日本酒には出会いがある。
いつも飲んでいる日本酒。運よく買えたスペシャルな日本酒。たまたま買ってみたら好みだった日本酒…。
ここでは、唎酒師のわたしが出会った「本日の1本」を紹介します。
本日の1本は、岩手県盛岡市にある「赤武酒造株式会社」さんの醸す「AKABU 純米 ひやおろし」です。
岩手県にある赤武酒造さんの醸す「AKABU」(あかぶ)は、「赤い兜の日本酒」で検索するとズラリとヒットするほどそのラベルが印象的な日本酒です。
酒屋さんで購入する際に
「あの赤い兜の日本酒ありますか?」
といった覚え方をしている人も居るのではないでしょうか?取り扱いのある酒販店さんであればきっと直ぐにピンと来てくれるはずです。
それほど人気がグイグイと上がっているのがこちらの「AKABU」(あかぶ)という銘柄の日本酒になります。
2022年で30歳となる、次世代の日本酒業界を担う赤武酒造の6代目・杜氏を務める「古舘 龍之介」(ふるだてりゅうのすけ)さんを中心に醸されている日本酒です。
正統派の日本酒~若い世代に向けたカジュアルに飲める「かわいい兜のラベル」の低アルコール日本酒も醸されています。
中でも「AKABU SNOW XMAS」「AKABU SNOW EXTRA」といった赤武スノーシリーズは特に人気があります。
\初めてのAKABU!クリスマス限定酒/
ラベルがとっても可愛いですよね。
今回紹介するのはAKABUブランドの中でも「カッコイイ兜のラベル」のAKABU 純米 ひやおろしです。
「ひやおろし」とは、9月ごろ~11月ごろまでリリースされる日本酒で秋の季節限定酒になります。
一般的にひやおろしは、冬場に造り春先に搾った日本酒を夏の間熟成させ、秋口に出荷するもので貯蔵前に1回だけ火入れした「生詰め」という技法が用いられています。
約半年間ほど熟成されることにより「飲み口まろやか」「味わい深く」なっていることが特徴です。
他の呼び方として「秋上がり」や「秋晴れ」と呼ばれることもあります。
ひやおろしはお酒単体で飲むのではなく、「秋の旬の味覚」と共にいただく「食中酒」として楽しめるように醸されている日本酒がほとんどです。
2022年の発売は、8月25日ごろより酒販店さんの店頭に並びました。
赤武のひやおろしはテーマを「癒しの食中酒」として、食欲の秋・実りの秋にピッタリな食事を美味しくいただける日本酒に仕上げられています。
ラベルの裏には
低温貯蔵庫にてゆっくり熟成させた、やわらかな日本酒です。
口に含んだ後、穏やかに体の中へ浸透していき…心地よい酔いに誘います。
旬の食材と一緒にお楽しみください。
と記載されていました。
また、究極の食中酒として「5つのキーワード」に挑戦して醸されているとのことです。
公式サイトには「冷酒(5~10度)をワイングラスに注いで、香りや味わいをストレートに楽しんでください」とあるため、ぬる燗…やってないわぁ…。
これから飲む人はぜひ「冷酒」と「ぬる燗(45℃)」もお試しくださいませ♪
\燗をするなら「かんまかせ」/
赤武酒造さんの日本酒は初めて飲んだ時から好きな味わいで、これまでカジュアルタイプのものや酒米違いのものを中心に飲んで来ました。
そんな中、カッコいい兜のラベルシリーズは実はまだ飲んでいないものもありその理由は「ラベルが男らし過ぎる…」といった見た目から来ています…。
わたしは初めましての日本酒はラベルで選ぶことが多いので、好きな銘柄でもピンと来ないと手にとらないことが多々あります。
自分の中では味わいとは別に「ラベル」って結構重要なんですよね。
ですがこちらの、赤武 ひやおろしは夏酒となる「赤武 夏霞」が美味しかったことからスンナリと手に取ることができました。
さらに今年(2022年)は「お一人様1本まで」と制限を設けている酒販店さんも多く、発売直後からその人気ぶりを伺うことができました。
赤武酒造さんの醸す「ひやおろし」は一体どんな味わいなのか?
早速、飲んでゆきたいと思います。
穏やかですがしっかりと香ります。
メロンのようなやわらかな甘みと酸味、キレっぽさも感じる香りです。
飲み口がやさしく、ジュワっとジューシさもありつつ染みてゆく感じがあります。
濃醇で濃ゆさもあるのですが、酸味もあるので爽やかさもあります。
重たくはありません。
甘さはしっかりとした甘みを感じます。
例えるなら、みかんを温めて甘みが増すようなあの感じ。
ぎゅっとした甘さがあるのにスッキリとした酸味感。
仙禽のひやおろし「あかとんぼ」よりも濃ゆい味わいです。
今日は、サラダ・ささみの海苔巻き揚げ・秋鮭のきのこバター醤油と共にいただきます。
サラダは、酸味が柔らかく甘さもスッキリ。
全体的に爽やかさがUPしました。
マヨネーズに合います。甘さがの感じがとっても好きです。
ささみは、お酒が軽やかになって飲みやすくなりました。
スイスイ飲めちゃいます。
秋鮭のきのこバターは、スッキリ感がUP!
ですが甘みもしっかりと旨みが増してコクがでました。
公式サイトには
とありますが、なるほどなぁと思いました。
初めての赤武酒造さんのひやおろし、美味しかったです。
ごちそうさまでした。
わたしは飲んでみて「秋の食材と共に食中酒として美味しくいただける」と思った日本酒ですが合わない人も居るかと思います。
それは
です。
赤武酒造さんの醸す日本酒は、甘みの強さが印象的でフルーティーなものが多いですがこのひやおろしは他のお酒とは異なる印象があります。
料理に合わせて飲む「ひやおろし」というジャンルの日本酒を叶えていて、キレ過ぎずにやさしく甘みや酸味がありスッキリとした味わいです。
合わせる料理によっては旨みも増して満足感あり!
ですが、いつもの赤武のお酒をイメージして飲むと「あれ?」と思うかもしれません。
そして、単体で飲むのは物足りなさがあり、もったいないです。
食中酒として輝くお酒のため「秋の食材と共に楽しめる日本酒を探している」という人にお勧めしたい1本になります。
赤武酒造さんの醸す日本酒は、蔵での直接販売をしていないため「特約店」という取り扱い酒販店さんでの購入が必要です。
取り扱いのある販売店さんは下記のページより確認することが出来ます。
特約店さんによってはインターネットでの販売を行っている場合があります。
近くに特約店がない場合は、GoogleやYahoo!などで
【赤武 オンライン】
【赤武 ひやおろし(商品名)】
といったキーワードで検索するとヒットさせることができます。
例えば下記の酒販店さんで購入することが可能です。
なお再入荷もありますが、酒販店さんによっては本数制限をしていることもある人気商品になります。
逃さぬよう、チェックをしておくと安心です。
名称 :日本酒(純米酒)
原料料 :米(国産)、米こうじ(国産米)
使用米 :岩手県産米
精米歩合 :60%
アルコール度:15度
内容量 :720ml
価格 :1,430円(税込み)
製造者 :赤武酒造株式会社
所在地 :岩手県盛岡市北飯岡1-8-60
公式サイト :https://www.akabu1.com/
Instagram :https://www.instagram.com/akabu_sake/
ひやおろしは、生酒のフレッシュさのある味わいとは異なり秋口までゆっくりと熟成した「やわらかさ」や「まろやかさ」のある日本酒です。
好みは分かれるお酒となりますが、食欲の秋に料理と共に食中酒として飲むのであればオススメの1本です。
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