日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、栃木県さくら市にある「株式会社せんきん」さんの醸す「Senkin’s are all right」(センキンズ アー オールライト)です。
せんきんさんが夏の季節に発売する日本酒と言えば「かぶとむし」が1番に思い浮かぶのではないでしょうか。
夏の季節でも酸味スッキリと飲める「大人のレモンスカッシュ」がテーマのお酒です。
実はそんな「かぶとむし」より前に発売され、いわば「かぶとむし」の原点となった日本酒がこちらの
\Senkin’s are all right/
(センキンズアーオールライト)なのです。
「知らない!」
「初めて見た!」
という人も多いかもしれません。
わたしも今年、はじめて知ったお酒でした。
それもそのはず。
東京都中野にある、知る人ぞ知る全国の地酒の銘酒や焼酎を扱う名店「味ノマチダヤ」さんと仙禽さんとのコラボ日本酒。
つまり、この酒販店さんでしか購入できない味ノマチダヤさんオリジナルの銘柄となるお酒なのです。
「そりゃ知らないはずだ…」
と思いますよね。
「かぶとむし」の発売と同じタイミングで店頭に並ぶ、もうひとつの夏酒となります。
見た目は「かぶとむし」とは全く異なるこちらのお酒。
手書きで、弓道の的のようなイラストのラベルが特徴的ですよね。
わたしもこちらのお酒に関して何も知らなかったため調べてみたところ、
しているとのことでした。
(弓道の的て…( ´///` ))
「Senkin’s are all right」は、THE WHOの曲である「The Kids Are Alright」(ザ・キッズ・アー・オールライト)からもじられたのでは?と思います。
実はこちらのお酒、2012年の夏より発売が開始されしれっと10年が経過しております。
そして、かぶとむしも2012年の夏、Senkin’s are all rightの後に発売が開始されており今思うと「そんなに前からあったお酒だったんだなぁ」と。
わたしが「かぶとむし」を初めて飲んだのが昨年の2021年なので、知る機会の無い日本酒って本当に知らないんだなぁと「地酒」について改めて考えさせられる出来事でした。
そりゃ「日本酒は難しい」「よく分からない」といった見解になりますよね。
当メディアでは、わたしが出逢った日本酒はジャンジャン記事にして分かる範囲で解説してゆきますのでお付き合いいただけましたら幸いです。
ラベルが異なることから「かぶとむし」とは全く異なる別の夏酒…と一見思いますよね。
ですが違います。
仙禽 かぶとむしが好きな人であれば、1度は飲んでおかないと!な内容のお酒となっているのです。
それも、スペックは「かぶとむし」と同じ。
そのかぶとむしのタンクの中でも
と、なっているためです。
ちなみに「直汲み」(じかぐみ)とはお酒を瓶詰めする時の手法で、もろみから搾ったお酒をそのまま手詰めするため空気に触れることなく瓶詰めされる丁寧な手法です。
どうでしょうか?
かぶとむしとの味比べ、してみたくなりませんか?
今年は
の2本を飲み比べしたいと思っていたため「センキンズ・アー・オールライト」を知った時は
\3種類で飲み比べできるじゃん!/
と夢が広がりました(笑)
「仙禽 かぶとむし」と「UAくわがた」の飲み比べについては先に記事にしています。
\かぶとむし&くわがた飲み比べ!/
実はこの時、Senkins are all rightには触れていませんが一緒に飲み比べをしていました。
果たしてどんなお酒だったのか?
書いてゆきたいと思います。
かぶとむしは「若いメロンとスッキリ清涼感」がありました。
こちらは、かぶとむしよりも華のある香りで、メロンの果汁のような甘みが香ります。
そしてスーッとスッキリな酸味もありますが、濃ゆさのある甘みの方が強く香る印象です。
甘みから入りスッキリ!
ほんの少しガス感がありつつ、ギュッとした甘みと少しの苦みからの酸味スッキリ感。
バランス的には「かぶとむし」の方が好きです!
こちらは「厚みのあるかぶとむし」といった印象で、甘みも苦味も一段階UP。
全体的に濃醇で、ある意味「強さ」のある味わいです。
レモンな酸味と苦味もあるので、グレープフルーツっぽくも感じます。
じんわりと濃ゆい。
かぶとむしが「大人のレモンスカッシュ」なら、センキンズアーオールライトは「皮ごと搾った大人のレモンスカッシュ」という感じでしょうか?
スッキリさより濃ゆさが印象的です。
UAくわがたと比べると、UAくわがたよりもレモンぽさがあります。
(UAくわがたは、レモンというより白ぶどうな感じが強かったです)
今日はゴーヤチャンプルーと共にいただきます。
香りは、まったりメロンからのスッキリ酸味。
ゴーヤを食べてから飲んでみると、酸味感がUPしました!
開栓後は、冷蔵庫にて保管をしていました。
かぶとむしと同様に「無濾過生原酒」(生酒)なセンキンズ アー オールライト。
味わいに変化はあったのでしょうか?
香ってみると、まったりとメロンが熟したような香りですが、スッキリさもともに香ります。
初日よりも熟成感が出た印象です。
飲んでみると、かぶとむし・UAくわがたと比べ1番ガス感があります。
甘み&すっきりしつつ、メロンな感じが1番強いです。
後口には酸味のキレさもしっかりとあります。
今日はタコライスと共にいただきます。
ライムを搾ったタコライスを食べてから飲んでみると、なんだこれ!不思議な味わいになりました!
ちなみに、タコライスとのペアリングは
といった結果でした。
センキンズ・アー・オールライトは、酸味がありつつの、なんだかムワッと(あぁ…良い言葉が出てこない…)うーん。なんだろこれ?
メロンよりもマスカット感が思わぬ方向からやって来る感じで、正直合わないと言ったら合わないです。
うーん、不思議な味わい。
そんなこんなで、3種類の味比べをできて楽しかったです!
ごちそうさまでした。
わたしは、飲んでみて「かぶとむしとはまた違って面白い!」とワクワクした日本酒でしたが合わない人も居るかと思います。
それは
です。
どういうことかと申しますと、今回3種類(かぶとむし・UAくわがた・センキンズアーオールライト)の飲み比べをしてみて
結論を言うと「今年(2022)のかぶとむしめっちゃ好き!」でした。
そんなかぶとむしと比べると、
といった印象のお酒でした。
ですがあなたが「仙禽 かぶとむし」を好きなのであれば飲んでおいて損の無い、むしろ飲まねばならぬ日本酒かと思います。
興味を持ったあなたはぜひ、夏のかぶとむしと共に夏のSenkin’s are all rightを覚えておいてくださいね。
こちらの銘柄は、東京中野にある「味ノマチダヤ」さん限定のオリジナルコラボな日本酒です。
味ノマチダヤ
発売時期は
わたしが購入したのは再入荷後の「2022年8月3日」で、その際はまだ数本残っていました。
8月23日現在は、もう流石に無いかな~?と思いますがチャレンジしてみるのも良いかもしれません。
ちなみに、味ノマチダヤさんで取り扱いのある日本酒のラインナップは「結構すごい」です。
そして、カップ酒もたくさん取り扱っているため「気になるよー」というあなたはぜひ一度足を運んでみてくださいね。
なお、東中野駅からは結構歩きますので夏の時期は日傘があると良いかと思います(笑)
原材料名 :米(国産)、米こうじ(国産米)
原料米 :ドメーヌさくら・山田錦 (栃木県さくら市産)100%
精米歩合 :麹米50%・掛米60%
アルコール分:14度(原酒)
仕様 :無濾過生原酒
内容量 :720ml
価格 :1,800円(税込)
製造者 :株式会社せんきん/栃木県さくら市馬場106
公式サイト :http://senkin.co.jp/
Instagram :https://www.instagram.com/senkinofficial/
せんきんさんのホームページやSNSには載らないもう一つの夏酒「Senkin’s are all right」(センキンズ・アー・オールライト)。
その存在を知った時はとってもワクワクしました。
仙禽ファンのあなたや、気になったあなたはぜひチェックしてみてくださいね。
\関連記事/