 :720ml
価格 :2,101円(税込み)
製造者 :岡崎酒造 株式会社
所在地 :長野県上田市中央4-7-33
公式サイト :http://www.ueda.ne.jp/~okazaki/
金紋錦を購入できる望月商店さんは、車を持っている方であれば問題ありませんが最寄の本厚木駅からは少し距離があります。
わたしは本厚木駅から徒歩ではなくバスに乗って向かいました。(バスならすぐです)
また、電車は小田急小田原線なので新宿からであれば1本で行けますが、アクセスし難い人も居るかもしれません。
向かう前に道順をしっかり確認しておくと安心です。
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