新酒のにごり酒の季節がやってきましたね。
毎年11月に入ると「そろそろにごりが発売される…」と日本酒界隈ではザワザワとしはじめます。
それもそのはず。
新酒のにごり酒とは、各蔵の新酒の中でも「1番最初」に搾られるお酒で普段はきれいに取り除かれる「澱(おり)」をたっぷり残したお酒となります。
冬の季節限定酒の中でも「今だけ」愉しめる日本酒なので発売を待ち侘びている人も多いのではないでしょうか?
今回は、
の2本を飲み比べてみました。
果たしてどんなお酒だったのか?
早速、見ていってみましょう♪
新酒とは主に12月~2月ごろにかけてリリースされるお酒で「その年に収穫したお米で醸したお酒」のことを呼びます。
別名「しぼりたて」とも呼ばれます。
日本酒造りは「お米を作るところ」から始まります。
ここで収穫したお米を使って新酒を醸してゆきますが、早い酒蔵さんでは10月末ごろより「新酒」の発売がスタートとなる蔵もあります。
10月と言えば「ひやおろし」や「秋上がり」といった春夏を越え熟成させたお酒が発売されている時期でもあるので「もう新酒!?」とちょっぴり焦りますよね。
新酒(しぼりたて)は搾ったら火入れはせずに即出荷となるため、フレッシュで飲みやすく、時には荒々しい出来立て新鮮な味わいのお酒を愉しむことができます。
その新酒の中でも「滓(おり)」を残し濁った状態に仕上げたものを「にごり酒」と言います。
滓(おり)には旨味成分がたっぷり!
その濃厚な味わいと、おりを混ぜることで口当たりにクリーミーさが出てスルスルと飲めちゃう、ちょっぴり危険なお酒が「にごり酒」となります。
新酒のにごり酒は、酵母が生きたまま瓶詰めされるためシュワシュワとした発泡感を楽しめるのも特徴です。
栃木県さくら市にある「株式会社せんきん」さんの醸す新酒のにごり酒「雪だるま」。
毎年大人気のこちらのお酒は発売されると「即完売」となるにごり酒の1本で、冬の風物詩となっています。
ボトルの雪だるまがとにかく可愛いですよね。
2021年の今年は「11月6日ごろ」より酒販店さんの店頭に順次並びました。
何回かに分けての入荷となりましたが、最終入荷は「12月9日~13日ごろ」までという酒販店さんもありました。
こちらの雪だるまは、昨年はじめて飲んだにごり酒です。
その時の感想は「ドライ…(もう少し甘みがあったら嬉しかったな…)」というものでした。
詳細は下記の記事にて確認できます。
今年の雪だるまはどうだったのか?
いろんな意味でドキドキの1本です。
山口県下関市にある「長州酒造株式会社」さんの醸す新酒のにごり酒「通称・青天」。
こちらの新酒のにごり酒は、天美(てんび)としては初となる新登場のお酒です。
それもそのはず、天美は2020年11月より発売がスタートとなった新しい銘柄の日本酒で、2021年の11月10日に「2年目」の造りに入りました。
1年目の年の「新酒のにごり酒」の発売はなく、2年目の今年に初めて発売となりました。
発売決定からは予約が殺到!即売り切れと、天美ファンから大好評!発売を楽しみに待っていた人も多いにごり酒となりました。
発売は2回。2021年の今年は
となり、12月10日現在であれば、まだ在庫のある酒販店さんでは絶賛販売中となっています。
これを逃すと来年の冬まで購入できないお酒となりますので、後悔のないようにGETする必要があります。
なお春の季節限定酒となる、うすにごりの「桃天」に関しては下記の記事に書きましたので気になったあなたはぜひ。
ケンタッキー×天美(桃天)をペアリング
「青天じゃなくて、これは雪天!」
と語る人も多い天美の新酒のにごり酒はどんな味わいなのか?
ワクワクの1本ですよね。
実は、仙禽 雪だるまも、天美の青天も「2本ずつ」購入したわたしです。
それぞれ1本目は購入してから直ぐに飲みましたが、2本目はまだ日本酒セラーにて保管しています。
「1日で飲み切らず少し熟成させてから飲むと美味しい」
といった声もあるため、2本目はゆっくり楽しみたいと思います。
にごりの量は、雪だるまのほうがたっぷりと入っています。
どんな日本酒だったのか?
早速、見て行ってみましょう。
開栓まではマイナス5度で冷やしていたため、溢れだすこともなくすんなりと開栓することができました。
去年は冷蔵庫で冷やしていたので、にごりの穴あきキャップ部分からジワジワとお酒が溢れてくる位元気がありました。
キャップはこんな感じです。
まずは上澄みだけで楽しんでゆきたいと思います。
香ってみると、天美の青天よりも「濃くて甘い」香りがします。
少しまったり感もあります。
パインやメロンっぽい甘さです。
去年の雪だるまは「かなりドライ」だったので、甘みに期待…!
ジュワジュワ!舌にガス感。
生酛?木桶?乳酸っぽさがあり、甘さからの酸味とキレ感。
去年よりも甘みがあります!
天美と比べると、ちょっと重たいような感じもします。
厚みあり。
混ぜてから開けると「ポン!」と高い音が鳴りました。
香ってみると、香りにさわやかさが出ました。
飲んでみると、重たさが消えジュワジュワです。
ほどよい甘さでドライ過ぎずに美味しい。
マッコリを飲んでいるような感じがあります。
くどさなど全く無いので、これはグイグイ飲めちゃいます。
今回は1人で飲まずにシェアして飲んだのですが、一緒に飲んだ人からは
「今まで飲んだにごり酒の中で1番美味い」
という言葉をいただきました。
え、
なにそれ、
わたしも嬉しいのだが。
自分が選んで、人に喜ばれるお酒って嬉しいですよね。
ひとりで飲まずにシェアして良かったです。
飲んでいると、にごりの良いところが出ている感じで、むしろ良いところしかない。
今年の仙禽 雪だるま、めちゃくちゃ旨いです。
こちらも開栓まではマイナス5度で冷やせる日本酒セラーにて保管をしていました。
雪だるまに同じく、キンキンに冷えた状態なので酵母が落ち着いているため溢れだすことなくすんなりと開栓できました。
キャップはこんな感じです。
こちらもまずは上澄みをいただきます。
香ってみると、梨や白桃のようなみずみずしさがあります。
これは美味しい香りです。
舌にジュワジュワとガス感。
やわらかくきれい。
後口はさっぱり…というより爽やかさがあります。
軽やかなので、スルスルと飲めちゃう飲みやすさがあります。
混ぜてから開けると「きゅーーーっポン!」と小気味よい音が鳴りました。
香ってみると、香りがバナナっぽくなりました。
飲んでみると、甘さ・少しジュワっと、きれいさからのキレ。
雪だるまと比べると、にごり感がほとんどないです。
シルキーさはありますが、なんだか不思議な感じ。
ラベルの裏にある「いつもそっと寄り添うような癒しの一杯~」という言葉がぴったりな味わいです。
さわやかな感じが後口にあり、比べてしまうとわたしは雪だるまのほうが好みということがわかりました。
もう1本あるので、日をまたぎながら味わいの変化を楽しみつつ飲んでみたいと思います。
ちなみに、開栓した2本ともはその日の内に飲み切りました。
美味しいにごり酒って本当にスルリと飲めちゃいますよね…
とっても美味しかったです!
ごちそうさまでした♪
今回は2種類のにごり酒を飲み比べしてみました。
といった味わいの日本酒でした。
どちらも個性は異なりますが「美味しいにごり酒」には間違いありません。
新酒のにごり酒を意識して飲み始めたのは去年からのわたしは、今までにごり酒には「苦手」意識がありました。
あまり好んで飲まなかった理由は
といった印象があったからです。
ですが、昨年「仙禽 雪だるま」「AKABU snow Xmas」「廣戸川にごり」などを飲んで
「あれ?にごりって美味しいじゃん」
とにごり酒に目覚め、今年はいろいろな新酒のにごり酒をGETしています。
さらに
「冬の今の時期しか買えない!」
とか言われちゃうと、どうも弱いんですよね…
そして、日本酒は毎年同じ味ではないので「今年のにごりはどうなの?」と好きな酒蔵さんのお酒は買わずには居られなくなります。
それがまた楽しみなんですけどね。
あなたもぜひ「自分の好きなにごり酒」を見つけてみてくださいね。
株式会社せんきんさんの「雪だるま」は、全国にある特約店さんにて購入が可能です。
取り扱い店一覧は下記より確認できます。
ですが、雪だるまは季節限定商品&毎年人気のため、入荷したらすぐに売り切れとなってしまう銘柄のお酒です。
発売前に予約を受け付けている酒販店さんをチェックしておくと安心です。
おすすめは下記の酒販店さんです。
残念なことに今年最後の入荷となる「12月13日以降 出荷予定」の雪だるまは完売となっています。
調べてみたところ、下記の店舗に「12月9日に再入荷」があったようです。
オンラインの販売は無しで、店舗のみの販売となっています。
長州酒造さんの醸す「天美」も、全国の特約店さんにて購入が可能です。
取扱販売店一覧に関しては下記の記事にまとめています。
天美(てんび)の日本酒が買えるお店 ↓↓
こちらも東京駅のグランスタにも店舗を持つ「はせがわ酒店」さんがおすすめです。
天美に力を入れている販売店さんです。
また、オンラインサイトでは12月10日現在「お一人様2本まで」注文が可能でした。
購入には会員登録が必要ですが、いまなら買えますので「買い足し」や「まだの方」はぜひ。
仕様 :活性にごり酒
原材料名 :米(国産)、米こうじ(国産米)
原料米 :ドメーヌさくら・山田錦100%(栃木県さくら市産)
精米歩合 :麹米50%(山田錦)掛米60%(山田錦)
アルコール分:13度
内容量 :720ml
価格 :1,800円(税込)
製造者 :株式会社せんきん
所在地 :栃木県さくら市馬場106
公式サイト :http://senkin.co.jp/
Twitter :https://twitter.com/senkinofficial
Instagram :https://www.instagram.com/senkinofficial/
仕様 :純米吟醸(にごり生)
原材料名 :米(国産)、米こうじ(国産米)
原料米 :記載なし
精米歩合 :60%
アルコール分:15度
内容量 :720ml
価格 :1,980円(税込)
製造者 :長州酒造株式会社
所在地 :山口県下関市菊川町吉賀72
Twitter :https://twitter.com/sakeTENBI
Facebook :https://www.facebook.com/長州酒造株式会社-101618394801503/
冬の今の時期だからこそ楽しめる「新酒のにごり酒」。
毎年人気のあるにごり酒として名前を連ねるのは、「而今のにごり酒」「廣戸川のにごり酒」「仙禽 雪だるま」など。
そこに初登場にして大好評の「天美のにごり酒」が入ってきてとても話題になっています。
他にも「おりがらみ」や「うすにごり」といった商品もありますので、気になったあなたはぜひいろいろとチェックをしてみてくださいね。
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