日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、秋田県秋田市にある「新政酒造」さんと、日本を代表するクリエイティブディレクター「水野学」(みずのまなぶ)さんのコラボ日本酒。
「新政 No.6 水野学-type」です。
新政酒造さんの蔵で発祥した「6号酵母」の味わいをダイレクトに表現するために醸された生酒ブランド「No.6」(ナンバーシックス)。
2011年の発売から、10周年を迎えたことを記念し6名のアーティストさんとコラボをし一緒にお祝いをする「No.6十周年記念酒」が順次発売となっています。
今回はその「第5弾」となるコラボ作品で、その名も
「No.6 水野学(みずのまなぶ)-type」
です。
水野学タイプは
と、今まで発売された十周年記念酒の中でも「高級」なお酒となっています。
それもそのはず、
と、最高峰の素材を使用し・新政酒造さんの最高の「粋」な技術を集め酒質との融合をもって完成された日本酒なのです。
新政酒造の佐藤祐輔社長は、
とお話しされていました。
水野学typeに関しては、J.S.P(ジャパンサケショウチュウプラットフォーム)のYouTube動画にて、テイスティングコメント等と共に詳しく知ることができます。
まだ見ていない、見過ごしたという方はぜひご覧ください。
JSP UTAGE【新政】ライブ 10月21日(木)20時~
https://www.youtube.com/watch?v=16z5eituhHM
水野学さんは「good design company」の代表で、クリエイティブディレクター/クリエイティブコンサルタントをされています。
代表的な作品で、誰もが知っていてすぐに頭に浮かぶのは、熊本県のキャラクター「くまモン」。
そのくまモンの企画発案・キャラクターデザインをされています。
他にもいろいろな作品がありますが、その中でもわたしが気になったのが水野学さんが企画運営をするプロダクトブランド「THE 株式会社」です。
「最適と暮らす」をコンセプトに「THE GLASS」(グラス)などの定番品を扱っていますが、液だれしない「THE 醤油差し」…こちらはすぐにポチッとさせていただきました。
欲しかったんです、醤油差し!しかも液だれしないやつ!
話がずれてしまいましたが、「THE」はオンラインショップもあります。
気になったあなたはぜひ。
THE SHOP ONLINE
https://the-web-shop.jp/
水野学typeで目を惹くのは「反転」したロゴのデザインですよね。
「どうしてこのデザインになったんだろう?」
と初めて見た時から疑問でした。
水野学タイプに同梱された冊子には、
意匠のすべてが逆転されたものであり、これは「No.6」の一般的なブランドイメージや表層的な認知性に対してのアンチテーゼと言えるでしょう。
6号酵母での上槽や生酛仕込、また木桶仕込みなど伝統的製法の結晶である「No.6」…
その本質を暗示するパッケージではないでしょうか。
と8代目蔵元・佐藤祐輔さんの解説が記載されていました。
ちなみに「アンチテーゼ」とは、ある理論・主張を否定するために提出される反対の理論・主張といった意味があります。
なるほど!
一見、お洒落なデザインで日本酒初心者でも「これは日本酒なの?」と飲みやすく現代的なNo.6というお酒。
その裏側には「伝統的で硬派な造り」によって醸されているという事実があります。
表面からでは見えない「裏側」から見える真実(本質)を垣間見ることのできるデザインとなっている…のではないかと解釈をしました。
わたしのイメージは、鏡に映ったNo.6ではなく「鏡の裏側から見たNo.6というお酒」なのですが、この表現で伝わっているのか…ニホンゴムズカシイ。
うーん。
デザインって奥深いものなのですね。
うーん。すごいなぁ。
第五弾の水野学タイプは、東京大丸店での抽選販売に当選をすることができました!
大丸東京店でのポップアップイベントは、2021年10月23日(土)24日(日)の2日間開催されました。
水野学タイプの受け取りは「24(日)」でしたが、No.6のダイレクトパス3本セットを購入するための整理券を求め「23(土)」も大丸東京店へ向かいました。
その時の様子は下記の記事に書いていますので、気になったあなたはぜひ一緒にご覧ください。
\新政×大丸東京店・当日販売に並んでみました!/
では、お持ち帰りした水野学タイプの味わいはどうだったのか?
早速、見ていきましょう♪
この日はわたしの「誕生日」ということで、普段は躊躇うところ1本しかない水野学typeを惜しげもなく開栓することができました。
わが家にはマイナス5℃で保管できる日本酒セラーがあるので「生酒」も安心して長期保管ができますが、もう、飲みます!
勢い、大事!
亜麻猫グラスでいただきます。
これは「新政さんのお酒の香り!」
語彙力も何もありませんが、柑橘や梨の香り。
開けるまで-5℃で冷やしていたので、ちょっと香り難いかしら。
舌の中心に酸味。
樽の香りが鼻を抜けていきます。
梨。
甘さ控えめで、とてもきれいで美味しいです。
なんかスー―――っと口の中から無くなってしまうような後口のさわやか感。
酸味が印象的なお酒です。
この酸味はすっぱいわけではなくやさしい酸味感が口に残る感じです。
王冠を開けると「きゅーーっポン!」と良い音が鳴りました。
今回の新政酒造さんのグッズで、保冷バッグになるレザーのボトルスーツを早速着せてみました。
舌にジュワっと感もあることが分かりました。
水野学タイプは料理と合わせなくても「これだけで愉しめる1本」でもあるなぁと思いました。
強くはないのですが、ガス感が密かにあるので飲んでいて満足感もあります。
飲み続けていると、口の中にお米感がふんわりと漂います。
うん。白ワインを飲んでいる時みたいに、これだけで美味しく飲めます。
飲み口に甘さを感じてからの、酸味がスーッと酸味でまとめていく感じです。
-5℃の開けたての時は、さっぱりスーッと感が強かったのですが温度が上がってくると味わいが濃くなってきました。
おいしい甘みも感じやすくなり、ジュワっと感も強く感じるようになりました。
美味しくて飲み切ってしまいそうなところ、時間を空けた味わいも楽しみたかったので少しだけ残していました。
いつもは冷蔵庫で0℃で保管するところ、5℃保管をしていました。
これは何の香り?
干しブドウみたいな…
その上の方に柑橘っぽさのある、甘みを感じる香りもします。
こゆい甘みです。
なんだろう…いちじくや干しぶどうっぽさを感じます。
これが樽感になるのかしら?
甘さや柑橘、酸味感もあるのでスルスル飲めちゃいます。
昨日よりも、香りと甘みが深く・濃くなっている気がします。
後口は酸味と、昨日はあまり感じなかった柑橘の皮寄りの苦味でさわやかにキレます。
飲んでいると柑橘を強く感じるようになりました。
もつ鍋を食べたかったので…!
昨日開けたダイスケリチャードタイプもあるため一緒にいただきました。
ダイスケリチャードタイプに関しては、下記の記事に2本目の感想を追加していきたいと思います。
もつ鍋を食べてから飲んでみると、おいしい!
酸味感がUPしてレモンぽさが出ます。
昨日は「これだけで愉しめる」と思いましたが「料理とも合う!」が正解です。
おいしいです。
常温になってくると、樽感もUPしました。
ウイスキーを飲んでいる時に感じる樽っぽさ、あります。
そんなこんなで、もう、ありません!
美味しかった!
JSP UTAGEのYouTubeの動画で、ソムリエでもある大越基裕(おおこしもとひろ)さんが仰っていた
「ある一定の世界観にまとめてきている」
「甘酸っぱい、旨酸っぱいあるのに一緒の世界観になる」
といったお話を聞いて、すごく共感しました。
今回、X-typeのダイレクトパス(2種類)、ダイスケリチャードタイプ、水野学タイプと続けて飲んだので改めて感じました。
また、新政のお酒を飲んでいると「新政さんのお酒だけを飲んでいたい」という気分にもなります。
うーん。すきです。
本当に。
水野学タイプを味わえて、嬉しかったです。
ごちそうさまでした!
JR東京駅直結の「東京大丸店」に登場したポップアップストア。
今回の目玉はなんと言っても
だったのではないでしょうか?
個人的には「種麹Tシャツ(4,500円)」も嬉しかったです。
また、当日発売の日本酒(整理券販売)に
が発売となり、こちらのお酒を求めて並んだ人も多かったのではないでしょうか。
実際にわたしもダイレクトパス3本セットを求めて並んだ記事を書きましたので、気になったあなたはチェックしてみてください。
今回のポップアップストアのコンセプトは「蔵見学」とのことで、木桶を担当されている相馬佳暁(そうまよしあき)さんがTwitterにて紹介されていました。
わたしも写真を撮りましたので載せてゆきたいと思います。
入口に昔から使われているという「新政酒造株式会社」の看板
入口の床と一緒にパシャリ(シリアルカードを見せるとボトルが買えます)
天上には666個の「6」のチャーム&TOKYOの文字が!おしゃれ!
グッズの台は黒いP箱が使用されています!
カウンターもP箱で、応接室に飾られているという額があります
飾ってあった見本のボトルスーツは「001」番!
外から見ると「6」でしたが
裏(内側)から見ると「水野学タイプ」のデザインになっています!
本を持参し、サインをしてもらおうと思いましたが他の方とお話していたため断念の図。
次回こそはお声がけ出来たらなぁと思っています…!
他の抽選や通常モデルの中身はわかりませんが、大丸東京店での先行モデルについて写真をたくさん撮りましたので記載していきます。
6角形の箱です
上から見るとこんな感じ
脱げます(脱げます?)
並べると2本あるみたい!
後で気付きましたが、中の箱は文字も反転していました
こんな感じで開きます
デーン!
黒い「6」の栓抜き付き!かっこよ!
冊子も入っています
ボトルはこんな感じです(ロゴを写すのムズカシイ!)
ねこちゃんは紐が気になる様子
よーく狙って…
えい!…じゃないのよ~( ´;ω;` )
シルバーの栓抜きとも比べても、やはりカッコイイです
ボトルスーツを着せてみましょう
こうでいいのかしら?
スーツが結構ピッタリめなので、ボトルの下がはみ出します
なんとか収めることに成功しました
かっこよ…!
いいですね
蓋を外すとこんな感じです
ストラップを付けてお出かけも可能!
こんな感じとなりました。
ちなみに、こちらのレザー保冷バッグは
とのことで、革製品を育てることが好きという上司に聞きお手入れグッズも購入しました。
お手入れはシーズンで1回でよいとアドバイスをもらったので、自分だけのボトルスーツとして育てていきたいと思います♪
第五弾の水野学タイプは、大丸東京店さんの先行抽選販売で当選することができました。
シリアルナンバーには「2037」とあり、全部で2037本の水野学タイプが用意されていたことがわかります。
※多分「全体で」になるのでしょうか?
他には
といった方法となりました。
詳細は下記のページで確認できます。
前回の第四弾となる漫☆画太郎タイプは、抽選に外れてしまい購入することが叶いませんでした。
今回は、他の先行発売の抽選は2店舗ともハズレ、いつもの酒屋さんでは「飲食店さんの分も足りない」とのことでした。
当選しなかったら、その味わいを確認することができませんでした。
大丸東京店さんで当選して本当に感謝です…!( ´人` )
次で最後となる第六弾は「12月のクリスマス直前に販売」とのことです。
ラストのコラボは、現代美術家さん。
「No.6 クリスマスタイプのコラボバージョン」といった情報もあり、どんな販売方法になるのか?誰とのコラボなのか?などまた分かり次第記載していきたいと思います。
情報解禁がスタートとなりましたので下記のページにまとめてゆきたいと思います。
品目 :日本酒(純米酒)
内容量 :720ml
アルコール分:13度
原材料名 :米(秋田県産)、米こうじ(秋田県産米)
精米歩合 :45%(麹米、掛米ともに45%)
原料米名 :秋田酒こまち100%使用
原料収穫地 :2020年 秋田県秋田市鵜養地区 収穫
使用酒母 :きょうかい6号
発酵容器 :木桶(38号)
貯蔵 :国産ミズナラ樽
醸造年度 :令和2酒造年度(2020-2021)
杜氏名 :植松誠人
製造者 :新政酒造株式会社/秋田市大町六丁目2-35
製造年月日 :2021.10(出荷年月)
価格 :9,800円(税込)/8,500円(税込)
公式サイト :http://aramasa.jp/
No.6 十周年記念酒の第五弾が発売されました。
今回は、十周年記念酒の中でもフラッグシップ(最上級)とも言えるお酒とのことで、今までとはまた違った新政酒造さんのお酒を愉しむことができます。
と味わうことができましたが、やはりわたしは「ダイスケリチャードtype」が1番好みなようです。
今回、水野学タイプと一緒にダイスケリチャードタイプの2本目を飲んでみて、改めて実感しました。
もちろん、水野学タイプも美味しかったです!!
次回の第六弾も、購入できるように追いかけてゆきたいと思います。