栃木県さくら市にある「株式会社 せんきん」さんが醸す日本酒のひとつに
という銘柄があるのはご存じでしょうか?
仙禽(せんきん)さんの日本酒は特約店さんで購入することが出来ます。
ですが「羽水 UI」を扱っている酒販店さんは一部のため、いつも仙禽を購入している酒販店さんで「見たことがない」という人もいるかもしません。
せんきんさんの公式サイトにも掲載されていない銘柄の日本酒です。
今回はその、
を飲み比べてみました。
どんな日本酒だったのか…?
早速、見ていってみましょう♪
仙禽(せんきん)さんの醸す日本酒と言えば「甘酸」。
甘味と酸味のバランスに優れた酒質の日本酒…というイメージですよね。
これらのお酒は、11代目蔵元となる「薄井一樹」(うすいかずき)さんが全面的にプロデュースをして醸されているお酒となります。
そして羽水 UIは、一樹さんの弟となる杜氏の「薄井真人」(うすいまさと)さんが全てを任されて醸している「仙禽とは異なる」味わいの日本酒です。
2017年より「羽水(うすい)」のブランドとしてリリースされました。
その後、2018年には「羽水 UI(うすい ウィ)」として酒質を大幅チェンジ!名前とラベルも新しくリニューアルされました。
「羽水(うすい)」時代の酒瓶の写真が残っていました。
名前はお二人の苗字の「薄井」からきているというのと、目指す味わいから名付けられています。
羽のように軽く、水のように透明であること。
羽水 純米は水のように緻密で、羽のように整然とした純精度の高いお酒です。
そして鶴の如く美しく羽ばたきます。
とラベルに記載されていました。
2017年に飲んだ当時は、ナチュール トロワと一緒にいただきました。
ナチュールはとにかく今まで飲んだことの無い日本酒で強く印象に残り、羽水 純米酒はきれいで飲みやすい味わいの酒質だったことを覚えています。
ここからわたしの仙禽(せんきん)好きが始まりました。
出逢えたことに感謝!
オーガニック・ナチュール2020の飲み比べは下記の記事で確認することが出来ます。
羽水は、2018年に羽水 UIとしてリニューアルされました。
【ウィ】この一杯に、あなたの「初」となる世界を。
【うぃ】初々しい。切り拓く。初心を忘れず、新たな境地を開拓し続ける。
ウィ(OUI)はフランス語でYESの意味。無限の可能性に挑み、これこそが「UI」となる世界が生まれたとき、初めて世に出される。
羽水から生まれた「UI」。酒造りの挑戦に終わりはない。
UIのラベルより。
…なんだかオシャレですよね。
「仙禽」ではやれない挑戦的なことをこの「羽水 UI」でやっていきたいと。
仙禽のクラシック、モダン、プレミアムそして、ナチュールシリーズとはまた違った味わいを愉しめるのがこの「羽水 UI」という銘柄の日本酒です。
今回いただいたUIは、2021年1月が製造月日となっているものです。
1月に購入して、マイナス5℃で保管できる日本酒セラーに入れておきました。
酒屋さんで見た時は「見たことあるラベルだけど、飲んだことあったっけ?」と羽水がUIにリニューアルしてから飲んでいないことに気付きました。
これは買わなければ…!と思い手に取ります。
羽水UIは現在「特別純米(とくべつじゅんまい)」と「生酛純米(きもとじゅんまい)」の2種類。
季節限定で「おりがらみ」の商品も販売されることがあるようです。
おりがらみはまだお目にかかったことがないので、1度は飲んでみたいです。
赤いラベルに緑のボトルが「羽水 UI 特別純米」です。
精米歩合60%(こうじ米50%・掛米60%)の特別純米酒となっています。
もったりとした香り。
これはバナナかな?
嫌いじゃない甘い香りだけど、ドライな感じやキレを香りに感じます。
まったり。
お水(仕込み水)がきれいで、やさしい感じが分かります。
舌にピリリと酸味があり、さっぱり。
甘さよりもさっぱりさが残る…というかとどまる感じです。
これはドライなのかな?
キレがある!っていうほどキレ感がなく、辛口!というほど辛くはありません。
「さっぱりさが口に残る」
やはりこの表現になるかしら。
飲んでいるとクセになってきます。
グラスの内側にはトロリ感が残ります。(唎酒師用語では「脚」)
生酛純米と比べると、こっちのほうがトロッとしています。
焼き鳥のたれは、甘さが増して美味しい。
焼き鳥の塩は、甘さがありやさしく飲みやすいです。
2杯目を飲もうと王冠を開けると「ちゅぽん」と鳴りました。
少しシュワっとガス感で、酸味&さっぱり感。
ほうれん草のサラダは、ジューシー感がでました。
でもみずみずしさもあってさっぱり感。
UIの特別純米は、サラダよりも脂の甘みと合う感じがします。
油っこい料理と一緒でも、さっぱりスルスル飲める感じがあります。
緑のラベルに茶色のボトルが「羽水 UI 生酛純米」です。
精米歩合90%(こうじ米80%・掛米90%)で乳酸菌を添加せずに育てて造る「蔵の酒」生酛純米酒となっています。
ぶわーーっと香る!
これはメロン?
すきな香りです。
おいしい♡
ちょっぴり舌にピリリとガス感があります。
きれいな甘みと味。
最後は透き通るように去っていきます。
ピチっとした酸味。おいしい。
これは…赤(特別純米)よりもこちらの緑(生酛純米)のほうが好きなやつです。
時間を置くと香りがまったりとしてきました。
んん。これは何かのお菓子でかいだ香りのような…(なんだろう)
甘みと酸味のバランスが良いです。
最後はキレイ。
こちらもグラスの内側にトロリ感が残ります。
やき鳥のタレは、特別純米と同じく甘さが増して美味しい。
そして後味にさっぱり感が出るので飲み続けられる感じがあります。
やき鳥の塩は、甘味が消えてさっぱり感UP!からのやさしい甘味を感じます。
こちらも2杯目~。
蓋を開けると「ちゅぽ」シュワシュワするので飲みやすくて美味しいです。
ほうれん草のサラダは、ジューシー感&さっぱり感。
うーん。
どちらも料理に合いますが、やはりこっちのほうが好みです。
甘さと、酸味のさわやかさがマッチして良いです。
そして赤と緑を交互に飲んでいると、ずっと飲める感じがあります。
初日の開栓までは、日本酒セラーのSAKE CABINET(サケキャビネット)にてマイナス5℃で保管をしていました。
開栓後は、冷蔵庫の野菜室にて0℃保管をし熟成をさせました。
早速、グラスに注いでみましょう!
いつもと違う「味わいグラス」なるものに注いでみたのですが、このグラス香りがわかりにくい!
その代わり、味わいが強く感じます。
ジュワリ感があり、仕込み水のきれいさと甘みよりも、キレや酸を感じます。
旨みもあります。
香りはもったり。
甘さUP!
厚みがあり、少しもったりとした甘さ。でも、悪くはありません。
お米の甘さが増して美味しいです。
後口にキレはなく、さっぱり感はあります。油を流すウォッシュ効果は◎
落ち着いた甘さ&飲んでいて安心感があります。
香りや味わいが初日と違い過ぎたのでたまらずに、初日と同じせんきん雪だるまグラスに注いでみます。
香り…!する!バナナな感じ。
この雪だるまグラスは香りがとっても分かりやすいです。
舌にやさしいキレイな甘味。
ちょっと後口にさっぱり感。
伸びきらない感じがありますが、甘さからのおいしい。
グラス(酒器)でこんなにも香りと味わいが異なるということが改めて思い知らされました。
雪だるまのグラスあと5つほど欲しい…(他のお酒の飲み比べ用に)
こちらも同じく、初日の開栓まではマイナス5℃で保管。その後は0℃保管にて熟成をさせました。
早速、グラスに注いでみましょう!
生酛(きもと)らしい乳酸の香りがします。まったりしています。
飲んでみると、ジュワリ感。
そしてこちらも、雪だるまグラスに注いで香ってみるとやはりすごく香ります。
メロンっぽい瓜系の香り。
香り高く華のある香りです。
飲んでみると、ジューシーで厚みがあり濃い感じがします。
甘みUP!
美味しい甘みで最後はキレます。さっぱり。
一緒にいただくと甘味が美味しくなります。香りは少し独特に感じますがよい感じです。
と、グラスによって印象が全然違うので合計4種類のお酒を飲んでいる気分になりました(笑)
「羽水 UI 特別純米」も「羽水 UI 生酛純米」もリニューアルしてからは初めて飲む日本酒だったので飲み比べができて愉しかったです。
この2つは造りが違うためタイプの異なる日本酒です。
という感じでした。
どちらかと言えば、緑のUIは従来の仙禽の味わいに近いものがありますがもっと「野性的」な感じがありました。
男らしさ?
従来の仙禽は求めているカタチがあってそこに向かって「キレイ」な感じにまとめられているイメージがありますが、UIはワイルド。
いつもの仙禽とは違った一面を見たい人には「羽水 UI」のお酒はお勧めです。
挑戦していくお酒なので味わいの変化も愉しんでいけると思います。
わたしは「赤の特別純米」よりも「緑の特別純米」のほうが香りや甘酸具合が好みで好きでした。
ですが、料理により合うという食中酒として考えた場合は「赤のUI」のほうがマッチして美味しかったです。
これからも見掛けたらちょくちょく買って、味わいの進化(挑戦)を楽しんでみたいなぁと思えるお酒でした。
仙禽さんの醸す日本酒は、特約店さんで購入することが出来ます。
ですが羽水 UI(うすい ウィ)に関しては仙禽と流通ルートが異なり「日本名門酒会」に加盟している一部の酒販店さんでしか購入することが出来ません。
日本名門酒会に加盟している酒販店さんは下記からチェックすることができます。
日本名門酒会加盟酒販店(買える店)
https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=1180#tokyo
お近くの酒販店さんを見つけて「取り扱いがあるか?」を問い合わせをして確認する必要があります。
「そんなこと言っても面倒くさい…」
「近くに無いんですが…」
という人は、調べたところ
東京築地の酒屋さん「酒の勝鬨」さんでしたらネット通販でも注文ができましたので参考にしてみてください。
酒の勝鬨(さけのかちどき)オンラインショップ
https://katidoki.shop/shopbrand/0000002544/
5月18日現在、UIの赤・緑ともに在庫がありました!(残りわずか)
素敵な銘柄の日本酒をたくさん扱っていますので、ぜひ一度覗いてみてくださいね。
2021年11月に「羽水 UI」が在庫限りで終売となると一部で話題になりました。
わたしもこの話を知った時はビックリ!
「なくなっちゃうんだ!」と思っていたところ、羽水 UIに続き新しくリリースされる日本酒があることを知りました。
それが、
です。
こちらのお酒もしっかりGETしましたので、飲み次第また記事として書いてゆきたいと思います。
なお、12月7日現在「羽水 UI」は在庫のある酒販店さんでまだ購入することができますので、飲んだことの無い人はこの機会にぜひお試しください。
上記の「酒の勝鬨(さけのかちどき)」さんではまだ在庫がありました!
原材料名 :米(国産)、米こうじ(国産米)
原料米 :国産米100%
精米歩合 :こうじ米50%、掛米60%
アルコール分:15度
仕様 :定番・無ろ過原酒、瓶燗火入れ
飲用温度 :10~15度
内容量 :720ml
価格 :1,540円(税込)
原材料名 :米(国産)、米こうじ(国産米)
原料米 :国産米100%
精米歩合 :こうじ米80%、掛米90%
アルコール分:14度
仕様 :定番・無ろ過原酒、瓶燗火入れ
飲用温度 :15~20度
内容量 :720ml
価格 :1,650円(税込)
製造者 :株式会社せんきん/栃木県さくら市馬場106
公式サイト :http://senkin.co.jp/
こちらのデータを書いていて気付きましたが「おすすめの飲用温度帯」がラベルに記載されていました。
日本酒の愉しみ方は無限です♪ぜひ楽しんで飲んでみてくださいね。