春になると飲みたくなる。
ピンク色の日本酒、ももいろ流輝(るか)。
群馬県藤岡市にある「松屋酒造」さんの醸す銘柄のうちの「春の季節限定酒」がこちらのピンク色の流輝です。
その味わいは、きゅんとした甘さと柑橘な酸味が心地よく、シュワっとちょっぴりガス感も楽しめる日本酒でわたしの大好きな銘柄の1本です。
\なんせそのピンク色が可愛い!/
そんなピンクのももいろ流輝には「2種類の酒米」が存在することをご存じでしょうか?
今回はこちらの2種類を飲み比べてみました!
どんな違いのある日本酒だったのか…?
早速、見ていってみましょう♪
ピンク色の日本酒に仕上がる秘密は「赤色酵母」という醪(もろみ)がピンク色に色付く専用の清酒酵母を使用しているためです。
ラベルの裏には
赤色酵母を使った自然の色合いと柑橘を思わせる酸味と果実感を楽しむことが出来ます。
搾ったそのままを瓶詰めしました。
桃色の特徴を引き出すため透明感を損ねない程度おりを絡めました。
開封時の温度により軽く活性する可能性があります。
と記載されていました。
酵母は、アルコール発酵とその香味に影響を及ぼします。
「この日本酒の香り、華やか!」
「パイナップルみたいな香りがする!」
「香りはほとんどしない、おとなしいな…」
など、日本酒特有の香りはこの「使用している酵母」の特徴から来るもので、酵母によって異なります。
赤色酵母は桃色のにごり酒を醸すことの出来る酵母で、その特徴は「低アルコールかつ、甘口のソフトタイプ」といった味わいに仕上げることが出来るというものです。
ピンク色のお酒に仕上がるため、桜の季節のイメージに合わせた「春酒」として使用する酒蔵さんが増えています。
松屋酒造さんでもピンク色の桃色流輝(ももいろるか)が季節限定で発売されますが
と、酒米違いかつ冬~春にかけて長期間ももいろるかを楽しむことができます。
こちらの記事を書いている5月現在、まだ在庫のある酒販店さんでしたら「酒こまちの桃色流輝」を購入することができます。
5月より「夏限定の流輝」も発売がはじまっていますので、ピンクの流輝を飲みたい方はお早めにお求めくださいませ!
先に発売となる、五百万石のももいろるか。
日本酒造りに合うように開発された「酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)」と言えば、山田錦が酒米の王様として有名ですよね。
その中でも五百万石(ごひゃくまんごく)とは、早生(わせ)という品種で田植えや稲刈りが早く9月上旬に収穫されます。
山田錦よりも早く収穫時期を迎えるため、松屋酒造さんでも五百万石の酒米を使用した新酒から先に発売されます。
寒冷地での栽培に適している酒米で、新潟県で開発されました。
その特徴は、心白が大きいため高精白は難しく、やや硬めで溶けにくいため「スッキリとキレのある軽快な味わい」になりやすい酒米となります。
ももいろ流輝でも、新潟県産の五百万石が100%使用されています。
アルコール度数は「13度」。
2021年は「14度」だったので、より低アルコールでさらに飲みやすくなっています。
五百万石の後、2月~3月ごろより発売となる酒こまちのももいろるか。
酒こまちとは秋田酒こまちのことで、秋田県で開発された酒造好適米です。
中生(なかて)の品種で、高精白が可能なため吟醸・大吟醸酒にも向き「甘みと旨みが明確ながら、軽快な味わい」に仕上がりやすい酒米となります。
ちなみに、栽培されたお米は早生・中生・晩生(おくて)の順に収穫されます。
ももいろ流輝では、秋田県産酒こまちが100%使用されています。
アルコール度数は「8度」。
2021年は「9度」と、松屋酒造さんでは五百万石よりもかなりの低アルコールに仕上がる特徴があります。
酒米違いだけではなく、アルコール度数も異なる桃色流輝。
「2種類とも飲んでみたい!」
と思うのはきっとわたしだけでは無いはず!ではないでしょうか。
実は今回の2本ですが、ちょっと特殊な飲み比べとなっています。
4月に飲み比べを行いましたが、
このように同じ環境下ではない保管方法&期間での飲み比べだった…ということを知っていただいた上で感想を見てみていただけましたら幸いです。
どんな違いがあったのでしょうか?
実際に飲んだ感想を書いてゆきたいと思います。
先に開けたのはこちら。
早速香ってみると、まったりとしたお米の甘みの中に酸味が香ります。
少し特徴的な香りですが、美味しい香り。
いちご感はありません。
ガス感はほぼなく、美味しいのですが少し苦味があります。
甘さが印象的で、お米の甘みを感じつつスルリとした酸味。
そして苦味。
後口に残る軽やかな甘みのおかげでとても飲みやすいです。
後に飲む酒こまちよりも、こちらの方が味わいが深くて旨みの多いイメージがあります。
ちゅん!とした甘酸で、酸味がとても可愛いく甘さがうまい具合に軽やか。
とても飲みやすくなっています。
酒こまちよりもオリが濃いため、色も濃ゆめのピンクになりました。
かわいい!
香りも混ぜる前より美味しくなりました!
甘過ぎずいい感じの酸味が合わさりつつ、苦味もあるのが分かる香りです。
オリが混ざったことでシルキーさが加わりスルーーリと飲めちゃいます。
混ぜる前は甘さが中心でしたが、いい感じに酸味が馴染んで飲みやすいです。
苦みもあるため、グレープフルーツぽさが出ています。
その苦みがアクセントになっているので飽きずに飲めます。
美味しいです。
オリを混ぜたので、ほんのりとガス感もでました。
甘酸スルリとして、後口にイイ感じの苦味が残り、濃ゆさもあるお酒です。
このお米のたっぷりとした甘さは五百万石の特徴なのかしら?
もっと五百万石のお米について知りたくなる味わいです。
お次はわたしが初めて一升瓶で購入したお酒となる、秋田酒こまちの桃色るかです。
昨年、初めて飲んだももいろが美味しくて・たくさん飲みたくて思い切って一升瓶で購入しました。
ですが完全に空けるタイミングを逃し、AQUAの日本酒セラーに静かに1年間眠っていました…。
そのためこちらの酒こまちは今年度の桃色ではありません。
1年間熟成された生酒…大丈夫かしら?とドキドキしながらの開栓です。
五百万石に比べると、少しスッキリとした甘さが香ります。
そこにレモンのような酸味があり、スカッとさを感じる甘酸な香りです。
こちらの方がいちごっぽい香りにも感じます。
ジュワジュワガス感が!
え!五百万石よりもガス感あるのですが!
1年経ってもこのガス感!(百人乗っても大丈夫…?)
やばーい。
そして、香りの通りレモンのような酸味がありつつの甘み。
そこに発泡感がゆったりと流れてゆくので、美味しくゴクゴク飲めちゃいます。
ももいろ、やっぱり美味しいです。
アルコール分も9度ということもあり、グビグビ飲めちゃう美味しさ!
うーん。マイナス5度の凄さを改めて感じます。
なんでこんなにジュワジュワでフレッシュなの?1年経ってるのに…
こちらは酸味スッキリに炭酸ガスの飲みやすさが加わるため、本当にスルスル飲めちゃいます。
ジュース感がとにかく凄い。
こちらのオリはうっすらのため、混ぜると薄いピンク色です。
香りは甘さよりも酸味がハッキリしました。
でも甘酸で美味しい香りです。
はい、優勝!
飲んだ瞬間に優勝しました。
口に含むとジュワジュワとガス感が心地よく、甘みより酸味が先行してレモンスカッシュを想像できます。
それほど酸味は強くないのですが、スッキリさがありつつ甘みが酸味を支えるように存在してスルスル飲めちゃいます。
混ぜても五百万石ほどシルキーさはありません。
「これはいちごです」と言われたら「わかる!」となる味わいです(酸味キュンキュンのいちご)
今回の飲み比べだと、こちらの酒こまちの方が断然好きです。
アルコール分が9度ですが、ガス感があるため満足感もあります。
飲んでいて「うまっ」って声が出ちゃう美味しさ。
本当に好き!
それぞれ飲み比べをして、一升瓶の酒こまちのももいろは日本酒セラーへと戻しました。
(一升瓶の扱い、めっちゃ困ります…)
引き続き、五百万石のももいろを飲んでゆきたいと思います。
改めて飲んでみると、うん。
こちらはやはり「グレープフルーツ」!
酒こまちと味わいに違いがあり過ぎて面白いです。
ですがもしかしたら、冷蔵庫で保管している期間は「ドアポケット」に入れていたため(揺れるし、温度の高くなりやすい場所)それが良くなかったのかな?
といった気持ちにもなりました。
(味わいがかなり異なるため)
生酒は冷蔵庫保管の場合、熟成目的以外は早く飲もう…と改めて思った出来事でした。
こちらの流輝も、もちろん美味しいのですけどね!
続けて飲んでみると、たっぷりとしたお米の甘さがやはり印象的で酸味のおかげで軽やかに飲めるお酒だなぁと感じました。
料理と一緒だと、酸味がきゅんとUPしてイイ感じに合わさり食べやすくしてくれることが分かりました。
料理と一緒でも美味しく飲めます!
やっぱりももいろ、大好きだ!
五百万石は1日で飲み切ってしまいましたが、一升瓶の酒こまちは日を置いて飲んでいました。
そして、20日目にして「ももいろ流輝の燗酒」に挑戦した為、その時の感想を書いておきたいと思います。
まずはそのまま飲んでゆきましょう!
まったり感が出ましたが、やわらかな甘みに酸味のスッキリきゅんとした感じが合わさり美味しい香りがします。
飲んでみると、ジワジワガス感。
そして甘酸キュン!
開けたてと変わらずに美味しくいただけます。
マイナス5度の日本酒セラーは、フレッシュなままの生酒を開栓後も長い時間掛けて飲みたい人には本当に良いセラーだと改めて感じました。
本当においしいです。
甘酸っぱいさくらんぼやレモンのようなスッキリ酸味感。
そこに甘みがあるので本当にバランスよく飲めます。
ジワジワっとしたガス感が満足感を高め、暑くなってきた季節でも飲みやすさを促進してくれるので今の時期にも美味しく飲めるお酒です。
料理との相性も最高で、美味しくいただけます。
混ぜたほうが旨い!
シルキーさが出て甘酸のバランスがより良くなりました。
料理とのマリアージュ感もUPして、まろやかに合わさります。
ここから手軽な酒燗器「かんまかせ」を使って温めてゆきたいと思います。
かなりぬるい温度ですが、ガス感が気持ち良く感じる味わいになりました!
スルスル飲めて、きめ細やかな炭酸感がでました。
温めている時のプチプチがスゴイですね。
温かさを感じてきた温度で、甘みと酸味。
酸味のチュンと感がUPしました!
美味しいです。
そしてシュワリとガス感があり、それがまた美味しいです。
口に含んだ時に、ほっこりと美味しい温かさです。
酸味がよりUPして美味しい。
後口の甘みの余韻も長くなりました。
ガス感がとにかく美味いです。
うまーい!
飲んでいてカラダもポカポカ。
甘みと酸味のバランスが温めて来た中で1番良いです。
甘さがとても美味しく感じます。
ぎゅっと濃いめですが、まったりさがあり気持ちよく酔える温度。
少しグレープフルーツ感もでました。
その後、55℃まで上げて飲んでみましたがわたしは「53℃」がめっちゃ好みでした!
いつもは「ぬる燗」大好き人間ですが、流輝のももいろは「53度」!
流輝の燗酒をやったことの無い方は、ぜひぜひ試してみていだたきたい美味しい体験ができました。
そんなこんなで一升瓶のももいろも飲み切ってしまいました。
本当に美味しかったです。
ごちそうさまでした!
今回は、ももいろ流輝の「五百万石」と「酒こまち」を飲み比べてみました。
保存方法や保存期間などに違いがあり、もしかしたら正確な味わいとして飲めていなかったかもしれません…。
ですが分かったことは、
そして、
ということです。
ピンクの流輝はとても飲みやすい日本酒のため、日本酒初心者にもおすすめです!
「ピンク色の日本酒の中で1番美味しいのでは?」と思うくらいわたしのイチオシの日本酒です(個人の感想です)
気になったあなたはぜひ、冷やして飲むのはもちろん、酒米違いの飲み比べや燗酒にもチャレンジしてみてくださいね。
流輝(るか)は、特約店限定流通の日本酒のため松屋酒造さんの蔵へ行っても買うことができません。
お近くの特約販売店さんを知りたい場合は、公式サイトのフォームより問い合わせすることが可能です。
わたしは特約店さんが近くに無いため、いつも東京の酒販店さんへ行ったときに購入しています。
例えば、
でも取り扱いがあります。
ネット通販を行っている販売店さんもありますので、
【流輝 特約店】
【流輝 正規販売店】
といったキーワードで、GoogleやYahoo!検索をすると見つけることができます。
例えば、下記の酒販店さんでしたら桃色流輝の酒こまちが現在も発売中です。(5月24日現在)
5月より、夏の季節限定酒「流輝 純米 夏囲い」も発売中となりますのでこちらもぜひご一緒にどうぞ!
\流輝の夏酒を飲んでみての感想/
特定名称 :純米吟醸
原材料名 :米(国産)、米こうじ(国産米)
原料米 :新潟県産五百万石100%使用
精米歩合 :55%
使用酵母 :赤色清酒酵母
アルコール分:13度
仕様 :無ろ過生
製造年月 :令和03BY製造
内容量 :720ml
価格 :1,595円(税込)
特定名称 :純米吟醸
原材料名 :米(国産)、米こうじ(国産米)
原料米 :秋田県産酒こまち100%使用
精米歩合 :55%
使用酵母 :赤色清酒酵母
アルコール分:9度
仕様 :無ろ過生
製造年月 :令和02BY製造
内容量 :1,800ml
価格 :3,135円(税込)
製造者 :松屋酒造株式会社/群馬県藤岡市藤岡乙180
公式サイト :https://matsuya-sakebrewery.jp/
Twitter :https://twitter.com/lukamatsuyabrew
Instagram :https://www.instagram.com/lukamatsuyabrew/
毎年飲みたくなる「ももいろ流輝」。
酒米違いの楽しみや、温めて美味しい日本酒ということが分かりました。
まだ飲んだことのないあなたにぜひお勧めしたい、わたしの大好きな1本です。
\初めて飲んだ時の桃色はこちら/
\関連記事/