日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、岩手県盛岡市にある「赤武酒造株式会社」さんの醸す「AKABU 翡翠」(あかぶ ひすい)です。
赤武酒造さんの醸す夏酒と言えば、低アルコールでカジュアルに飲める
といったボトルが可愛くお洒落で人気なAKABU Limited(リミテッド)シリーズのお酒を想像する人も多いかと思います。
こちらの「AKABU 翡翠(ひすい)」は、これまで初夏に発売されていた「AKABU 夏霞(なつかすみ)」というお酒のリニューアルバージョンです。
毎年5月頃に発売される、これから暑くなってくる季節にピッタリの夏酒として醸されていたお酒になります。
夏霞は名前の通り「かすみ酒」でした。
\赤武 夏霞についての詳細はこちら/
夏霞(なつかすみ)のリニューアルバージョンと言っても、飲んでみた中身は全く異なる印象の味わいとなっていました。
夏霞は、初夏に飲む日本酒としてジューシーさのある甘みも楽しめ、特に暑い日には氷をひとつコロンと入れて飲むと美味しい味わいでした。
スペックは精米歩合60%の純米酒です。
アルコール分も15度あったため、旨味もたっぷりボリューム感のある夏酒でした。
そんな夏霞に代わり、2023年は5月12日に新商品として蔵出しされたAKABU 翡翠(ひすい)。
ボトルの裏には下記のような説明があります。
翡翠のようなツヤのある輝き、初夏の若葉や花の爽やかな香り、透明感あふれるクリアな味わいをお楽しみください。
AKABUが目指したNEWスタイルの夏酒です。
翡翠のスペックは、精米歩合50%の純米吟醸酒。
そしてアルコール分は13度と低アルコールになり、夏霞とは本当に別物の夏酒として生まれ変わっています。
ボトルのラベルのイラストが「可愛い兜」に変わったAKABUヒスイ。
赤武のラベルの兜が「大谷翔平さんがホームランを打った時にかぶる兜に似ている!」と言った話題もちらほら見掛けるようになりました。
それがきっかけで手に取る人も増えると嬉しいなぁと、赤武ファンとしてはひとりで思っています。
そしてわたしは赤武 夏霞がかなり好きな味わいの夏酒だったので、今回のリニューアルは「無くなっちゃうのか…」と少し残念でした。
翡翠(ヒスイ)は一体どんな味わいなのか?
早速飲んでゆきたいと思います。
これはメロンとかマスカットとか…
甘みたっぷりキュンとした透明感のある酸味で、すごく清涼さのあるスーッと感。
風が気持ちよく、晴れた青空をイメージできる香りがします。
え!これはジュース!
軽やか~なお酒です。
甘味と酸味がとっても軽い!
なんじゃこりゃ。
入りの甘みはジューシーさがあるのですが、軽やかな青りんごジュース?
後口にはじんわりとジューシーさが残り、酸味がキュルリと美味しいお酒です。
スッキリ清涼さがあるのに、ジンワリ甘い。
軽やかだけど、物足りなくならない後口。
透明感あふれるクリアな味わい、分かります!
そしてとても飲みやすいです。
なめらかさがあるのに酸味が良い感じで甘酸きゅるん!な味わいです。
今日は鶏むね肉の梅大葉焼きと共にいただきたいと思います。
食べてから飲んでみると、料理とも合います。
お酒の甘みに華やかさというか明るさが出て美味しくいただけます。
そして飲み続けていると軽さが落ち着き(?)お酒の味わいを楽しめるようになりました。
これまで飲んだことの無い、とっても面白いお酒だと思いました。
1日でスルッと飲んでしまいそうな所ガマンをし、残りを冷蔵庫で保管していました。
味わいに変化はあったのでしょうか?
香りは、綿菓子のような甘~い香りとスッキリ清涼さのある酸味が香ります。
飲んでみると、美味しいです!
初日よりも甘みが増して感じます。
青リンゴ、透明感のあるクリアな味わいだけど、綿菓子な甘みがギュッと最後にジンワリ残ります。
後口には酸味スッキリ清涼さもあります。
今日は、ささみのピカタと共にいただきます。
食べてからの飲んでみると、合う!
甘みゆるやかクリアさありつつ良く合います。
ブロッコリーはお酒の味わいが落ち着いて美味しくいただけます。酸味もまた良し!
ささみと一緒だとジュースを飲んでいるみたいになります。
料理と合うのも良いですね。
そんなこんなで飲み終わってしまいました。
美味しかったです!
ごちそうさまでした。
わたしは飲んでみて「久しぶりに日本酒を飲んで不思議な体験をした」と思った日本酒ですが合わない人も居るかと思います。
それは
です。
最近、赤武酒造さんのリミテッドシリーズ(カジュアルタイプの日本酒)は購入のタイミングが合わず飲んでいませんでした。
今回翡翠を飲んで、はじめてAKABU SNOW(スノー)を飲んだ時のような衝撃がありました。
軽くて美味しくて飲みやすい日本酒。
こちらのお酒は「カジュアルなのにジューシーさも有」という軽すぎずに物足りなくならない不思議感覚な日本酒でした。
初夏にスイスイ飲めちゃう日本酒をお探しの方にはとってもオススメできる1本です。
正しく季節限定の今飲むのが美味しいお酒だと思いました。
赤武酒造さんの日本酒は、岩手県にある蔵での直接販売は行っていません。
そのため、取り扱いのある特約店さんで購入する必要があります。
一部の全国特約店は、赤武酒造さんも加盟しているJ.S.P(ジャパンサケショウチュウプラットフォーム)のサイトで確認することができます。
お酒の種類にもよりますが、特に可愛い兜のボトルの季節限定シリーズは発売されたら即売り切れとなってしまうお酒になります。
そのため、発売日のチェックが必要になります。
蔵元出荷情報は、赤武酒造さんの公式Instagramをチェックしていると入手することができます。
特約店さんによってはオンラインで予約や販売をしているお店もありますので、近くに特約店さんが無い場合に利用すると便利です。
例えば
手元に届くのは発売日より少しだけ後になりますが、はせがわ酒店さんはメルマガに登録しておくと予約情報が飛んでくるため便利です。
確実に手に入れたい場合に重宝しています。
なお、AKABU翡翠は5月12日に蔵出しされた商品のため既に完売している販売店さんがほとんどです。
季節のお酒は逃してしまうと来年まで購入できないため注意が必要です。
また、他にもGoogleやYahoo!で
【赤武 翡翠(商品名)】
【赤武 特約店 東京(地域名)】
といったキーワードで検索すると取扱店さんがヒットしますのでチェックをしてみてください。
名称 :日本酒(純米酒)
原料料 :米(国産)、米こうじ(国産米)
使用米 :岩手県産米
精米歩合 :50%
アルコール度:13度
内容量 :720ml
価格 :1,980円(税込み)
製造者 :赤武酒造株式会社
所在地 :岩手県盛岡市北飯岡1-8-60
公式サイト :https://www.akabu1.com/
Instagram :https://www.instagram.com/akabu_sake/
赤武酒造さんの日本酒で人気なシリーズはしっかり注目していないと売り切れてしまうことがほとんど。
ですが夏霞に代わる1本として発売された「翡翠」は飲んでみたくてしっかりと購入しました。
飲んでみた感想は「なんじゃこりゃ!面白い!」とその新感覚な味わいに驚きました。
気になったあなたは来年またぜひチェックしてみてください。
\関連記事/