いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、岩手県盛岡市にある「赤武酒造株式会社」さんの醸す「AKABU 魂ノ大業」(あかぶ たましいのおおわざ)です。
赤武酒造さんの醸す銘柄の一つに「AKABU Premium」(プレミアム)シリーズという、お米を磨いて醸す大吟醸酒ラインの日本酒があります。
当サイトでは、ラベルが可愛い季節限定のLimited(リミテッド)シリーズや酒米違いで醸されるElegance(エレガンス)シリーズをこれまで飲んできました。
\季節限定リミテッドシリーズ/
\酒米違いのエレガンスシリーズ/
これらのお酒は720mlが大体2000円前後の所、Premiumの魂ノ大業(たましいのおおわざ)に関しては720mlが5,500円(税込)となかなかに良いお値段のお酒になります。
魂ノ大業(たましいのおおわざ)は、岩手県の最高級酒米「結の香」(ゆいのか)を三割五分まで磨き醸されたお酒です。
そこには蔵人たちによる魂の業(わざ)を込めて醸されることから「魂ノ大業」という命名になっています。
金色(ゴールド)の化粧箱に入っているこちらのお酒は、醸造アルコールを添加して醸す「大吟醸酒」。
令和2酒造年度では、全国新酒鑑評会にて金賞を受賞している日本酒です。
ラベルの裏には【上品な吟醸香と濃厚な旨みが口に広がる大吟醸酒です】と記載されていました。
酒販店さんで「魂ノ大業」が置いてあるのを見掛けると、対になるように「極上ノ斬」(ごくじょうのきれ)という銀色(プラチナ)の化粧箱に入っている日本酒があります。
こちらは【AKABUの目指す味わいと究極のキレを表現した純米大吟醸】で、醸造アルコールは添加されていません。
3月に行われた、令和3酒造年度岩手県清酒鑑評会では金賞を受賞されています。
このように、それぞれ赤武酒造さんの用いる「最高級」な業や味わいを表現しているのがプレミアムシリーズのお酒となります。
通常は両方とも「火入れ」を行っているお酒となりますが毎年1度だけ「生酒」バージョンのお酒も発売されます。
2021年は11月の22日・24日にそれぞれの生酒バージョンが発売となりました。
新酒の時期にしか飲めない生酒です。
わたしは生酒バージョンは買えずに終わってしまったため、次回は2種類の生酒バージョンを飲んでみたいなぁと思っています。
赤武酒造さんの日本酒と言えば、定番のシリーズとなるカッコいい赤い兜の日本酒をイメージする人も多いのではないでしょうか。
わたしは可愛い兜のラベルが好きなのでそちらがすぐに思い浮かびますが、魂ノ大業と極上ノ斬のラベルは「すごくカッコイイ」ですよね。
これら全ては、赤武酒造さんの社員であるアートディレクターの「TAKE KIKUCHI」さんがデザインを手掛けています。
そして赤武酒造さんは、20代~30代の人が中心となりお酒を醸されています。
赤武酒造の杜氏で6代目蔵元となる古舘龍之介(ふるだてりゅうのすけ)さんは今年30歳。
2014年に22歳という若さで杜氏に就任し、AKABUというブランドをスタートされましたが常に頭に入れていることは
「若い人たちにどうやったら日本酒を飲んでもらえるのか」
ということ。
これはラベルの見た目も重要で「手に取ってもらえるもの」として、奇抜だけどインパクトを大事にしお客さまにどう印象付けるかを大切にしているとのことでした。
定番シリーズの兜の日本酒はわたしにとってちょっと手に取り難いデザインでしたが、カジュアルタイプの季節限定のシリーズはボトルも見た目も「かわいい」ですよね。
思わず手に取りたくなってしまう日本酒なので、しっかりとターゲットの棲み分けが出来ているのでは?と感じました。
今回いただいた魂ノ大業は2021年6月に製造されたものです。
丁度、全国新酒鑑評会の金賞を受賞した際に蔵出しされたお酒でした。
酒販店さんでゴールドカートンとプラチナカートンのお酒が並んでいたため「どっちがお勧めですか?」と聞き魂ノ大業を購入しました。
記事にしていませんが、以前「極上ノ斬」を飲んだので今回「魂ノ大業」の味わいを知ることができて良かったです。
トロピカルな香りがします。
パインっぽいです。
パインとこれは何だろう?
スーッと入ってきますが「あまーーい!」ってします(語彙力)
爽やかに甘さが抜けていく感じです。
これは人によっては「甘すぎる」と感じるかもしれません。
料理と一緒だと、甘さがいい感じに増して酸味感も引き出されて美味しいです。
爽やかな感じもあります。
醤油と一緒だと甘みが強くなりました。
単体で飲むより料理に合うお酒だと思います。
1日では飲み切らずに、冷蔵庫にて保管をしていました。
味わいに変化はあったのでしょうか?
香ってみると、香り高くパインぽさがあります。
飲んでみると、さっぱりとした飲み口。
ですがジュワ――っと甘さが広がります。
後口にはキレ感があり、アタックの甘みはとても強く感じますがさっぱり飲めます。
きゅうりとトマトのマリネは、甘さがハッキリしました。
お酢と合います。
甘みが美味しいですが、甘さがちょっと強いかな?
ナスとオクラの煮びたしは、甘さっぱり感。
うん。
AKABUの甘さ、好きです。
ささみの海苔巻き揚げは、甘さが良いです。
ジューシー感が出ました。
マヨネーズと一緒だと、1番甘さが合います。
おいしく爽やかになりました。
甘過ぎず、さっぱりし過ぎず、魂ノ大業はマヨに合いますね。
そんなこんなで飲み切ってしまいました。
美味しかったです。
ごちそうさまでした♪
わたしは飲んでみて「料理と合う日本酒だな」と思いましたが合わない人も居るかと思います。
それは、
です。
ですが「赤武のお酒をとにかく味わいたい!」という赤武ファンの方にはぜひとも飲んでいただきたいお酒です。
醸造アルコールの入った大吟醸酒ですが、嫌な感じは全くなくキレイでバランスの良いお酒です。
甘みは強く感じましたが、その甘みがとてもAKABUらしいお酒だと思います。
どちらかと言うと、以前飲んだ「極上ノ斬」の方が好みの味わいだったので気になっている人は両方味わって欲しいなぁと思っています。
5,500円という価格に関しては、やはり高いなという印象があるためお正月のお酒や父の日のプレゼントなどお祝い事の際に良いかもしれません。
赤武酒造さんの蔵人さんたちによる魂ノ業、ぜひ体感してみてください。
赤武酒造さんの醸す日本酒は、蔵での直接販売を行っていないため「特約店」さんで購入する必要があります。
岩手県内の特約店さんは公式サイトに案内がありました。
全国特約店に関しては、一部であれば蔵元団体によるJ.S.P(ジャパンサケショウチュウプラットフォーム)のサイトにて確認することができます。
赤武酒造さんの季節限定酒は発売したらすぐに売り切れてしまいますが、定番商品やプレミアムシリーズは即売り切れは無いイメージです。
そのため、取り扱い販売店さんであれば余裕をもって購入できます。
ですがプレミアムシリーズの「生酒」は年に1度の発売のため入荷後は早めに購入する必要があります。
赤武酒造さんでは蔵出し情報を公式Instagramで案内をしてくださっています。
そちらをしっかりチェックしておくと買い逃さずに済むことができます。
また、インターネットでの販売を行っている特約店さんもありますのでお近くにない場合はネット購入も可能です。
例えば下記の酒販店さんになります。
他にも探したい場合は、GoogleやYahoo!などで
【赤武 特約店】
【赤武 魂ノ大業(商品名)】
といったキーワード検索をするとヒットさせることができます。
気になったあなたはぜひチェックしてみてくださいね。
名称 :日本酒(大吟醸酒)
原料料 :米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
使用米 :結の香100%使用
精米歩合 :35%
アルコール度:16度
内容量 :720ml/1.8L
価格 :5,500円/11,000(税込み)
製造者 :赤武酒造株式会社
所在地 :岩手県盛岡市北飯岡1-8-60
公式サイト :https://www.akabu1.com/
Instagram :https://www.instagram.com/akabu_sake/
赤武酒造さんの日本酒は、低アルコールのカジュアルタイプから入り、酒米違いのNEWBORN(ニューボーン)などを飲んできました。
飲んでみた結果は「その甘さが好き」と思える日本酒です。
定番はまだ飲んでいないものもあるため、購入し赤武の味わいをさらに知ってゆきたいと思います。
\最初に飲んだAKABUはこちら/