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【本日の1本】白木久 BLACK SWAN(ブラックスワン)黒麹を使用した「狂気」な日本酒その味わいは?

【本日の1本】白木久 BLACK SWAN(ブラックスワン)黒麹を使用した「狂気」な日本酒その味わいは?

日本酒には出会いがある。

いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。

ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。

本日の1本は、京都府京丹後市にある「白杉酒造株式会社」さんの醸す、「BLACK SWAN」(ブラックスワン)です。

白木久 BLACK SWAN(ブラックスワン)とは?

白木久 BLACK SWAN(ブラックスワン)とは?

白杉酒造さんの醸す日本酒のひとつに「BLACK SWAN」(ブラックスワン)という一見、日本酒には見えない見た目がワインのようなお洒落な銘柄があります。

わたしも初めて見た時は

「え?本当に日本酒なの?」

と3度見くらいしてしまいました。

そして白い白鳥ではなく、黒い白鳥(ブラックスワン)が描かれたそのラベルに好奇心が勝り購入を決めました。

BLACK SWANとは全量「黒麹」(くろこうじ)を使用した日本酒で、かつ全量「ミルキークイーン」という食用米を使用して醸されたお酒です。

これを聞いて「面白い日本酒」と思った人は、かなりの日本酒好きの方かもしれません。

ラベルの裏には下記のような説明がありました。

3段仕込みの2日目には酵母を増殖させるために「踊り」という日があります。

このミルキークイーンで造るブラックスワンでは、品温をあえて高く保ち、狂気なまでに踊り狂わせました。

お米の甘さにクエン酸が溶け込む甘酸っぱい狂気な美味しさ。

ここまで読んで、さっぱり分からない人も安心してください。

どんなお酒なのか?説明をしてゆきたいと思います。

そもそも白杉(しらすぎ)酒蔵さんとは?

そもそも白杉(しらすぎ)酒蔵さんとは?

1777年創業の京都にある白杉酒造さんは、全国の酒蔵さんの中でも珍しい「オール食用米」にて日本酒を醸す酒蔵さんです。

代表銘柄は「白木久-shirakiku-」(しらきく)。

現在は、2007年に蔵を継いだ11代目蔵元となる白杉悟(しらすぎさとる)さんが杜氏を務め、3名のスタッフと共に酒造りをされています。

通常、日本酒造りには「酒造好適米」という日本酒を醸すために育てられた「酒米」を使用することがほとんどです。

山田錦や雄町、美山錦などがこれに当たります。

簡単に言うと「酒米」は日本酒造りに適していて、美味しい日本酒を醸すことができるためです。

そんな酒造好適米を一切使わずに、食用米のみの日本酒蔵としてお酒を醸しているのがこの白杉酒造さんなのです。

他の酒蔵さんとは異なる、面白い試みですよね。

食用米で醸す日本酒とは?

食用米で醸す日本酒とは?

「食用米」とは飯米(はんまい)、つまりわたしたちが毎日のご飯で炊くお米のことです。

有名なのは、コシヒカリやひとめぼれ・あきたこまちといったお米ですよね。

ご飯として食べるにはとても美味しい食用米ですが「日本酒造り」には正直向かず、美味しいお酒を醸すには相当な技術が必要となります。

白杉酒造さんが、そこを敢えて食用米のみで日本酒を醸すことにしたきっかけがあります。

それは、11代目蔵元杜氏である白杉悟さんが地元の京丹後産のコシヒカリを食べ「その美味しさに心から感動」したことが始まりとなりました。

食べてこんなにも美味しお米なのに、なぜ美味しい日本酒にならないのか?

実際に自分で造ってみてその難しさをひしひしと感じつつ、何とか実現できないかと何年も酒造りを繰り返した結果2014年に新生「白木久」が完成しました。

その後、地元京丹後産のコシヒカリをメインに他にも、丹後産ササニシキ、森のくまさんなど「食べて美味しいお米」にてお酒造りをされています。

ミルキークイーンを使用したBLACK SWANとは?

ミルキークイーンを使用したBLACK SWANとは?

ミルキークイーンはコシヒカリの突然変異として誕生したお米で、その「もちもちとふっくらした食感」が特徴の食用米です。

玄米の状態が他のお米と比べ、不透明で乳白色ということから「ミルキークイーン」と名付けられました。

そして「BLACK SWAN」は京丹後産のミルキークイーンを100%使用して醸される日本酒です。

乳白色なお米に黒麹を使用していることから、白鳥ではなく「ブラックスワン」と名付けられました。

BLACK SWANには3種類あります。

中でもスパークリングは限定で本数も少なく、争奪戦になること間違いなしのお酒となっています。

黒麹(くろこうじ)とは?

黒麹(くろこうじ)とは?

日本酒は通常「黄麹」にて醸されますが、焼酎用の「白麹」(しろこうじ)を使った日本酒は身近に感じる人も多いかもしれません。

白麹の日本酒の代表銘柄は、新政酒造さんの「亜麻猫(あまねこ)」が挙げられます。

亜麻猫の名前の由来は、黄麹と白麹を混ぜた時に「亜麻色」になることから名付けられました。

これは、白麹だけでは米が溶けないので黄麹も使っている…と新政酒造8代目蔵元の佐藤祐輔さんがお話しされていました。

そして「黒麹」は主に「泡盛」に使用される麹菌で、白麹同様に「クエン酸を大量に生成」する特徴があります。

白麹とはまた違った、クエン酸増し増しの日本酒を醸すことが可能なのです。

白麹と比べまだまだ日本酒造りではレアな黒麹を、白杉酒造さんでは黄麹を一緒に使わず「全量黒麹仕込み」にてBLACK SWANを醸されています。

BLACK SWANは、3段仕込みの2日目・酵母を増殖させる「踊り」の際に「狂気」なまでに踊り狂わされている造りとなっています。

そのため、お米の甘さと「クエン酸バチバチ」な甘酸っぱい味わいを愉しめる日本酒となります。

当サイトでは「黒麹」を使用した日本酒を1本だけ飲んでいます。

それは、佐賀県の東鶴酒造さんの醸す東鶴 純米吟醸生「BLACK」(ブラック)です。

そちらの感想などは下記の記事に記載していますので、気になったあなたはご一緒にどうぞ!

\東鶴「WHITE」「BLACK」飲み比べ/

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【飲み比べ】東鶴(あずまつる)純米吟醸生「WHITE」「BLACK」白麹・黒麹の日本酒その味わいは?

白木久 BLACK SWAN(ブラックスワン)を飲んでみての感想は?

白木久 BLACK SWAN(ブラックスワン)を飲んでみての感想は?

白杉酒造さんの日本酒を飲むのは初めて!

購入したきっかけはほぼ「ジャケ買い」で選んだため、どんな味わいの日本酒なのか想像がつきません。

黒麹の日本酒であれば1度飲んでいるため「あんな感じね」というのがありますが「ミルキークイーン」の日本酒!

なんだかワクワクしながら開栓をしました。

グラスに注ぐと「黄色」!

香ってみると…

酸味が香りますが、甘さの濃ゆい香りもします。

柑橘っぽい酸味で、レモンとオレンジの中間くらいの香りです。

ひと口含むと…

少しまったりした甘さからのさっぱり感。

酸味が爽やか!スーッと清涼感ありつつさっぱりさせてゆきます。

酸味主体で濃いめの味わいです。

甘さもしっかりありますが、苦味も結構あります。

甘酸っぱいというより、甘苦い感じです。

苦味はグレープフルーツの実ではなく、皮の苦みが口に残るので最初に感じる甘さよりも苦さが印象的です。

黒麹の日本酒で比べるなら、東鶴のBLACKの方がわたしは好みでした。

鼻にお米の甘さが香り、やはり苦味が印象的なお酒。

甘・酸・苦、そして厚みがあります。

料理と一緒に…

今日は無印良品の「ごろごろ野菜と豚ひき肉の大盛りカレー」と一緒にいただきたいと思います。

カレーを食べてから飲んでみると、甘みに強さが出て苦味が少し落ち着きました。

その分、酸味がさっぱりするので美味しく食べられます。

日本酒を飲んでいるという感じはあまりしません。

カレーはブラックスワンと一緒に美味しく食べることができます。

カレーを食べて飲むと「道が開ける」イメージです(どんな?)

でもやはり苦味がありますね。

【開栓7日目】BLACK SWANの味わいは?

【開栓7日目】BLACK SWANの味わいは?

開栓後は、冷蔵庫にて保管をしていました。

何か味わいに変化はあったのでしょうか?

早速香ってみると、まったりとした甘さですが柑橘な酸味が香ります。

飲んでみると美味しい!

みかんぽさがUPしました。

甘みが濃ゆくて酸味とのバランスが良くなった印象です。

後口には少し苦味がありますが、甘み強めで美味しいです。

たっぷりとした甘酸っぱさですね。

料理と一緒に…

今日はチャーハンと共にいただきます。

チャーハンを食べてから飲んでみると美味しい柑橘感!

基本は味わいが濃ゆいのですが、なじんでいる感じ、あります。

初日に飲み切らなくて良かったです!

開栓7日目、美味しいのだが?

そんなこんなで1本飲み終わってしまいました。

美味しかったです。

ごちそうさまでした♪

白木久 BLACK SWAN(ブラックスワン)が合わない人は?

白木久 BLACK SWAN(ブラックスワン)が合わない人は?

わたしは、飲んでみて「他のBLACK SWANも飲んでみたいな」と思った日本酒でしたが合わない人も居るかと思います。

それは、

です。

全量黒麹という他ではあまり見かけない「甘酸っぱい」日本酒です。

そして、使用しているお米は飯米の「ミルキークイーン」。

これを知って「どんなお酒なのか飲んでみたい!」と思った人にはお勧めですし「食用米の日本酒の味わいを知りたい!」という人にもお勧めな日本酒です。

わたしもBLACK SWANだけではなく、白杉酒造さんならではの今まで見ないお酒をたくさん醸されているためその味わいをもっと知りたいなぁと思いました。

ラベルも独特ですし、面白い内容のお酒が盛りだくさん!

気になったあなたはぜひチェックしてみてください。

白木久-shirakiku-のお酒を買うには?

白木久-shirakiku-のお酒を買うには?

白杉酒造さんの醸す日本酒は、蔵での直接販売も行っています。

ですが、数量限定商品に関しては蔵元での完売が早く全国の「特約店」さんを利用するのが良いかもしれません。

白杉酒造さんのInstagramでは「これから販売する商品」「そのお酒を注文した特約店さん」を毎回紹介してくれています。

こちらからチェックしておくと安心です。

インターネットで購入したい場合は、

「白木久 特約店」
「ブラックスワン 日本酒」

といったキーワードでGoogle・Yahoo!で検索すると、正規取扱店さんがヒットします。

例えば下記の酒販店さんにて購入が可能です。

なお「BLACK SWAN」は9月頃より発売となる商品のため、現在は売り切れとなっている特約店さんがほとんどです。

ですが調べてみたところ、京都府京丹波にあるマルト塩尻商店さんでしたら2022年4月19日現在も在庫があるようです。

ぜひチェックしてみてください。

白木久 BLACK SWAN(ブラックスワン)のデータ

白木久 BLACK SWAN(ブラックスワン)のデータ

仕様    :無ろ過原酒、瓶燗
原材料名  :米(国産)米こうじ(国産米)
原料米   :全量ミルキークイーン(丹後産)
精米歩合  :60%
アルコール分:15度以上16度未満
内容量   :720ml
価格    :1,705円(税込み)
製造者   :白杉酒造株式会社
所在地   :京都府京丹後市大宮町周枳954
公式サイト :https://shirakiku.shopinfo.jp/
Instagram  :https://www.instagram.com/shirasugi_syuzou/

黒麹とミルキークイーンを使用した日本酒「ブラックスワン」。

そして毎年4月に発売となる、日本初の「焼酎用酵母」と丹後産コシヒカリで醸した「暁の蝙蝠(あかつきのこうもり)」 。

などなど、面白い日本酒がたくさんあります。

気になったあなたはぜひ、ご自身の舌で味わってみてくださいね。

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この記事を書いた人
ねこと日本酒 なかのひと
日本酒メディアを任されたお酒と猫が好きなひと。コンセプトは「日本酒の新しい楽しみ方を発見するサイト」。伝えるには知識不足を感じ唎酒師の資格を取得しました(* ´ω` *)まだまだ勉強中ですが、日本酒を飲んで笑顔になったり「日本酒飲みたい~」と思ってもらえるようなサイトを目指しています!日本酒はおいしいヨ♪
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